家電製品ミニレビュー
ドウシシャ「DPH-1201」
~朝の洗面所の寒さを解消! ガラスパネル採用パネルヒーター
by 阿部 夏子(2012/12/13 00:00)
陽の当たらないキッチンや洗面所の寒さがキツイ
師走に入り、ぐっと冷え込む日が続く。我が家の場合、マンションの4階で日当たりが良いこともあり、12月に入ってもリビングの室温が12℃を下回ることはなく、メイン暖房はもっぱらエアコン。ただし、それはリビングに限っての話しだ。陽の当たらないキッチンや、洗面所は朝や夜はグンと冷え込み、気温も10℃を下回っている。
キッチンや洗面所はスペースが限られているので、設置スペースを取る暖房器具は置けない。そこで選んだのが、今回紹介するドウシシャのパネルヒーター「DPH-1201」だ。
メーカー | ドウシシャ |
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製品名 | DPH-1201 |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 7,450円 |
本体サイズは、600×290×520mm(幅×奥行き×高さ)と決して小さいとはいえないサイズだが、奥行きが29cmと薄いので、キッチンの通路や狭い洗面所、トイレなどにも置ける。パネルヒーターと聞くと、中に電熱線が走っているタイプを想像していたが、DPH-1201では、シーズヒーターを採用している。
シーズヒーターとは、金属管に電熱線を通したもので、赤外線量が多いことが特徴。セラミックファンヒーターのようにすぐに温風が吹き出してくるというのとは違い、熱がジワジワと出てくるイメージだ。シーズヒーターは、本体後部に設置されているため、熱くなるのは本体背面部分。前面のパネルは、じんわりと温かい程度で、触っても火傷することはない。消費電力は1,000Wで、1時間あたりの電気料金は約22円ほどとなっている。
購入してから、使い始めるまでには、ちょっとした組み立てが必要になる。キャスター部分の組み立てで、特に難しいわけではないが、ガラスパネルを使っているため、傷が付かないように、少し気を使った。
朝夕の冷え込みが気になる洗面所にベストマッチ
DPH-1201のもう1つの特徴は、高級感のあるそのデザインだ。前面にガラスパネルを採用しており、室内のインテリアにもマッチする。本体操作は、本体前面のタッチパネルか、付属のリモコンで行なう。14~30℃までの温度設定機能やLO/HI/AUTOの3段階の運転切り替え機能、1/2/3/4時間の切タイマー機能などを備えるほか、8時間連続運転すると自動で電源が切れる構造になっている。なお使用前には本体側面の電源スイッチをあらかじめONにしておく。
メインで使っているのは、冷え込みが気になる洗面所だ。お風呂に入る前にスイッチを入れて、AUTO運転しておくと、出てくるまでの約20分ほどで洗面所の室温が10℃から15℃と、約5℃も上がっている。入浴後の寒暖差がないので、気持ち良く身支度できる。
朝の身支度の時にもDPH-1201が役立っている。朝起きて、すぐにスイッチを入れて、朝食をとってから洗面所に向かうと、震えるような寒さが解消されている。ファンヒーターなどと違って、温風で暖める訳ではないので、空気が乾燥したりしないのも良い。じわーっとした暖かさがあまりにも心地いいので、朝の着替えなども全て洗面所で済ませているくらいだ。
前面のパネルが熱くなるわけではないので、2畳程度しかない狭い洗面所で使っていても、火傷の心配がないのも良い。
注意したいのは、使用場所。そのデザイン性の高さから、ついついリビングに置きたくなってしまうが、DPH-1201はメインではなく足下などを暖めるためのサブ暖房なので、10畳以上の広い部屋で使っても、あまり暖かさは感じられなかった。お薦めの使用場所は、ウォークインクローゼット、洗面所、キッチン、トイレなどだ。
もう1つ不満点というほどではないが、移動のことを考えると上部にも取っ手が欲しかったように思う。本体にはキャスターが付いているものの、高さが低いため、キャスターを押しながら移動するためには、かなり不自然な姿勢になってしまう。結果、本体を抱えるようにして移動させているのだが、「せっかくキャスターがついているのに……」となんだか腑に落ちないのだ。この手の暖房器具は移動させる機会も多いので、来年モデルに期待したいところだ。
冬の朝、凍えるような洗面所で顔を洗ったり、歯磨きしたりすることがなくなったのは大きな収穫。1つの暖房器具で全ての部屋を暖めることができたら、それが1番ベストだが、そうもいかないのが現実。家の中の寒暖差で悩まされている人にはお薦めの1台だ。