e-bike試乗レビュー
ヤバい!! 欲しいかも♪ 完成度の高いライズアンドミューラーのミニベロe-bike「Tinker」
2020年6月26日 07:30
折りたたみミニベロ「Birdy(バーディー)」(日本ではBD-1)でお馴染みのドイツメーカー「RIESE & MÜLLER (ライズアンドミューラー)」。ヨーロッパを中心に30車種ものe-bikeを発売していますが、ようやく日本にも上陸しました。その第一弾となるe-bikeがミニベロタイプの「Tinker(ティンカー)」です(※リンク先は欧州仕様版Tinker)。
メーカー名 | ライズアンドミューラー |
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製品名 | Tinker |
実売価格 | 490,000円 |
個人的にこのe-bikeに興味津々です。まずミニベロe-bikeが好きだということ。ミニベロe-bikeは乗り降りがラクで、小回りが利いて取り回しやすく、タイヤが小さいぶんコンパクトなので手軽に扱えるからです。
そして、このTinkerは剛性感のありそうなフレーム、フロントサスペンション、高さや前後位置を変えられるハンドル、キャリアやスタンドやライトなど最初から必要な装備がほぼ全部搭載済み。ソソりますね〜♪
現在日本国内には3台しかTinkerが存在していないそうですが、そのうちの1台を「サイクルハウスしぶや」からお借りすることができました。というわけでさっそくジックリと試乗。以下にレビューをお届けします♪
装備は全部入り!!! ゴージャスなミニベロe-bike!!!
Tinkerの実車を借り受け、初見で「ゴージャスだなぁ」と感嘆しました。少々前述しましたが、購入後に後付したくなるような装備がほぼすべて搭載済みです。また、独自機構の洗練度も高い。そんなTinkerですが、実際にどんなe-bikeなのか、写真と説明文で見ていきましょう。
必要な装備はほぼ全部入り。多くの装備があるものの、非常にスッキリとまとめられていて、上品さを感じさせるe-bikeです。乗る前から欲しくなってしまいました♪
走りも上質!!! 静かで滑らかで、そしてコンフォート♪
さて、全部入りな感じのミニベロe-bikeことTinkerですが、その走りはどうでしょう? 東京都の多摩湖(たまこ)周辺のサイクリングコースで試走してみました。
走り始めてまず感じたのは、非常に静かであること。内装11段ギアのシマノALFINEは変速時に小さくカチリカチリと音がする程度で、ペダルを回している時も止めている時も至って静か。さらにボッシュ製のActive Line Plusのアシスト音もTurboモード以外は非常に静かです。これらにより、走行時に自転車から騒音がほとんど聞こえてきません。
それと乗り味。とても滑らかです。車体全体の剛性が高いと感じられますが、太めのタイヤとフロントサスペンションとクッション性のあるサドルのおかげで、段差の突き上げ感が非常に少なく、やや荒れた道でも振動が少ない。
乗り味がとても滑らかで、走行時の音も静か。なんというか、クルマでいえば高級車のような、上質な乗り味という印象です。
本格的な内装ギアを扱うのは初めてですが、ALFINEは凄くイイですね♪ 一見太いハブのように見えますが、それでいて激坂もしっかり上れますし、そこそこスピードを出すような走りにも合います。しかも外部に露出したリアディレイラーがなかったり、チェーンが緩んだり暴れたりするようなこともありません。メンテナンス的にもチェーンの汚れを気にすればいい程度なので、非常に実用的だと思います。
ただ内装ギアは重いことと、扱い方を誤ると故障して修理費がけっこうかかることがデメリットです。でもe-bikeなので内装ギアの重さは気になりませんし、正しく扱えばそうそう故障するものでもありません。
ちなみに内装ギアの正しい扱い方は、ギアチェンジ時は基本的にペダルを止めておくことがポイントです。走行中にギアチェンジする時は一瞬ペダルを回すのを止める。それさえ心がければギアチェンジがうまくいかないなどの問題は起きません。逆に、停車中でも自由にギアチェンジができるので、慣れればとても便利ですね。
ややスピードを出して多摩湖の周回サイクリングコースを走ってみましたが、とても安定して走れました。この周回サイクリングコースは、所々道が悪い箇所があり、同時に落ち葉やコケがありつつ、ちょっと急なカーブもあって、衝撃吸収性や直進安定性にやや欠けるミニベロ全般にとっては微妙に走りにくいコースだと思います。
ですが、Tinkerだとフツーに安心して走れる。ひとつはフロントサスペンションの存在。道が悪い箇所でも衝撃をしっかり吸収してくれるので、ミニベロでも怖くない。またドライブユニットやバッテリーや内装ギアにより、かなり重心が低いのでしょう。安定感も感じられます。さらに太めのタイヤということもあり、路面へのグリップも安心感アリ。
そんな安定感と、それから前述の快適性を備えたe-bikeことTinker。かなりイイです、これ。これまで乗ったe-bikeの台数において日本トップクラスのe-bike野郎と思われる本媒体e-bike部・清水氏も「Tinkerサイコーですね〜」と言ってました。
筆者的も“ずっと乗っていたいと思わせる稀有な1台”という印象を受けました。というか、やっぱり欲しい!!! ……んですけど、お値段も高級ですね。この値段でもベルトドライブだったりしたらホントに買っちゃうと思いますし、この値段でもドライブユニットがボッシュ製Performance Line CXでありつつベルトドライブだったりしたら今すぐ買っちゃうと思いますが、しばらく買うかどうか深く悩んでみることにします。
ともあれ、非常に完成度の高いミニベロe-bikeことTinker。「サイクルハウスしぶや」に試乗車があり、「レンタサイクルステーション尾道ベース」ではレンタルできますので、機会があればぜひ乗ってみてください。なお、試乗やレンタルの際は、Tinkerの台数が少ないこともありますので、事前に試乗やレンタルが可能かどうかご確認のうえで、ゼヒ。