家電製品ミニレビュー
フレイムス「MONSTERA PENDANT」
~植物のシルエットを映すライトで気分を変える
フレイムス「MONSTERA PENDANT(モンステラ・ペンダント)」 |
今回紹介するフレイムスの「MONSTERA PENDANT(以下、モンステラペンダント)」は、そのモンステラをモチーフとした、くつろぎの照明器具だ。
メーカー | フレイムス |
品名 | MONSTERA PENDANT (モンステラペンダント) |
購入店舗 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 5,775円 |
モンステラペンダントを細かく紹介する前に、はじめにその使用例をお見せしよう。我が家のリビングルームに取り付けてある白色蛍光灯のシーリングライトを取り外し、設置してみた。
日本の住宅でもっともポピュラーな天井直付けタイプの蛍光灯シーリングライト。明るいけれど、生活空間がどうしてもオフィスの様なのっぺりとした印象になりがちである | 蛍光灯のシーリングライトを外し、モンステラ・ペンダントに付け替えた。モンステラの葉の陰影が天井面や壁面に映し出され、部屋の印象が大きく変わる |
蛍光灯のシーリングライトは、部屋を均一に照らし出すため、どうしてもオフィスのような面白みのない空間になってしまう。しかし、モンステラペンダントを取り付けると、葉っぱのシルエットが天井面や壁面に大きく映し出され、とても印象的な部屋になった。光源から離れるほど影の輪郭が曖昧になるため、同じ位置から撮影しているのにも関わらず、部屋は広く、天井面は高く見えるという効果もある。なお、光源には付属の100W白熱電球を使用しているが、白熱灯の赤っぽい光色はロールカーテンの色味を抑え、特徴のある大きなシルエットとともに無骨な窓枠の存在を薄めている。
●組み立て式だが作業は簡単
パッケージから全てのアイテムを取り出したところ |
組み立ては、まずソケット部分に付いているリングを外し、セード(傘)となる5枚の葉を重ねてソケットに差し込む。リングで軽く締め、セードを均等に広げてから、リングを強く締めてセードを固定する。あとは電球をソケットに取り付け、天井面にあるシーリングのソケットに取り付けるだけ。正直に言って、組み立てはとても簡単だ。葉は自重で曲がる仕様になっている。
まずは、ソケットについているネジ式のリングを外す | 次に、葉を5枚重ねた状態でソケットに差し込み、リングを軽く締める | 葉を均等に広げ、リングを締め付けて葉を固定する |
下から見上げたモンステラペンダントは、花が咲いたように5枚の葉が広がり美しい。その影は壁や天井いっぱいに映し出され、部屋の雰囲気がガラリと変わり、それまでとは全く違った印象になる。ソケットのスイッチについてあるヒモを取り外せば、ランプと葉っぱだけのよりシンプルな見た目になる(ON/OFFができないため、壁スイッチがある場合限定だが)。
天井から吊るしたところ。葉は自重で自然と折り曲がり、電球を囲むようになる | 下から見るとクリアタイプ電球がきらめいており、シェードが白い花びらのように広がっている | 映し出される影が天井や壁に広がり、部屋に新鮮な印象を与える |
●電球を取り替える際にはクリアタイプの電球を用意しよう
白熱電球から電球形蛍光灯まで、E26口金で使用できる電球を取り付けてみた |
そこで、白熱電球や電球形蛍光灯など、E26口金に取り付けられる電球をいろいろ取り付けて見たが、相性が良いのは、フィラメントが透けて見える“クリアタイプ”の電球。特徴的な影がはっきりと壁に映し出される。逆に、白いコーティングが施された“ホワイトタイプ”の電球は影がボンヤリとしており、特徴であるモンステラのシルエットが出にくかった。ホワイトタイプの場合、光源から放たれる明かりがコーティングを通ることで和らげられてしまうのだろう。
