家電製品ミニレビュー

NEC「ライフレッズ LED卓上スタンド HSD16003K-D12」

~仕事や勉強にピッタリ、広く明るく照らすLEDデスクライト

NECライティング「ライフレッズ LED卓上スタンド HSD16003K-D12」

 仕事や勉強の集中力を高め、快適に取り組むならば、デスク、椅子選びと共に、最適なあかり選びも忘れてはならない。

 今回紹介するNECライティングの「LIFELED’S (ライフレッズ) LED卓上スタンド HSD16003K-D12」は、仕事や勉強にピッタリのLEDデスクスタンドだ。幅の大きめなデスクも余裕で照らし出してしまうほど光がたっぷり広がり、しかもバッチリ明るい。

 蛍光灯スタンドからの置き換えも意識している。JIS規格の蛍光灯卓上スタンドの『A形』に準拠しており、明るさは45cm直下照度で1,000lxと、家庭用品質表示法の『読書用』照度基準をクリアしている。

メーカー名NECライティング
製品名ライフレッズ LED卓上スタンド(ベース式)
品番HSD16003K-D12
定格光速380lm
定格消費電力8W
色温度5,000K
購入店舗Amazon.co.jp
購入価格7,254円

組み立てはドライバーが必要だが簡単。可動範囲は広い

開梱した様子。左から、ライト本体、取り付けネジ4本、台座、ACアダプター

 本製品は使用前に組み立てが必要だ。プラスドライバーを使用するが、数分で終るほど簡単。本体の底面と台座の形状に合わせて差し込み、その裏の4カ所をプラスドライバーで固定する。あとは、本体の裏側にプラグを差し込むだけ。大して苦労しないだろう。

 完成したデスクスタンドは、スッキリとしたシンプルなデザイン。本体の材質は樹脂製で、質量は約0.8kgと軽い。カラーは今回紹介するブラックのほか、ホワイト仕上げもある。

本体の底面と台座の形状に合わせて差し込んで、ネジ4本で固定する。ドライバーは必要だが、組み立てはあっという間に終わる
ACアダプターのプラグを差し込んで準備完了。コードの長さは約1.5mだ
組み立てが完成した様子と、各部のサイズ。質量は約800gで軽く、すっきりとしたデザインだ。今回紹介するベース式のほか、机に固定できるクランプ式もある
台座は直径200mmのドーナツ型だ。内側は径120mm開いているので、ワーキングデスクのケーブル孔を跨ぐようにしても置けるだろう

 台座は中央に孔の開いたドーナツ型で、サイズは200×10mm(直径×厚さ)と非常に薄い。中央が高く、フチに向かって薄くなる。スイッチのある支柱部の高さは約215mm、アームの長さは300mm、そしてLED光源が埋め込まれたヘッドのは275×55×13mm(長さ×奥行×厚み)だ。樹脂部分は梨地仕上げのため、手垢が目立ちにくい。

本体は樹脂製で、表面は手垢が目立ちにくい梨地仕上げだ
角度調整つまみの径は約18mm。指で直接調整できる

 アームは本体を軸にして90度以上、ヘッドはアームを軸としてほぼ180度以上回転する。ヘッドはさらに、180度以上の水平回転もできる。また、本体とアーム、アームとヘッドの2カ所の結合部にはツマミがあり、緩さや硬さを調整できる。ヘッド部を常に水平に保ちながら、デスクワークに最適な光源の高さに設定することも可能だ。

 アームを可動する際、いくつか気をつける点はあった。器具全体がとても軽いので、片手でヘッドだけを持って角度調整すると、器具全体が簡単に傾いてしまう。アームを傾ける時は本体を押さえて、水平回転させる時はアームを支える必要がある。

 とはいえ、角度調整はスムーズで、止めたい位置でほぼピタリと止まる。樹脂がこすれるような、不快な音もまったくしなかった。そもそも限られたデスク作業ゆえ、一度器具を置いて調整してしまえば、度々調節することもないだろう。

アームの可動範囲は、本体との接合部を軸にして90度以上
ヘッドの可動範囲は、アームとの接合部を軸にして約180度
ヘッド部は、180度以上水平回転する。可動部の固さを調整はできないが、止めたい場所で止まる
3つの可動域を合わせるると、ヘッド部を水平(テーブル面と平行)に保ちながら、高さ調整できる

高さ45cmの位置から、たっぷり広がる光!! しかも、バッチリ明るい!!

