家電製品ミニレビュー

スムージーから熱々スープまで! ヒーター付きの「オートクッキングブレンダー」

なんといってもたっぷり作れるのが魅力! クイジナート「オートクッキングブレンダー WSM-1MCGJ」

 共働きで食べ盛りの子どもがいると、毎日の料理作りが大変だ。なるべく短時間で終わらせたいところだが、栄養面では野菜はきちんと食べさせたい。

 野菜がたくさんとれるスープは子どもたちが大好きなので、材料を入れただけでカットから煮込みまで行なってくれるスープメーカーをずっと探していたが、今ひとつ踏み切れなかった。一番の問題は量。4人分といっても、1人分が小さなマグカップ程度では足りないのだ。

 そこで、クイジナートの「オート クッキングブレンダー WSM-1MCGJ」を試してみることにした。容量が大きく、たっぷり作れるので作り置きもできそうだ。

メーカー名クイジナート
製品名オートクッキングブレンダー
購入場所Amazon.co.jp
購入価格30,810円

 WSM-1MCGJは、加熱しながらミキサーの機能も併用することができる。材料を入れてボタンを押すだけで攪拌から煮込みまで行なってくれるため、栄養満点のスープも簡単にできる。

 容量は常温水で1,750ml、熱湯で1,400ml(マニュアル調理時)。6枚刃のステンレスブレードが、1分間に約7,500~21,000回転して食材を攪拌する。ヒーター内蔵のプレートにより加熱した食材をそのままブレードで粉砕できるので、アツアツのスープやソースを作ることができる。

 サイズは260×250×470ml(幅×奥行き×高さ)で重さは4.9kg。最近は1人用のコンパクトなミキサー等も増えているため、比較すると大きく感じるが、我が家のような4人家族では頼もしいサイズ感だ。

 食材を入れただけで調理できるよう、自動プログラム機能を搭載している。「スープ/ソース/フルーツスムージー/ベジスムージー/アイスクラッシュ」の、5つのプログラムを備え、スムージーは約1分、スープは約15分で完成する。

一見ふつうのミキサーに見えるが、加熱もできる
蓋部分には計量カップが収まっている
ガラス容器は耐熱性の分厚いガラスを採用している
ヒーター付き6枚刃。加熱しながら食材を粉砕することが可能。ゴムパッキンはとりはずして洗える
ガラス容器をはずしたところ。あまり汚れないが、凹凸があって拭きにくい
コントロールパネルは正面に用意されている

材料を入れれば自動調理でなめらかなスープの完成!

 ポタージュなどのスープは、鍋でいったん食材に火を通して煮込んでから、ミキサーやブレンダーを使って細かく粉砕し、また鍋に戻して温め直すといった作り方が一般的だ。鍋とミキサーを両方使うために洗い物が増えてしまう。

 そんな手間がかかるスープ作りも、自動調理なら加熱から粉砕、かき混ぜまで自動で行なってくれるため、材料を準備するだけだ。

 最初に作ったのは、カボチャのポタージュ。ガラス容器にすべての材料をレシピにある番号順に入れてフタをする。あとはPROGRAMボタンで「P1(スープ)」を選んでスタートボタンを押す。

カボチャなどの野菜は生のまま。1.5cm角にカットして、他の材料と一緒にすべて入れてしまう
P1を選んでスタート

 野菜をある程度加熱してから、6枚羽でしっかり粉砕していく。音は大きめなので、最初は驚くかもしれないが、透明容器なのでグツグツ煮たってくると「そろそろかな」という心の準備ができる。

 スピードの回転速度を変えながら長い時間、食材を攪拌する。一般的なミキサーの定格時間は約1分だが、WSM-1MCGJは約3分。最初に2分ほど加熱し、1分ほど攪拌した後に加熱してしっかり火を通した後、最後にまた攪拌する。約15分でアツアツのポタージュが完成した。

最初は加熱しながら軽く攪拌
グツグツしてきたらしっかり攪拌する。カボチャが溶けたようになり、鮮やかな色に

 できあがったカボチャのポタージュは、固形物が残っていない。他社製のスープメーカーに比べると、WSM-1MCGJで作ったスープは驚くほどなめらかだった。材料を入れただけで、これだけ本格的なスープができるのは嬉しい。

 コーンスープはホールコーンを使ったのだが、こちらも皮が一切残っていなかった。生クリームやバターを使い、レストランで食べるような本格的なコーンスープになった。

カボチャのポタージュは甘くて子どもにも好評
ホールコーンを使ったコーンスープも、皮が一切残っていない

 4人分のレシピで作ったが、マグカップに入れたところ、6カップ分になった。これなら子どもがおかわりもできるので嬉しい。

炒めて、ほどよく刻んで、煮込む「ミネストローネ」も絶品!

