家電製品ミニレビュー

日立「LEDシーリングライト センサー付洋風タイプ LEC-BH510」

~8畳用の限界まで明るいLEDシーリングライト。省エネもバッチリ
by 藤原 大蔵
日立アプライアンス 「LEDシーリングライト センサー付洋風タイプ LEC-BH510」 8畳用だ

 最新型のLEDシーリングライトは、蛍光灯よりもLED消費電力が低く、しかも明るいのが大きな特徴。さらに、LEDらしい自由な調光、生活シーンに合わせた明かりが選べる機能を搭載するなど、蛍光灯では実現できなかった使い勝手の良さも加わっている。

 そんな中から、今回は日立のLEDシーリングライト「LEC-BH510」を紹介しよう。本製品の特徴は「明るさ」だ。適用畳数は8畳用なのに、器具光速は4,290lm。 日本照明器具工業会では、「3,300lm以上、4,300lm未満」のLEDシーリングライトについて「8畳用」と謳っても良い、と規定しているが、その規定値ギリギリまで明るく、10畳用(同基準で3,900lm以上、4,900lm未満)並みの明るさを備えている。メーカーの宣伝文句でも、「ゆとりの大光量」と謳われている。


メーカー日立
製品名LEDシーリングライト センサー付洋風タイプ ~8畳用
品番LEC-BH510
光色電球色相当~昼光色相当
演色性Ra80
器具光束4,290lm
購入価格26,729円
 

 実際に使ってみても、とにかく明るい。日常生活に十分な明るさに調整、設定しておけば、蛍光灯の1/3以下に電気代が節約できる。

 しかも、「ecoこれっきり」という自動調光・消灯機能が搭載されており、日中の使用でも外光の明るさに応じて常に消費電力を抑えてくれる。好みの明るさ、光色も自在に細かく調整、設定ができる。

 今回は、余裕の大光量で、機能も充実している日立のLEDシーリングライトの実力をレポートしよう。

大きくて分厚いが、取り付けは簡単

 取り付けからレポートをスタートしよう。LEC-BH510のサイズは、658×520×154mm(幅×奥行き×高さ)。LEDシーリングライトは薄型のものが多いが、LEC-BH510は大きく分厚い。

 それでも、重さは3.8kgなので、今までの蛍光灯の器具とさほど変わらない。また、カバーをはずして取り付けられるので、扱いは簡単。手順もこれまでレビューしてきた蛍光灯器具と同じなので、作業は数分で終ってしまった。天井の引掛けシーリングに取り付けるアダプターにはロック機構もあり、安全面にも配慮されている。

開梱した器具。奥から本体、手前左から、アダプター、リモコン、リモコンケース取り付け手順を順を追って紹介しよう
【1】天井にある引掛けシーリングに、付属のアダプターをはめ込む
【2】アダプターから出ているコネクターを、本体の中央に通しながら、「カチッ」と音がするまで本体を押し上げて取り付ける。LED素子はドーム型の透明プラスチックに覆われているので触っても問題ない
【3】アダプターの緑色のハンドルを青い印のあるところにスライドさせて、アダプターを固定する(画像はロック前)【4】アダプターから出ているコネクターを、本体のソケットに“カチッ”という音がするまで差し込み、コネクターを覆っている白いチューブをずらしてコネクター部を包み込む
【5】ぶら下がっている中央キャップを押し上げて、センター部分を閉じる【6】本体の内側にカバーのあてて押し上げ、本体部のボタンを押しながら確実に取り付ける(ボタンは両サイドにあるのでどちら側からでもOK)【7】以上で完成。サイズは658×520×154mm(幅×奥行き×高さ)、重さは約3.8kg。センサーの向きは不問で、部屋の形に応じて好きな向きで取り付けて構わない

 本製品の設計寿命は40,000時間。カバーの取り外しができるが、虫や埃が入りにくい構造なので、一度取り付けてしまえばメンテナンスは上部の埃を掃うぐらい。10年間は開けることはないだろう。

 また、センサーが外側についているが、取扱説明書には、「センサーを窓から遠い位置にする」のような、取り付け向きの指定は見当たらなかった。部屋の形状に応じて、好きな向きで取り付けてよさそうだ。

点灯、消灯、調色、調光など、設定など、明かりのコントロールはすべて付属のリモコンで行なう

 器具の取り付けの次は、リモコンだ。明かりのコントロールは、全てこのリモコンで行なう。タイマー機能などのために、リモコンの時刻も合わせておく。

 LEC-BH510は、点灯、消灯、調光・調色というLEDシーリングライトとしては基本的な操作のほか、生活シーンに適した4つの“あかりセレクト”ボタンで、好みのあかりがダイレクトに選べる。

 実際に使い慣れると、リモコン中央にある「全灯」、「光色」、「明るさ」といった細かい調節ボタンはさほど使わなくなった。というのも、生活シーンに適した4つの「あかりセレクト」、または「ecoこれっきり」ボタンだけで、欲しい明かりが簡単に得られるからだ。


8畳用でも部屋全体がたっぷり明るい!

