家電製品ミニレビュー

3,000円台なのに大風量のパナソニック製ドライヤーを試す

パナソニック「イオニティ EH-NE55」

 本日ご紹介するのは、パナソニックのドライヤーのラインナップ中、最も風量が大きいという「イオニティ EH-NE55」だ。

 イオニティシリーズは、パナソニックのドライヤーとしては中位モデルに当たる。上位モデルの「ナノケアシリーズ」の特徴であるナノイーイオンの放出機能などが省略されているぶん、価格が安い。ナノケアシリーズでは実売価格が1万円を超えるタイプもあるが、EH-NE55は実売価格がレビュー時点で約3,000円と、大変お手頃なのだ。大風量で安い、という2つのメリットに惹かれて購入した。

メーカーパナソニック
製品名イオニティ EH-NE55
希望小売価格オープン
購入場所Amazon.co.jp
購入価格3,162円

 まずはEH-NE55のスペックを確認しておこう。本体サイズは208×92×217mm(幅×奥行き×高さ)で、本体重量は約510g。サイズ感は、以前使っていたナノケアの上位機種「EH-NA93」(2011年モデル)と同じくらいで、手に持つとずっしりと大きい。旅先に持ち歩くよりも、家庭での使用がメインになるだろう。

 消費電力は1,200Wで、一般的なドライヤーと変わらない。電源コードの長さは約1.6m。カラーは、緑調、ピンク調、ゴールド調の3色があり、今回はゴールド調を選んだ。

ハンドル部を畳んだ状態
本体背面
電源コードの長さは約1.6mで、家庭用のドライヤーとしては一般的な長さだ
空気の吸込口
製品パッケージ
運転モードは「TURBO(ターボ)/DRY(ドライ)/COLD(コールド)」の3段階から選ぶ

 設定温度および風量は、「TURBO(ターボ)/DRY(ドライ)/COLD(コールド)」の3段階から選ぶ。ターボ時の最大風量は1.8立方mで、温度は約80℃(カタログ値。室温30℃の場合)になる。

 DRYは、TURBOよりも風量は弱まるが、風温100℃まで上がり、頭皮まで素早く乾かす。COLDは、冷風を吹き出すモードで、風量はDRYよりもさらに弱まる。

 さっそく髪を乾かしてみた。「TURBO」運転を開始すると、確か風量はデカイ。スイッチを入れた途端に強風が吹き出し、勢いよく髪がなびく。動作音は、キーンというやや高い音がする。

TURBO時の風量は1.8立方m。長い髪の毛も押し流すような強風だ
DRYは、室温30℃の場合、100℃の温風が吹き出す
COLDの風量は弱めに設定されている

 TURBO運転で、胸上までの長い髪を乾かすのにかかった時間は約4分。以前使っていたEH-NA93より若干早い。十分に実用的だ。

 ちなみに、ナノイーではないが、マイナスイオン機能も搭載している。風の吹出口の上には、マイナスイオンの吹出口を搭載しており、運転時には自動で吹き出す。これにより、髪の手触り感がアップするという。個人的には、ナノイーよりもサラッとした質感で乾くと感じる。

風の吹出口の上に、マイナスイオンの吹出口を設けている
より短時間で髪を乾かせる「速乾ノズル」が付いている状態
速乾ノズルを外した状態の風の吹出口
女性でも十分に片手で持てるサイズだ

 一通り使ってみて、気になった点が2つある。1つ目は動作音がキーンと、高い音で、どうも安っぽいこと。ナノケアシリーズのほうが低騒音で耳触りが良い音だった。

 もうひとつは、風温をCOLDにすると、風量も小さくなってしまうこと。髪を乾かす最後に、髪の熱を取り除きたいのだが、勢いよく風が出ないのでもどかしかった。

「TURBO(ターボ)/DRY(ドライ)/COLD(コールド)」の順で運転した時の運転音の違い。COLDでは運転音も風量も弱まる

 とはいえ、風量や乾かす時間は実用的で、価格にも満足している。これだけの風量で実売価格が4,000円を切っているのだから、エライと思う。これからの季節、ちょっとしたプレゼントにも良さそうだ。また、ナノイーなどの付加価値を求めずに、とにかくシンプルに、大きな風量で素早く乾かせるドライヤーをお探しの方にもオススメだ。

小林 樹