電源はACアダプター。場所を取らず、他の器具の邪魔になりにくい横型だ

 組み立て、可動領域の確認が済んだところで、いよいよ点灯しよう。まずはACアダプターをコンセントに差し込む。アダプターは横に広い薄型なので、コンセント周りを邪魔しないのが嬉しい。

 点灯は、支柱部にあるスイッチを押すだけ。「カチッ」という小気味良いクリック音とともに、パッと点灯する。もう1度スイッチを押せば消灯するという、ごくシンプルなものだ。

 点灯すると、思わず「ワーッ!」と声を上げてしまった。驚くほど光がたっぷり広がったからだ。しかも、ヘッド部を最高位置に設定せず、大型ディスプレーをさえぎらない45cmの高さから照らしたにも関わらず、だ。ヘッド裏を見ると、光源部は7つのLEDチップが配置された1カ所のみとなっている。それで広範囲な光の拡散を実現させているのだから驚きだ。

壁に向け、45cm離したところから点灯した様子。直径1m以上も明るく照らされた
ヘッドの高さを45cmで調整し、幅1,200mmのテーブル中央で点灯した様子。広範囲に光が届く
光源部はヘッド裏に1カ所だけ。7個のLEDチップが六角形に配置されているが、これだけで、広い範囲を一気に照らし出す

 次に、器具を机の左端・壁際に移動させ、ヘッドを真下に向けた45cmの高さで、新聞を広げた。光はほぼ新聞の見開き全体を照らし出しており、高い拡散性が実感できる。しかも、バッチリ明るい。

 その時の器具直下の明るさは、なんと1,065lx。器具の真下から横に30cm離れたところでも、757lxあった。この数値から言っても、JIS規格に基づく「蛍光灯卓上スタンド(勉学・読書用)」で『A形』をクリアしているのがわかる。

デスクの左端、壁際に置き、45cmの高さから真下を照らした様子
高さ45cm、ヘッド部を水平に保ちながら、新聞を見開いた広さ分、しっかり光が届いている
器具直下照度は1,065lxとバッチリ明るい。直下から30cm手前の明るさでも757lx。JIS規格の「A形」に準拠している

 実際のデスクワークに使用するため、自宅にある1,200×600mm(幅×奥行き)の仕事用デスクに器具を移動した。ここでもヘッドの高さは45cmのまま、水平を保った状態で点灯すると、A4のノートバッドとキーボードがある手元部分は十分に明るく、机の上全体に光が広がる。大型ディスプレイを一切遮らず、しかも、眩しい光源は目に入らないので、とても快適だ。また、この明るさならば、かなり細かな手作業にも十分だと感じるほどパッと明るい。

 さらに、LEDに発生しがちな「多重影」が抑えられている。7つのLEDチップが光っているため、細かく見れば多少影は重なっているが、実使用では全く気にならなかった。

仕事用デスクで使用した様子。高さ45cmのモニターの邪魔にもならず、光源が目に触れることなく、広範囲にきっちり明るい。とても快適だ
7個のLEDチップを使用しているが、多重影を抑制している

高い演色性に低電力、そして長寿命

 演色性もとても良い。色温度は5,000Kの昼白色で、色の再現性を示す平均演色評価数はRa85(Ra100に近いほどより自然)。LED電球のレビューと同じ食材を照らしてみたが、食べ物の自然な色合いが再現され、どれをとってもおいしそうだった。白色のLEDにありがちな青っぽさも抑えられている。

 もちろん、光源はLEDなので、低電力、長寿命という利点もある。消費電力をワットチェッカーで計測してみると、7Wだった。スイッチは物理的に切れるタイプなので、待機電力もない。毎日8時間使用しても、1日の電気代は1.23円に過ぎない。もし、『A形』の蛍光灯卓上スタンド(20W形)と比較すると、その電気代は4円。つまり、1/3以上も電気代が節約できる試算となる。

食事のシーンに使えるほど、演色性は高く食べ物がおいしそうに映る。平均演色評価数はRa85とLEDの中でも特に高い
消費電力は7Wだった。蛍光灯(20W形)と比較して、1/3以上の電気代が節約できる

 さらに、本製品の定格寿命は40,000時間と、蛍光灯と比較にならないほど長持ち。面倒なランプ交換の手間も無く、1日8時間の使用でも14年間も使い続けられる。点灯中はヘッド部が多少熱を帯びる程度で、触れても問題ない程度の温度だった。したがって、顔の前に光源があってもほとんど熱を感じないので、長時間のデスクワークでも快適だ。なお、点灯中は雑音も無く、AMラジオにノイズが入る事もなかった。

地味だが質の高いデスクライト。1万円以内という価格も魅力

軽いので、移動もラクチンだ。ローテーブルに乗せて高くすれば、床でゴロゴロくつろぐ時の読書灯としても活用できる(写真は高さ80cm)。明るく、しかも広範囲に光が広がる

 実用性を重視した設計ゆえ、姿カタチだけに注目すると、イマイチ新鮮味はないかもしれない。しかし、ヘッド部を水平に保ちつつ、あかりの質の要素である「配光性」、「明るさ」、「演色性」はいずれもバランスが良く、使い勝手が非常に良かった。さらに、実売価格も1万円を軽く下回り、とても魅力的だ。

 勉強、仕事、読書用のあかりとして、とても使いやすく、実力は十分。長い間、快適に使い続けられるデスクスタンドとして、文句なしにお勧めしたい。

藤原 大蔵