家電製品ミニレビュー

コーヒーも紅茶も緑茶もコレ1台でOK! コーヒー&ホットドリンクメーカーが便利すぎる

 ホッと一息つきたいときに、楽しむ飲み物は、気分によって変わる。コーヒーが飲みたいときもあれば、緑茶を飲みたいときもあるが、それぞれ準備するモノも淹れ方も変わるので、面倒だと感じていた。

 そこで、コーヒーも紅茶もお茶も淹れることができるというクイジナートの「コーヒー&ホットドリンクメーカー」を試してみることにした。

クイジナート「コーヒー&ホットドリンクメーカー SS-6BKJ」
メーカー名クイジナート
製品名コーヒー&ホットドリンクメーカー SS-6BKJ
実売価格13,853円

自動で15秒蒸らしてからカップに抽出する「蒸らし機能」で香り高いコーヒー

 コーヒー&ホットドリンクメーカーの抽出方法は主に2種類ある。粉や茶葉をカプセルに入れてお湯を落とす「ドリップ式」と、専用のK-Cupというカプセルを使う「カプセル式」で、好みによって使い分けることができる。

 本体は一般的なドリップ式のコーヒーメーカーとほぼ同じ方式だが、コーヒーの粉や茶葉を使用する際は、「フィルターカップ」を使用し、専用のカプセルを使うときは「カプセルホルダー」を使用する。コーヒーカップやマグカップに直接抽出するタイプで、1回に淹れられるのは1杯だけとなっている。

幅185mm、奥行300mm、高さ310mm。消費電力は1000W
幅は狭いが奥行きが大きい
裏側に水タンクがある。はずして水を入れる
レバーを引いて開ける
片手で簡単に開く。ここにフィルターカップかカプセルホルダーを入れる
中をのぞくと穴が空いていることがわかる。ここにフィルターを置き、お湯を通す

 最初に水タンクに水を入れる。最初の1回はフィルターカップやカプセルホルダーを使用せず、湯通しを行なう。抽出ボタンは約120ml、約150ml、約180mlの3種類。その中から約150mlを選び、本機の内部とコーヒーカップを事前に温める。

 コーヒーや紅茶などを抽出する場合は「フィルターカップ」を使用する。フィルターカバーの中にフィルターが装着されており、その中にコーヒーの粉を入れてみることにした。挽いたコーヒー豆は、最大で約12gとなっており、一般的なドリップコーヒー1杯分の分量となっている。

 本体にセットしてからコーヒーメジャースプーンで粉を入れようとしたが、間口がとても狭いので入れにくく、粉が飛び散ってしまう。小さめのティースプーンなどを使用するとキレイに入れることができた。ティースプーンの場合は8杯ほど入れる必要がある。

左がフィルターカップ、右がカプセルホルダー。コーヒーの粉や紅茶の茶葉を入れるときはフィルターカップを使用
フィルターカップにはメッシュフィルターが入っている
本体に装着してから粉を入れる
フィルターカップのふたを閉める
ボタンは青く光るので見やすい。好みの濃さを3種類から選べる

 2mlを抽出するために約1秒かけてゆっくり抽出する。最初にコーヒー粉・茶葉に約10mlお湯を注いだ後、自動で15秒蒸らしてからカップに抽出する「蒸らし機能」で、約150ml抽出するのに1分15秒ほどかかった。

最初は蒸らすので、しばらく出てこない
香りのよいコーヒーを淹れることができた

 コーヒーは香りが良く、苦みは少なめで、どちらかというと味は薄く感じた。ガツンとしたコーヒーを飲みたい方は、粉を多めにして、抽出量を少なめのほうが満足度は高いかもしれない。

 メッシュフィルターを使用しているので、飲み終わった後はカップに少しだけ粉が残るものの、舌にはそれほど粉っぽさを感じることもなく、美味しく最後まで飲むことができた。

ティーポットいらず! コーヒーも緑茶も紅茶も、1台で淹れられる

 フィルターカバーからメッシュフィルターを外して粉を捨て、サッと洗った後に紅茶を淹れてみた。同じフィルターカップを使用するので匂い移りが気になるところだ。

 大きめのリーフであれば、ティースプーン4杯(約6g)をフィルターカップに入れる。あとは同じく抽出ボタンを押すだけだ。コーヒー用、紅茶用、緑茶用などのモードがあるわけではなく、抽出方法はすべて同じとなっている。

 紅茶はもう少し香りが立って欲しいところだが、手軽に淹れることができて嬉しい。不安だった匂い移りもなかった。フィルターカップは縦長で小さく、内部の表面積も小さいので、香りが残りにくいようだ。

紅茶の茶葉を入れれば紅茶も淹れられる
蒸らしてから入れるので香りが出ている
煎茶も入れてみた。蒸らしてからしっかり落とすので色もよく出ている
予想外に繊細で美味しい

 抽出後のコーヒーの温度は71℃。この温度は、事前に"湯通し"を行い、カップも温めた際の温度だ。湯通しをしないでそのまま入れると、温度は60℃台前半まで下がってしまうので、ぬるく感じる。

 煎茶に関してはそれでもちょうどよく、とても美味しかったのだが、コーヒーや紅茶に関しては高めの温度で飲みたいところ。必ず湯通しを行なっていただきたい。また気になったのは、ドリップトレーは固定だったので、背の低いコーヒーカップを置くと抽出中にまわりに飛び散ってしまう。トレーの高さは調整できるようにしてほしい。

コーヒーだけでなく、色々な飲み物を楽しみたい方に

 一台で色々淹れられるのは予想外に便利だ。ドリップコーヒーのほか、ティーポットや急須などを用意することなく、紅茶やお茶まで飲むことができる。一人暮らしでなるべく調理器具を減らしたいという方にぴったりだ。

 また、我が家のように家族の好みがバラバラで、自分はコーヒー、旦那は緑茶、子どもは紅茶が飲みたいときでも、これ一台で淹れることができる。水は1.5Lたっぷり入るので、一度にたくさん淹れられるのも嬉しい。

 さらに手軽に楽しみたいのなら、別途販売されているカートリッジ「K-Cup」カプセルを利用すると後片付けが簡単だ。UCC、ドルスコーヒー、カフェグレコなどのコーヒーカプセルのほか、リプトンのイエローラベル、大和園の緑茶やウーロン茶など種類が豊富で、ネットショップで購入できる。

 一通り買ってみて試したが、コーヒーの種類が豊富で飽きずに楽しむことができた。一つ一つしっかり密閉されているので、香りがとてもよい。粉や茶葉を入れるよりもカプセルのほうがクリアな味で、雑味が少ないと感じた。ただし、カプセル1個につき90円~150円ほどかかるので、粉や茶葉と比較すると割高となる。

K-Cupカプセル。Amazonでアソートを買ってみた。コーヒーだけでなく、お茶や烏龍茶もある
1つは縦長で大きめ。
そのままセットするだけ。とても簡単だ
コーヒーは雑味が少なく、クリアでどれも美味しい
ジャスミン烏龍茶など、色々あって楽しい

 コーヒー&ホットドリンクメーカーは、手間をかけずに色々な飲み物を楽しめる。冬だけでなく、夏は氷を入れたグラスにそのまま落とせばコールドドリンクも作れるので、一年中活躍しそうだ。

石井 和美