趣味の節電道入門

第37回:炎上注意! 自作アルコールランプで大人の火遊び

 この連載もついに2年目に突入。乾杯がわりに、アルコールでランプを作ってお祝いするよ。

 そもそもは、節電の照明器具として燃料を使うランプに関心を持ったのだが、アウトドアで使う本格的なランタンは1万円以上とお高い。もっと手軽なものないかなと考えて思いだしたのがアルコールランプだ。

 ある年齢以上の人には、小学校の理科の実験で使った懐かしいアイテムだろう。最近は、落とすと割れて危ないからという理由で使われないようだが、シンプルな作りなので自作することにした。

 材料は、ガラス瓶と芯にする太めの紐。どうでもいいけど、瓶と紐って字が似ていて小さいフォントだと判別が難しいね。

 瓶は自宅に転がっていた空き瓶を使用。小さめがおすすめだ。紐はレーヨンや綿でよいみたい。こちらも何の目的で買ったか忘れたが、押し入れにあった直径1cmほどの綿ロープを使うことにした。

 工作としては、瓶の蓋に穴を開けてそこにロープを通すだけ。作業時間は5分もかからないだろう。燃料はハクキンカイロ用に購入したベンジンを使うことにしたので、追加出費は0円だ。

100均で売っているような小ぶりのガラス瓶を使用。フタが金属製であることが条件だ
ドリルでフタの中央に穴を開ける。ケガに注意
綿のロープを穴に通す。こんなにとぐろを巻いた状態でなくても、底に付く程度の長さで十分だ
今回は、燃料としてハクキンカイロ用のベンジンを使用。アルコールよりも火力が高いが、価格は少し割高。瓶にジャブジャブと注ぎ込む

安全のため点火テストは屋外で

 使ったことがある人なら覚えていると思うが、アルコールランプにはフタが付いており、火にかぶせることで消火する。そのため、自作の場合は、別の瓶などをあらかじめ用意しておく必要がある。

 もうひとつ、点火の前に注意すべきことは、芯は最初短めに出しておくことだ。燃料の種類にもよるが5mmぐらいから始めた方が安全だろう。こちらは、1cmぐらい出した状態で点火したため、思った以上に燃え上がり、あわてて消火するはめになった。実験は燃え移るもののない場所、できれば屋外で行なった方が良いだろう。

 ベンジンを燃料とした自作のアルコールランプの火力は強く、カップラーメンのお湯ぐらいなら十分に沸かせそうだ。もちろん、燃料の補給や消火、使用後との管理などが面倒なので、普段使いにはなりにくいが、非常時の照明や熱源としては使える。また、キャンプ場で使えばちょっとウケるのではないだろうか。

点火。先の長いタイプのライターだと怖くない
ベンジンは火力が強い。出ている芯が長いと火も大きくなるため、最初は短め(5mmぐらい)から始めた方が良いだろう
ベランダに移動して実験再開。ベンジンだと火力は強いがススが出る。屋内で使うならば燃料用アルコールだ
別の瓶をかぶせて消火する。ロウソクのように息を吹きかけて消すのは危険だ

小口 覺