 細かな調節や使い方の前に、まず「全灯」ボタンを押して点灯し、蛍光灯シーリングライトと明るさを比較してみよう。

 取り付けた部屋の大きさは8畳。光源から約2mの真下を計測すると、LEC-BH510の「全灯」直下の明るさは511lx (以降、照度は全て同じ条件)だった。蛍光灯シーリングライトは最大でも300lx弱(正確には283lx)だったので、比較にならないほど、たっぷり明るい。光は天井付近から床の隅々までたっぷりと行き渡り、LEDに取り替えた明るさの不満どころか、むしろ明るすぎるほどだ。光色はニュートラルな白色で、照らされる物の色合いも鮮やかだ。

 「全灯」では普段の生活では明るすぎるので、減光する。「暗」ボタンをポンポンと押して段階的に調節すると、7つ目で器具が「ピピッ」と鳴り、明るさが約半分になった事を知らせてくれる。その時の明るさは269lx。この時の明るさが蛍光灯とほぼ同じ明るさだが、蛍光灯よりもずっと色鮮やかに照らされ、気持ち良い。

こちらはかつて我が家で使っていた、消費電力が97Wの蛍光灯シーリングライト。テーブル面の明るさは300lx弱だった(光源からの距離は約2m。以降同じ)「全灯」で点灯した様子。画面のテーブル上の直下は511lxと比較にならないほどの明るさ。天井付近から床面、部屋の隅々までたっぷり明るい全灯から明るさを半分に絞ると269lx。このあたりで蛍光灯の明るさと同じぐらいの印象になるが、部屋全体の色味は蛍光灯よりも良い印象だ

 LEC-BH510の余裕の明るさにはもちろん理由がある。器具内部には合計80セットのドーム型LEDユニット(ユニット1個につきLEDモジュールが2色、合計160個)が配置された、「ダイレクト照射方式」を採用しているからだ。また、本体は大型の放熱構造を採用することで、LEDの明るさに影響を及ぼす熱を効率良く逃がすという。

8畳用のLEC-BH510の本体には、80セットのドーム型LEDユニットが並ぶ。“ダイレクト照射方式”を採用しているのでとても明るい(画像左は消灯時。右は点灯時)ドーム型LEDユニット内部には2色のLEDが閉じ込められている。素子数の合計は160個だ日立独自の「ダイレクト照射方式」で、8畳用ながら、10畳クラスの明るさが実現しているという(カタログより抜粋)

 カバーからは、光が無理なく天井付近から部屋の隅々まで届いており、ワイドな光を演出している印象だ。器具の中央にLEDユニットはないものの、カバーを通すと、光のムラはほとんど浮かばない。

器具の中央部にはLEDユニットはないが、拡散性の良いカバーで光のムラはほとんど感じない分厚く、本体よりも外側にせり出したカバーは、天井面へもしっかり光を拡散させる
21段階の光色の中から、全灯、暖色100%、白色100%にその中間の合計5色を選択。明るさは調色すると段階数が変化するため、最大と最小、その中間点を4~6分割して撮影した。かなり細かく調節ができる。消費電力と照度についてはこちら

 ここで改めて明るさ、光色を調節してみよう。光色は「全灯」で点灯し、「暖色・白色」のそれぞれのボタンを押して調節する。全灯を含め、電球色、昼光色共に10段階ずつ、合計21色の調色ができる。

 明るさは、「暗・明」ボタンで調節する。光色を変えるにしたがって、器具内部のLEDドームの2色のLEDの明るさ比率が変わるため、光色によって調整できる段階数が変化する。全灯時が20段階、電球色/昼光色100%の時は13段階と変則的だった。

 リモコンの左上部には「暖/白」ボタンがあり、点灯時、消灯時に関わらず、電球色100%または昼白色100%が押す毎にダイレクトで点灯できる。その時の明るさは全灯時の約半分になる。

 なお、好みの明るさ、光色の組み合わせは簡単に記憶できる。その説明は次の章の「あかりセレクト」で触れる。また、常夜灯(保安灯)も備えており、こちらは明るさボタンで20段階の調節ができる。


