家電ミニレビュー
夏の生ゴミ臭にサンコー「冷蔵ゴミ箱」買ったら結構よかった
2025年7月17日 08:05
暑さが厳しくなり始めると、気になるのがゴミ箱から発生する生ゴミのニオイです。筆者が3年ほど前に現在の家に引っ越した当初は30Lサイズのゴミ箱を使っていたのですが、一人暮らしではゴミ箱がなかなかいっぱいになりません。そのため、生ゴミ専用として5Lの小型ゴミ箱を使うようになりました。そのゴミ箱は比較的密閉性が高いため、フタを閉めておけばニオイは気にならないのですが、フタを開けるとものすごい悪臭が発生するのが悩みの種でした。
この悩みはやはり家電で解決した方がいいのではないかと考えて調べたところ、スマートゴミ箱の機能は大きく分けて以下の種類がありました。
- フタを自動開閉
- ゴミ袋の自動装着、自動密閉
- オゾン消臭
- ゴミの冷却
フタの自動開閉は便利ですが、どちらかというと密閉性が高くてニオイが漏れない方が重要です。ゴミ袋の自動装着・自動密閉は便利ですが、ニオイ対策にはあまり関係ありません。それに、居住する地域は自治体指定のゴミ袋を使わなければならないので、ゴミ捨て時に二度手間になってしまうため選択肢から外れました。
オゾン消臭機能も、ゴミを冷やしてニオイを抑える機能も便利なのですが、どちらもサイズが40L以上と大きい製品ばかりだったため購入に至りませんでした。
そんな中で見かけたのが、サンコーの「生ゴミ臭を許さない冷蔵ゴミ箱 ヒエポイ 」の情報でした。容量3Lとかなり小さめですが、5Lのゴミ箱でも1週間に1回捨てるか捨てないかくらいのペースの筆者には問題なさそうです。逆に20L、30Lサイズでは困るので、発売日の夜に早速購入してしまいました。直販価格は9,980円です。
バケツ型でしっかり密閉し、ペルチェ素子で冷却
ヒエポイは容量3Lの割には大きめではあるものの、フタ込みで235×235×330mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクトです。内バケツにはゴミ袋をセットできるようになっており、フタには密閉性を高めるためのパッキンが付いています。
ヒエポイのACアダプターをコンセントに挿入し、本体前面の電源ボタンを押すと動作を開始します。
冷却方式は、静音性が高くてコンパクトなペルチェ冷却方式を採用しています。室温約25℃のときに動作を開始してから、1時間ほどで約9℃まで下がりました。しばらく放置しておいたら、約5℃まで下がりました。製品特徴には「-1.5℃で生ゴミを冷却し雑菌の繁殖を抑制」とありましたが、氷点下にはならず、水が凍ることはありませんでした。
ニオイは気にならなくなったものの、電気代はちょっと高め
では、実際に設置してみることにしましょう。
ヒエポイの内バケツには持ち運び用の取っ手が付いており、取っ手でゴミ袋をホールドできます。容量は約3Lで、自治体指定の5Lタイプのゴミ袋がちょうどぴったりとはまりました。
以前は足で踏むとフタが開くタイプだったので、それに比べるとゴミ捨ては少し面倒になりました。とはいえ、密閉性は以前のゴミ箱よりも高いように感じます。
本物の生ゴミは見た目が悪すぎるので写真では紹介しませんが、実際に1カ月ほど使用してみて、生ゴミのニオイは気にならなくなりました。ただ、ちょっと気になったのは電気代です。
消費電力は約43Wで、1Whあたり31円で計算すると1日あたりの電気代は約32円、1カ月(30日)では約960円、年間では約11,677円になります。400L以上の冷蔵庫でも年間電気代の目安が8,000円前後であるのと比べると、割高感があるのは否めません。電気代が気になる場合は、室温が高くなってニオイが気になる夏の時期だけ使うのも手かもしれません。
改めて考えると、大型冷蔵庫の省エネ性能のすごさをまざまざと感じさせられます。生ゴミを冷凍庫に入れるのにためらいがない人なら、生ゴミ専用スペースを設けてそこに収納するのが最もエコなのは確かでしょう。ただ、個人的には「凍らせればニオイがしないから安心」というのは、イコール「いつ捨てても大丈夫ならいつまでも捨てなくても大丈夫」なので、筆者のような怠惰な人間には向いていません。
容量は3Lとかなりコンパクトなので、ファミリー用途には向かないでしょう。電気代はちょっとお高めではあるものの、一人暮らしの筆者にはコンパクトで密閉性が高く、しっかりとニオイも抑えてくれるヒエポイは悪くない買い物だったのではないかと思います。自炊が中心で生ゴミがひんぱんに出る一人暮らしや二人暮らしの少人数世帯には向いているのではないでしょうか。












