家電製品ミニレビュー
いざという時に見つからないでは意味がない! 冷蔵庫に収納できるマグネットLEDライト
by 阿部 夏子(2014/3/24 07:00)
東日本大震災以降、自宅に予備用の電池やラジオ、懐中電灯などを常備する人が増えた。我が家も例外ではなく、水やカンパン、毛布などを用意して、玄関付近にまとめて収納している。そう……“収納”してしまっているのだ。非常時にはものすごく大切なものだけれども、日常生活には必要ない。だから出しっ放しにしておくわけにもいかず、箱に入れてまとめてある。
今はまだ、震災から3年しか経っておらず、記憶も新しいが、これがあと10年も経ったらどうだろう。何かが起きた時に、「あれ! どこにしまったけ?」ということになりかねない。特に大事なのが、懐中電灯などの灯りだ。首都圏でも計画停電が実施されたように、地震直接の被害がなくとも、電気のインフラが途切れてしまうことは十分考えられる。せっかく用意した非常用物資も灯りがなくては探せない。
そこで、紹介したいのがパナソニックの「LEDマグネットライト BF-BL10K」だ。LEDを3灯搭載したごくごくシンプルなライトで、普通に懐中電灯のような持ち手などはない。一番の特徴は、裏面にマグネットがついていて、冷蔵庫などに貼り付けて使えることだ。
メーカー名 | パナソニック |
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製品名 | LEDマグネットライト BF-BL10K |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 1,276円 |
実はこのライト、旅館やホテルなどの客室、廊下などに置いてある「常備灯」をヒントに開発されたもの。常備灯とは、壁に固定して収納する懐中電灯で、壁から取り外すと自動でライトが付くもの。収納場所が決まっているので、場所を探す必要がない。ただ、これを自宅でやるかと言われると、答えに困る。マンションの廊下にいきなり懐中電灯が収納されているのも違和感がある。そこで、採用したのがマグネットと言うわけだ。
実際、自宅で使ってみるとよく分かるが、実はマグネットを付けられる場所って家の中にあまりない。我が家の場合、2カ所しかなかった。1つはキッチンの冷蔵庫、もう1つは玄関のドアだ。いずれも家の中でよく行く場所で、倒れたり、落ちたりしにくい大型のものなので、ライトを収納しておく場所としてはピッタリだ。
いわゆる懐中電灯らしくないというか、色も白でシンプルなデザインなのも気にいっている。このデザインならば、冷蔵庫に貼り付けたままでも違和感がない。
とはいえ、機能的には非常用として十分役立つ。LED3灯の明るさは50lx。マグネットを貼り付けた状態でも、床に置いた状態でも使えるほか、付属の紐を使って吊り下げることもできる3WAY構造となっている。周囲をしっかりと照らすので、ライトの周りで食事をとったり、何かを探すことも十分できる。
LEDは3灯あるが、灯りの強さは調節できない。本体側面のON/OFFスイッチのみのシンプルさだ。実はこれもパナソニックのこだわり。機能が複雑で、いざという時に使い方がわからなかったら意味がないという方針から、あえてシンプルな機能としているという。
電源は単三形電池3本。パナソニックのEVOLTAを使った場合、連続約30時間の連続点灯が可能。アルカリ乾電池は約25時間、マンガン乾電池の場合約12時間となっている。もしもの時に備えるならば替え用の電池も用意しておく方が安心だ。
機能も見た目もごくシンプルな製品ながら、携帯用ライトをいつも目の届くところに置いておけるというのは心強い。停電の時に懐中電灯が見つからず、苦い思いをしたことがある人は導入を検討してみてはいかがだろう。