e-bike試乗レビュー
猛暑なら気温の低い高所へ行けばいい♪ e-bikeで富士山サイクリング&周辺観光へ
2019年8月23日 00:00
今年の夏はものすご~く暑いですね~。e-bikeがメインの自転車となった筆者の場合、涼を求めて奥多摩方面へサイクリングに行っています。奥多摩湖に近づくと徐々に風が涼しくなってイイ感じ……なんですが、首都圏で気温が35℃くらいになると、奥多摩でもやっぱり30℃オーバー。山間部なので若干は涼しいものの、やっぱり暑~い!
むむむ~、ここまで暑くなると、奥多摩サイクリングでもなかなか「涼」が得られない。どこか涼しく気持ちいいサイクリングスポットはないものか? と思った瞬間に頭に浮かんだのが、↓ココです。富士山~♪
例えば静岡県富士宮市から富士山に上る場合、富士山スカイラインをずーっと走ります。富士宮市市街地の標高は約100m、富士山スカイラインの一合目が標高約1,000m、五合目(富士宮口登山口)は標高約2,400m。
標高が100m上がると気温が0.6℃下がると言われていますので、富士宮市街が35℃でも、一合目で29℃。五合目まで行けば23℃くらいになる計算です。下が猛暑でも上は涼しい♪ やはりこれは、富士山の上のほうをe-bikeで走るしかない!
富士宮市街から富士山五合目までe-bikeでヒルクライムというのもあります。我らがe-bike部の清水氏が以前にトライしています。実は清水氏から「富士山ヒルクライムしましょうよ~!!」って誘われたんですけど、筆者は丁重にお断りを。
というのは、富士宮市市街地から五合目(登山口・富士宮口)までは、距離約36km・獲得標高約2,300m。e-bikeで予備バッテリーがあれば行けちゃうと思いますが、このヒルクライムルートはほぼ下りのない「絶えず上り坂が続く道」なんです。ずーっとペダリング。ずーっと低速クライム。負荷かかりっぱなし。そんなの真夏にやったら筆者はガッツリ死ねます。無理!!
筆者的スタンスではそーゆー過酷なチャレンジはパスし、e-bikeを使って涼しい富士山のオイシイところだけ堪能したい。例えばですね、一合目あたりまでトランポ(自転車をクルマで運搬)してですね、そこから涼しい富士山スカイラインを走る。そのあたりの標高でも十分涼しいハズですし、近くには「森の駅 富士山」というレストランや土産店があるパーキングエリアもあります。気分的には富士山ポタリング(散歩感覚サイクリング)ができるハズです♪
また、気が向いたら一合目から五合目までヒルクライムして、超涼しい五合目で景色を眺めたりするのもいいですね~。五合目まで行けばレストランもありますし、上っていく途中で森が森林限界を迎え、風景がダイナミックに変化していく様子も楽しそうです。
よし、やってみよう富士山サイクリング。涼しいぞ~、ウヒヒ♪
涼しく軽快にヒルクライム!!
今回使ったe-bikeは、メリダ「eBIG.SEVEN 600」。シマノSTEPS「E8080シリーズ」を搭載する電動アシストMTBです。愛用中のミヤタ「RIDGE-RUNNER(リッジランナー)」で行こうかなと思いましたが、アップライトなハンドルへと換装しているため、急坂登坂にはちょっと向かないかな、と。そこで、たまたま編集部にeBIG.SEVEN 600があったので、それをお借りしました。
それからトランポ。使ったクルマは愛車のホンダ「N-VAN」。富士山スカイラインの途中にある西臼塚駐車場まで一気に上がります。標高約1,250m地点。そこから富士山サイクリングをスタートです!!
