家電製品ミニレビュー

インテリア感覚で楽しめる水耕栽培「VEGEUNI」

機能もサイズもコンパクトな水耕栽培入門機

旭化成ホームズ「VEGEUNI(ベジユニ)」

 今回紹介するのは、旭化成ホームズが昨年10月より発売スタートした卓上水耕栽培キット「VEGEUNI(ベジユニ)」だ。土を使わずにLEDと水、専用の溶液でハーブや葉物野菜を育てられるという水耕栽培キットで、インテリア感覚で楽しめるというデザインが特徴だ。

メーカー名旭化成ホームズ
製品名VEGEUNI
希望小売価格(税込み)20,000円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格20,000円

 この手の水耕栽培キットといえば、ユーイングが出している「Green Farm」がよく知られているが、Green Farmが水槽型なのに対して、VEGEUNIはガラスがなく、本体サイズもコンパクト。Green Farmが一度に最大20株育てられるに対し、VEGEUNIは3株までとなっている。機能面に関しても、Green Farmがポンプやファン、点灯タイマーを搭載しているのに対し、VEGEUNIではLED3灯だけ。その分、設置スペースも少なく、インテリア感覚で楽しめる、水耕栽培の入門機らしい造りとなっている。

 なお、購入時本体には、水耕栽培が2回できる溶液と、スポンジのような培地、ルッコラとバジルの種が同梱される。溶液パックは大塚アグリテクノと共同開発したもので、別売りもされる。

製品本体と付属品。水耕栽培用の溶液と、培地、種子がセットになっている
同梱されるルッコラの種子
約6週間で収穫できる

 水耕栽培キットは、専用の溶液に浸した培地に植物の種子を植え付け、一定時間LEDを点灯することで、植物を育てる。約6週間の短期間で収穫できるのが特徴だ。VEGEUNIは、機能が限られていることもあって、使い方はとてもシンプル。種子を発芽して、専用のスポンジに植え付けたら、後は毎日12時間LEDを点灯し、週1回溶液を交換するだけだ。

ルッコラの種子を水に入れて5日間ほどそのままにする
5日後、発芽してきた
ピンセットを使って専用の培地に植え替える
専用容器に培地をセットする
プランターに水と専用溶液を2袋入れる。この水は週に1回入れ替える
プランターに培地をセットしたところ。最大3株まで同時に育てられる
本体にセットしたところ
LEDを点灯したところ

植物がぐんぐん育つので、見ていて楽しい!

 実際育ててみると、確かにとても簡単! なにより植物がみるみるうちに大きくなっていくのは、見ていてとても楽しい。白い本体にルッコラのグリーンが映えて、インテリアとしても十分成立する。

水に種まきしてから2週間ほど経ったころ
3週目にはこのサイズまで成長する
培地は植物の根のように広がっている
4週目。この時期だともう食べられそうだ
5週目。葉の大きさにムラがある。必要に応じて間引きしてもいいかもしれない

 LEDは3灯で、10Wだが、明るさは12,000lxで、つけるとそれなりに明るい。夜リビングで付けておくと、照明の一部としても機能するくらいだ。1日12時間、1カ月使った場合の電気代は約80円だ。

LEDは3灯ついている
夜リビングで付けておくと、照明の一部としても機能するくらい明るい
収穫したルッコラは、チキンの付け合わせとしておいしく頂いた

 ただ、Green FarmがLEDのオートタイマーがついているのに対して、VEGEUNIは、LEDも水替えも自分でやらなけらばならないという弱点もある。しかし、これは「育つ喜び」を実感するために、あえて手をかける造りにしたのだという。まぁ、手をかけるといっても自宅に帰ってきたら、LEDを点灯、朝出かける前に消灯(LEDを付けるタイミングはいつでも良い)、加えて週に一度水を替えるだけなので、普通に野菜を育てるのと比べたらはるかに楽だ。

 実は年末年始6日間ほど、家を空けた。そのとき、LEDをどうしようか、かなり迷ったが、冬だということも配慮して、LEDを付けっぱなしにして出た。だが、それでルッコラの成長が遅れるということもなかった。

 育てた植物はもちろん食べられる。途中、LEDを付けっぱなしにした期間があったので、味に影響があるかと思ったが、買ったものと比べて味に違いは感じられなかった。ルッコラ特有の苦みがおいしくて、生のままバリバリと食べてしまった。

インテリアとしてはもちろん、食育にも最適!

育てる楽しみに加えて、インテリアとしてもオススメ

 そもそも、この商品を旭化成ホームズが出しているというところが不思議なのだが、この製品は「インテリア製品」として位置づけられており、同社のモデルハウスで引きが強かった水耕栽培を商品化したものだという。それだけに丸みのあるデザインは、リビングにマッチして、来客者の関心も高かった。

 また、実際育ててみて感じたのは、「食育にぴったりだな」ということ。発芽の様子から、植物が育っていくところまで全て目で見て確認できる。育った植物を育てられるというのも良い。“食べるために”というよりは、“楽しむため”“食育のため”に水耕栽培をしてみたいという人に最適な一台だ。

阿部 夏子