「全灯」ボタンでLEC-BH510の最大の明るさが得られる(511lx)全灯の状態から「暖/白」ボタンを1回押すと、電球色100%の一番明るい状態で点灯するもう一度「暖/白」を押すと、昼光色100%の一番明るい状態で点灯する
ベーシックな点灯、光色・明るさ調節に用いるボタン保安灯もLED。100~5%まで20段階のきめ細かな調節が可能

生活シーンに適した4つのあかりをダイレクトに選択、それぞれがカスタマイズできる

 以上が、調色と調光のやり方だが、本製品ではあらかじめ4パターンの明かり「あかりセレクト」が用意されており、細かいボタン調節をせずとも、あかりセレクトボタンを押すだけで、好みの明かりがボタン一発でダイレクトに選べる。

 あかりセレクトは、「電球」「食卓」「図書館」「蛍光灯」と4つのあかりが用意されている。まず、何の調節もせずに、それぞれのセレクトボタンで点灯した。

 まず「電球」は、明るさを抑えた、暖かみのあるあかりが柔らかく部屋を包む。直下の明るさは115lxだった。

 「食卓」は257lx。食事や団欒に適した、色味のバランスの良い、明るく華やかなあかりが得られる。

「電球」で点灯した様子。明るさを抑えた115lx。就寝前やくつろぎの明かりにぴったりだ「食卓」の明るさは257lx。暖かみと明るさが両立している。食事はもちろん、にぎやかな団欒にも向く

 「図書館」は387lxと、4つのセレクトの中で一番明るく、読書や趣味、細かな作業に適したあかりだ。

 「蛍光灯」は273lx。家庭で広く使われているお馴染みの蛍光灯に近い色合いになる。日中の補助光にも向き、蛍光灯よりも色鮮やかな印象だ

ニュートラルな白色の「図書館」4つのあかりセレクトの中で一番明るい387lx。勉強や書き物、趣味に細かな手作業に向いている白色だけで点灯する「蛍光灯」は273lx。少し青白い光色は、日中の補助光や、夏のリビングルームにも向く。蛍光灯よりも色鮮やかな印象だ
各セレクトの光色と明るさを段階的に撮影した。明るさは全灯で調節するよりも、より細かく調節できる。消費電力と照度についてはこちら

 各セレクトのボタンを押してから、さらに光色や明るさも変えられる。この時、明るさは「全灯」の状態から調節するよりも、細かな微調整ができた。「電球」で16段階、「食卓」は27段階、「図書館」なら31段階、「蛍光灯」でも25段階と、細かな調節ができる。

 ここで、「これは便利!」と思ったのが、細かく調節した組み合わせが、セレクトボタンのそれぞれで、つまり4パターンも記憶できるのだ。これまでいくつかのシーリングライトをレビューしてきたが、4パターンの組み合わせが記憶できるのは、日立のLEDシーリングライトが初めてだ。

「あかりセレクト」で点灯後、光色、明るさ共に調節でき、メモリーボタンを押せば、それぞれのセレクトボタンに記憶もできる

 記憶方法も簡単だ。記憶したいあかりセレクトボタンを押すと、リモコンのディスプレイに、「あかりセレクト表示▼」と表示される。その後、光色、明るさを調節し、調節が済んだら「メモリーボタン」を約3秒間長押しする。器具から「ピッ」と音がすれば、記憶が完了だ。

 一度カスタマイズした(記憶した)組み合わせは、何度でも同じようにして書き換えができる。もちろん、あかりセレクトボタンを工場出荷状態に戻すことも可能。元に戻したいボタンを約3秒間長押しすると、器具から「ピピッ」と音がして、出荷状態に戻る。

 なお、ここまででも何度か触れているが、LEC-BH510は演色性も良好だ。スペック上では平均演色評価数はRa80と謳っているが、どの光色においても、食べ物に色のくすみが感じられず、とてもおいしそうに映る。顔色も血色良く見えるので、リビングルーム、ダイニングキッチンなどの全体照明にとても適している。シーリングライトは室内の中心となる照明器具なので、どの光色でも演色性が良いのは大変好ましい。

全灯で食事を照らした様子。色のくすみも感じず、食事がおいしそうに見えるあかりセレクトの様子。写真は「電球」「食卓」は光色が一番バランスが良かった
「図書館」「蛍光灯」。ほかは光色の違いはあれど、並べて比較しなければ食事にも十分に向く演色性の良さが感じられた

