趣味の節電道入門
第5回:アイロン&アイロン台で節電できるのか?
by 小口 覺(2014/5/21 07:00)
わが家で10年ほど使ってきたコードレスアイロンが故障した。スタンドにセットしてもまったく加熱しなくなったのだ。接触不良を疑い、スタンドを分解してみたが原因はわからず、買い替えることにした。
新しいアイロンは、節電を基準に選ぼうと思ったが、とくに節電を謳ったアイロンはない。そりゃそうだ。ヘアドライヤーと同じく、電気を熱に換えるだけの基本的には単純な製品。消費電力は1,000W以上と高めなものの、1時間の電気代は20~30円ほどになる。アイロン関連の節電と言えば、なるべく衣類をまとめて効率よくかけるなど、使い方がその中心となるようだ。
購入したのは、パナソニックのスチームアイロン「NI-S55」。この製品、コードレスでないこともあり、ネットでの実勢価格は2,200円前後と格安。もちろん、機種にもよるだろうが、ACで使う家電としては最も安い部類に入るのではないだろうか。
コードレスではなく、コード付きタイプを選んだのは、故障しにくそうなことと、節電効果もあるのではないかとの理由だ。コードレスタイプのアイロンは、スタンドに置いてアイロン本体に蓄熱し、その余熱でアイロンがけする仕組み。コードがないので取り回しがしやすいが、蓄熱中は仕事をしていないわけで、ロスが発生していると考えることもできる。
アイロン台で節電できる!
アイロンとほぼ同時に購入したのが、節電に効果があるとされるアルミコートのアイロン台だ。なぜアルミコートが節電になるかというと、熱を反射することで、衣類は下方向からも加熱され、アイロンの温度を一段低く設定しても、高い設定と同じ効果が得られるというわけ。
ちなみに、アイロンがけは、低い温度から順番にかけていくと時間や電力の無駄がなくなる。低温でもシワが取れるナイロン製の衣類から始めて、高温を要する木綿製へと段階を踏んでいく。最後は、電源を切って、余熱でハンカチなど小物をアイロンがけするのが達人だそうだ。
このアイロンとアイロン台の組み合わせ、アイロンがけ担当の家人に実際に使ってもらった。「コードレスのようにアイロンを温め直す必要がないし、これまでの半分の時間でアイロンがけが終わる。節電はともかく時間の節約になるのは主婦としてうれしい」とのこと。期せずして、コストパフォーマンスの高い、節電&家事効率UP策となったようだ。