 ミネストローネを作ってみた。ミネストローネは、じゃがいもやにんじんなどの食感を楽しむスープだ。細かく粉砕しないスープも、手動で操作することで簡単に作ることができる。

 先にガラス容器にオリーブオイルとにんにくを入れる。にんにくは皮をむくだけでみじん切りにする必要はなく、「混ぜる」ボタンを押して細かくしながら炒める。あとは1.5cm角程度に切っておいたベーコンやタマネギ、セロリを入れてヒーター温度を「中」にして加熱し、3~4回「混ぜる」ボタンを押して食材の形を残しながら炒め、水、トマト水煮缶、トマトピューレ、固形コンソメ等を入れて20分ほど煮込む。

にんにくを炒める
タマネギ、ベーコン、セロリを加えて軽く粉砕する
あとから水やトマト水煮缶などを入れる

 「混ぜる」ボタンの加減がわからず、最初に入れたベーコンやタマネギは細かくなりすぎてしまったが、じゃがいもやにんじんはちょうどいい細かさだ。にんにくをみじん切りにする手間もなく、野菜も食感が残る程度に細かくできて、とても美味しくできた。

本格的なミネストローネの完成!

 ミネストローネなど手動で調理する際は、中の様子が見えるガラス容器は便利だ。ただ、ガラス容器自体はずっしりと重めなので、たっぷり作ると片手で持つのはつらく感じる。多めに作った場合は、いったん小さめなおたまなどですくって、残ったスープや飲み物を容器によそったほうがラクだった。

みかんの房も繊維が残らずなめらか!

 みかんのスムージーを作ってみた。みかんは皮をむいて2等分にして、パイナップルと氷を一緒に入れる。あとは「P3(フルーツスムージー)」を選ぶと約1分間攪拌する。

 みかんの房は内皮ごと入れたので多少繊維感が残るものかと予想していたが、まったく気にならない。とてもなめらかで美味しく、内皮の存在感はまったくなかった。

みかんは内皮ごと入れる。ハイパワーなので氷もOK
6枚刃で高速回転していく
内皮が入っているのがわからないほどなめらか!

 葉野菜を使う小松菜のスムージーは、「P4(ベジスムージー)」を選ぶ。りんご、キウイ、小松菜、水だけだが、シロップやはちみつを足さなくても甘く、こちらも小松菜の繊維が残らず、飲みやすい。

繊維が残りやすい葉物をどっさり
口に野菜の繊維が残らないので飲みやすい!

 子どもたちはドロッとしたスムージーや繊維が残っているジュースは苦手で飲まないが、これは「美味しい」と大喜びだった。ハイパワーなミキサーなので、内皮もまるごと食べて栄養もとれそうだ。

お手入れモードはお湯+攪拌ですっきり汚れが落ちる

 オートプログラムには、調理だけでなくイージークリーニング機能が用意されている。水を400mlほど入れて、「CL(イージークリーニング)」を選ぶと、加熱しながら約3分間攪拌し、しつこい汚れを浮かせて落としやすくする。

 いったんよく洗ってからイージークリーニングをやってみたが、汚れがたくさん浮き上がっていて驚いた。特に生クリームなどを使うスープなどの後は、この機能を使って洗っておくと衛生面で安心できる。

自動プログラムにイージークリーニングモードがある
火力が強いのですぐに水が温められ、熱くなる。3分間回転し続ける
しっかり洗ったつもりでも、水が濁り、汚れが浮いていた

スープをたっぷり作りたい方に!

 調理している間に、ほかの料理が作ることができるのは嬉しい。鍋で煮て、ミキサーで攪拌して、また鍋に戻して……といった作業がないため、まかせっぱなしだ。何より、季節の野菜を入れた栄養たっぷりのスープを作れるのは、共働き夫婦にとってポイントが高い。忙しいときも、具だくさんのスープが加わるだけで安心できる。

 また、多めに作れるのは助かる。スープメーカーは他社も販売しているが、ここまで大容量なのは珍しい。我が家のように食べ盛りの子どもがいる4人家族や、明日の分まで多めに作っておきたいという家庭にぴったりだ。

石井 和美