「全灯」の消費電力は65W! 蛍光灯とは比較にならない大幅な省エネができる

全灯、半灯、4つのあかりセレクトで点灯した消費電力の様子。全灯から半分にするだけで、蛍光灯の1/3以上も省エネできる。4つのあかりセレクトで点灯しても軒並み低い消費電力だ

 LEC-BH510は消費電力の低さも大きな特徴だ。ワットチェッカーで計測すると、蛍光灯が97Wだったのに対し、「全灯」の消費電力は2/3程度の65Wだった。明るすぎるほど明るいのに、この時点で消費電力が大幅に抑えられている。

 だが、リビングルームの明るさは200~300lxもあれば団欒やテレビ視聴には十分。そこで「全灯」で点灯後、「暗」ボタンを6回押して、蛍光灯ほぼ同じ297lxに調光すると、消費電力は34Wまで下がった。つまり、普段の生活に適した明るさに調光して使えば、消費電力はほぼ1/3に省エネできてしまうことになる。

 それぞれの年間の電気代から、どれだけ電気代が節約できるか試算してみよう(1kWhあたり22円で計算)。97Wの蛍光灯を毎日8時間点灯した場合、1年間の電気代は約6,231円。一方、LEC-BH510の「全灯」は、約4,176円。蛍光灯とほぼ同じ明るさに調光したなら電気代は約2,183円になり、年間で4,000円以上も電気代が浮く計算となる。

 また、あかりセレクトをプリセットのままで点灯しても節約できる。「電球」の年間の電気代は約898円と千円以下、「食卓」で約2,248円、明るい「図書館」でも約2,613円、「蛍光灯」は約2,054円と、軒並み従来光源よりも節約できる結果となった。

 改めて、全灯からの調光調色、あかりセレクトからの調光の組み合わせを測定した。結果かからみえてくるのは、少し明るさを落とすだけで、飛躍的な省エネにつながると言えるだろう。

【蛍光灯とほぼ同じ明るさに調光した電気代】
(1日8時間点灯)
光源これまで使っていた
蛍光灯
日立LEDシーリング
明るさ 14
1日17円6円
1年6,231円2,183円
蛍光灯と日立LEDシーリングの
電気代の差額(年間)
4,048円

【全灯、各モードの電気代】
(1日8時間点灯)
-従来
蛍光灯
全灯暖色白色電球
モード
食卓
モード
図書館
モード

蛍光灯

モード

1日17円11円5円6円2円6円7円6円
1年6,230円4,176円1,993円2,055円898円2,248円2,613円2,055円
蛍光灯とLEDシーリングの
電気代の差額(年間)
2,054円4,237円4,175円5,332円3,982円3,617円4,175円

明るくなれば自動消灯する「ecoこれっきり」は、昼間の補助照明に便利

 生活シーンに応じた明るさに設定しておけば、効果的に省エネできるLEC-BH510だが、昼間の点灯時にも、省エネを発揮する機能が搭載されている。それが「[eco]これっきり(以下、ecoこれっきり)」。本体の脇にあるセンサーが、外光や他の照明器具の光を検知して、余分な明るさを抑えて減光、さらには自動消灯してくれる機能だ。

本体の外側についているセンサー部。取り付けの際に窓から遠い位置にせずに取り付けた。直射日光が当たらないなら全く問題はないecoこれっきりの際に使うボタン。全灯で点灯、明るさを調節し、「ecoこれっきり」ボタンを長押しして登録する

 ecoこれっきりを使うには、リモコンで好みの明るさに調節し、本体に記憶させる必要がある。やり方は簡単。外光が入らない夜間、全灯で点灯し、明るさを調整する。次に、2m以上離れたところから、リモコンの緑色のecoこれっきりボタンを長押しする。すると、明るさセンサーのセンサーランプ(緑色)が点灯する。約3秒後に再び「ピーッ」と鳴れば、設定が開始。約5秒後、「ピッ、ピッ、ピッ、ピーッ」と鳴りながら、センサーランプが点滅するが、電子音と点滅が止まれば、設定はすべて完了になる。

 記憶された明るさは、主電源を切っても記憶しており、何度でも再記憶ができる。ここでは明るさは、十分に明るいと感じられる200lxで調整、記憶させた。

 先ほどの手順の説明で、光色に関する部分がなかったが、それはecoこれっきりは光色を選ばずに活用できるからだ。ecoこれっきりを使って消灯状態から直接点灯した場合、光色は最後に点灯した色で点灯する。光色を選びなおしたい時は、調整し、改めて「ecoこれっきり」ボタンを押す。稼動中は本体のセンサーランプが緑色に点灯する。