クルマに自転車を積んで首都圏を出発した朝方は、気温が32℃くらいありました。ですが、富士山一合目付近に到着すると26℃。高度を増すと25℃へと下がったり。エアコンの設定温度みたいな感じで、かなり涼しいサイクリングとなりました。
ん~、涼しいしまだ全然疲れていないしで、じゃあ、もう1つの五合目へ行ってみよう! いったん水ヶ塚公園の駐車場まで下り、そこで小休止。そこから富士宮口の五合目へ上ってみることにしました。ちなみに、水ヶ塚公園の駐車場には「森の駅 富士山」があり、レストランや土産店があります。ちょっとした観光スポット。ここも補給ポイントとして使えますね。
あー涼しかった~爽やかだった~♪ ちょっと危惧したのは、一合目あたりから五合目までの登坂で、高山病にならないかな? ということ。標高1,000m→2,400mへ上がるので、人によっては高山病になったりすることもあるそうです。クルマで上がっても、なっちゃう人はなっちゃうらしい。
でも自転車の場合、上りはスピードが出ず必然的にゆっくり進むことになり、また運動しながらなので呼吸する回数も多い。そんな条件から高山病にはなりにくいんだとか。e-bikeだとさらに心拍数をある程度抑えられますので、体にやさしい富士山ヒルクライムができるのだと思います。
夜は富士宮グルメに舌鼓♪
大満足の富士山サイクリング後は、お宿に直行。富士山ヒルクライム挑戦時に清水氏が前泊して景色がとても良かったと聞いていたので、この日の宿は富士宮の「掬水(きくすい)」にしました。世界遺産の構成資産である浅間大社近くにある、古い旅館をリノベーションしたゲストハウスです。目の前に富士の伏流水がつくる「湧玉池(わくたまいけ)」がある、ちょっと絶景の宿。
掬水にチェックインしてシャワーで汗を流したら、ゆるりと夕ごはん。掬水のすぐ近くにブルワリーレストラン「Mt. Fuji Brewing」があり、独自のクラフトビールが飲めるらしい! 料理もおいしいらしい! じゅるるる。
翌日はまったり富士宮ポタリング
富士山サイクリングの翌日は、まったりゆっくりな感じで富士宮市内をポタリング(散歩感覚サイクリング)です。富士宮市内はけっこー観光スポットが多く、食べ歩きなんかもできたりするんですが、意外に坂が多い。富士山の麓ですから街全体が坂、みたいな雰囲気。
なので、歩いて回るとけっこう疲れます。でもe-bikeなら無問題。ラクなのはもちろん、夏でもあまり汗をかかずに街中を観光して回れます。
で、まず朝イチは掬水の真ん前にある湧玉池を通り、富士山本宮浅間大社でお参り。その後10kmくらい朝のサイクリングを楽しみつつ白糸の滝へ向かいます。
朝から10km? と思われるかもしれませんが、ゆるい坂があるくらいのエリアなら、e-bikeだと20km/hくらいで走り続けられます。なので10kmと言っても30分程度。30分自転車に乗っていられる人ならきっと誰でもイケますよ♪
朝の観光サイクリングをひととおり終えると、小腹がすいてきました。ということで、富士宮市街に戻り、そろそろお昼ご飯に。あっ、富士宮といえばアレだ、富士宮やきそば! B級グルメの人気決定戦「B-1グランプリ」で、トップを取って有名になったご当地名物。これを食わねば!
いや~、やっぱりe-bikeイイっすわ~。今回はメリダeBIG.SEVEN 600で走りましたが、富士山の一合目→五合目のヒルクライムもできるし、ゆる~いポタリングにも向いています。真夏にけっこう走ったわけですが、まあ暑いので汗はかくものの、大汗をかくとかバテるとかいった苦難がないのがアシストのありがたみ。スポーツにも観光にもツカエル! ということで、e-bikeの価値を再認識した次第です。
それと、e-bikeで一泊しつつのサイクリングってのも良かったです。一泊挟んでのサイクリングだと、走った後の「自宅までの移動」を考えなくて済むのがイイです。ゆっくり休めますし、お酒も飲めちゃいますネ♪ そして、翌日もちょっとサイクリングして散策することができ、かなりの充実感です。
最近ではe-bikeをレンタルしているショップも増えてきました。次の休みにe-bikeを借りて、一泊しつつのサイクリングなんかどうですか? きっと充実すると思いますっ!