パナソニックの白熱電球・シリカ電球(ホワイトタイプ)の60形。もっとも手に入りやすいホワイトタイプの電球だが、残念な事に、モンステラ・ペンダントの特徴であるシルエットがほとんど消えてしまっている | パナソニックの電球形蛍光灯「パルックボールプレミアQ 60形」。省電力・長寿命が期待される電球形蛍光灯を取り付けると、ホワイトタイプの電球以上にシルエットが消えてしまう |
試してみてもう1つ分かったことが、60W、10Wタイプのものは陰影の重なりが少なく、はっきりとしたシルエットが映る傾向にある。その一方で、同梱されている100Wの電球でできるシルエットを見返すと、陰影の輪郭が複数折り重なり少々複雑な見え方になる。一番気に入ったのが、三菱電機オスラムの省エネ型白熱電球「ハロゲンエナジーセーバー」だ。シルエットがとてもシャープで美しい。この影の映り方の差は、それぞれの電球が持つフィラメントの形状が影響しているのかもしれない。
余談ではあるが、カラー電球をモンステラ・ペンダントに直接取り付けると、そのシルエットはさらにエキゾチックさが増す。リビングルームなどのメイン照明として使うにはさすがにはばかられるものの、部屋の隅に置いてある観葉植物用のアクセント的な照明など、用途を限定した使い方も面白いだろう。
フィラメントの形状の違いが、映し出されるシルエットの表情にダイレクトに表れるようだ(左は60Wクリア電球、右はハロゲンエナジーセーバー・クリアタイプ60W形) | 色のついたシルエットが広がり、モンステラ・ペンダントの特徴がさらに強調される。全体照明としてよりアクセント的な使い方が良いだろう |
●コードの長さを変えると活躍の場が広がる
このモンステラペンダント、部屋全体を照らし出す照明として使用するのであれば、もちろんこのままで特に問題はない。しかし取り付け位置を目線まで下ろせれば、もっと応用が利きそうだ。ダイニングテーブル用の照明器具としても個性的だし、部屋のアクセント的な使い方でもきっと面白い。
ここからは商品の本題から逸れるが、もう少し幅広い使い方ができるよう、コードを取り替えてみることにする。
コードを付け替えようと分解。ソケットの内側のネジを1本を外す | 左側は器具から取り外したコード。右側が自分で加工したもの |
こうしてコードの長さを変えたところで、いくつかのシーンに取り付けてみた。
ダイニングテーブル上に設置した例。葉のシルエットがテーブルの周りを低く囲み、印象的な空間に。個性の強いシルエットは台所のこまごました物を目立たなくする効果も |
ソファ横のコーナーテーブル上にわざと低めに設置した例。部屋の隅に設置されているので、シルエットの輪郭の変化が空間の広がり感を強調する。電球はハロゲンエナジーセーバーを使用している |
この場合、モンステラペンダントの高さは、あえてソファに腰かけた位置よりも低めに設置している。座った状態の顔の位置よりも後ろに器具があると眩しさが気になりにくい。電球はハロゲンエナジーセーバーの60Wタイプのものを使用しているが、本を読むのにも十分適した明るさだ。
全く同じ状況で、電球を10Wのクリアタイプの白熱灯に取り替えてみた。本を読むなど、実用的な明るさは得られないが、アクセント的な照明器具として楽しめる。さらに、色の付いたスポットライトを用い、上方からモンステラペンダントに向けて照らし出すと、着色されたシルエットが浮かびあがり、よりエキゾチックなコーナーが出来上がった。この時、色の付いた電球は40Wの物を使用している。
前出と同じ設置場所のまま、電球を10Wのクリアタイプのものに取り替えた。実用的な明るさは得られないが、アクセント的な空間を楽しむなら十分な明るさだ | 40Wのカラー電球のついたスポットライトをモンステラ・ペンダントに向けて照らし出した。シルエットに色がのり、よりエキゾチックな印象のコーナーとなった |
モンステラペンダントは、印象的なシルエットを部屋に映し出すことで、気軽に部屋の雰囲気を簡単に変えられるアイテムだ。この夏、部屋をイメージチェンジする灯りとして、暮らしに取り入れてみてはいかがだろうか。
2009年7月27日 00:00
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