「ecoこれっきり」は明るさを200lxで設定したこちらの光色は「食卓」。ecoこれっきりは光色に関係なく作用するのが特徴だ

 ecoこれっきりの結果は、バッチリ!! 実験した部屋は南向きで、実験日の天気は、朝は快晴も午前中は曇ったり晴れたりを繰り返し、昼過ぎから日の入りまではずっと晴れだった。かなり明るい9時に点灯し、実験をスタートさせたが、9:20には自動消灯した。反応が遅いようだが、これはecoこれっきりは明るさの変化が気にならないように、変わり始めるまで約5分間かかるとされており、ゆっくり変化するためだ。

 昼前までは、晴れたり曇ったりを繰り返したが、曇って「あれ、暗いかな?」と気づく頃には、ほんのりと点灯し、快適な明るさを保ってくれる。陽が差し込めばまたいつの間にか消えている、といった按配だった。昼過ぎからはずっと晴れていたため、消灯が続いたが、部屋に直射日光が入らなくなる14時過ぎには、いつの間にかほんのりと点灯し、日没までほぼ同じ明るさを保ち続けた。

点灯から20分後には、外光の明るさを検知して自動で消灯してしまった(右)。自動消灯中もセンサーはしっかり働いている
11時~18時半までの自動調光のようす。自動消灯後も、外光の明るさに応じて気づかぬうちに点灯・消灯をしてくれる。直射日光が入らなくなる14時過ぎにはほんのりと点灯し、日没までほぼ一定の明るさを保った

 結果として、ecoこれっきりで点灯しておけば、日中に補助光が必要でも、放っておいて自動で節電してくれる。さらに、待機時も含め、ecoこれっきりによる自動消灯時の消費電力は、ワットチェッカーで計測不能なほど低い(0W)。刻々と変化する外光の明るさに合わせ、気づかぬうちに自動で点灯、消灯し、効果的な省エネを実現してくれる。

消灯時も、ecoこれっきりでも、待機中の消費電力は測定不可能な程低い(0W) 。ほんのりと点灯している時は2Wだった。なお、保安灯は100%の明るさでも測定不可能(0W)だった

 そのほか、タイマーも充実している。1分刻みで設定できる「点灯」、「消灯」、「点灯及び消灯」の3種類のタイマー機能は、居留守や目覚ましに活用できる。それとは別に、就寝時に便利な「切30分」タイマーも搭載されている。設定、操作はすべてリモコンで行なう。なお、点灯するタイマー予約は、ecoこれっきりには対応しておらず、全灯で点灯する。


明るくて省エネもバッチリ。操作も簡単

 以上、ひと通り使ってみたが、 明るくて省エネ性能が高く、LEDらしい機能をしっかり押さえたシーリングライトだ。外光の明るさに応じて減光・自動消灯してくれるecoこれっきりの働きもあり、点けっぱなしにしても効果的な省エネができる。

 また、生活シーンに応じた4つの「あかりセレクト」は、きめ細かなカスタマイズもできるのが良い。一旦使い方を決めて細かな調節をし、記憶させてしまったら、あとは、生活シーンに合わせてボタンを1つだけ押すシンプル操作性が魅力的。「ecoこれっきり」と併用できる点も見逃せない。

 さらに、印象が良かったのは、あかりの重要な要素である演色性の高さだ。食べ物の色味がおいしそうに見え、部屋の中の目に映るものの色合いがスッキリと鮮やかに見える。昼光色(蛍光灯色・白色100%)でも、顔色も健康的に見え、快適だ。価格は必ずしも安くは無いが、全体を通して、それに見合った価値が十分に感じられた

 欠点を敢えて挙げるなら、リモコンが地味なところか。また、使い始めは明るさや光色の段階がディスプレイに表示されない部分は、やや使いづらさを感じた。けれど、使い慣れて好みのあかりの組み合わせを記憶してしまえば、面倒な調整はほとんどしなくなり、ディスプレイの不便は感じなくなってしまった。もちろん、器具からの雑音は無く、AMラジオなどのノイズの影響も無かった。

 リビングルームの過ごし方は様々で、シーリングライトの点灯時間は長い。LEC-BH510はそんな暮らしの中心の明かりとして、十二分に明るく高性能でありながら、シンプルにも使いこなせる点が魅力的だ。毎日の暮らしの中で、できるだけ明るく、簡単に操作でき、そしてバッチリ省エネも実現したいという人に、是非お勧めしたいLEDシーリングライトだ。






2012年9月28日 00:00