趣味の節電道入門

第2回:節電効果大の冷蔵庫買い換えと微妙なグッズたち

 冷蔵庫を新しい製品に換えると電気代がかなり安くなる。10年前のモデルと比較すると、年間の消費電力は半分から3分の1になると、以前から情報としては知っていた。だが、10万円以上するものだし、そうは簡単に買い換えられないと思っていたところ(先の震災から1年ほど経った頃)、それまで使っていた冷蔵庫が突然の故障。まったく庫内が冷えておらず、冷凍食品はすべて解凍状態に。購入から12年ほど経っていたので買い換えを検討、というより急いでネットで注文した。

 わが家の財政上の都合からは、なるべく安いモデルで済ませたかったが、一方で節電性能も重視したいということで、結局は、当時の同クラスでもっとも消費電力が少なかったパナソニックの「NR-F436T」(編集部注:後継の現行機種は「NR-F438T」)を選択。価格は税込みで143,000円ほど(量販店のポイントで10%還元されるので、実質13万円)。10万円を切るモデルもたくさんあったので、ちょっとお高め(この直前に洗濯機も壊れて買い換えたので痛い出費)。まぁ、3万円は節電趣味の代金だと考えた。

パナソニック「NR-F436T」(生産終了)。横幅が60cmまでの冷蔵庫しか置けないのでこのモデルにしたのだが、庫内の容積が426Lあり前より約24%増えたので、4人家族でも十分な容量になった
庫内の照明がLEDになり、明るくて食品を探しやすくなった。青白い光が涼しげな印象
ドアの開閉や周囲の明るさを検知して無駄な冷やしすぎを抑える「エコナビ」搭載。ちょっと、映画「2001年宇宙の旅」の「HAL9000」を彷彿とさせる

年間1万円以上の節電は余裕

 結論から言うと、節電効果は期待以上だった。冷蔵庫の場合、正確に年間の消費電力を計測するのは難しいが、以前の冷蔵庫を使っていた2011年の夏、当時小学4年生の長女に自由研究として「家電の消費電力」を調べさせたことがある。

 コンセントに装着して消費電力を計測するワットモニターを使ったのだが、だいたい年に2万円から3万円の電気代がかかっていることがわかった。新しい冷蔵庫の年間消費電力は240kWhなので電気代は計算上5,500円ほど。年間で確実に15,000円以上安くなる。実際、毎月の電気使用量も前年同月比で1,000円以上安くなった。別に何の努力もせずに効果が出るので、ほかの細々とした節電の努力があほらしくなるレベルだ。

微妙な冷蔵庫用の節電グッズたち

実勢価格は、新しい冷蔵庫が節約した電気代の約2カ月分に相当。あと、これからの季節、アイスの「ガリガリ君」を買う機会も増えそうだ。ちなみに、冷蔵庫用で冷凍庫では使用できないことになっている(おそらく電池が持たない)

 放っておいても24時間節電になる新しい冷蔵庫だが、各種の節電グッズも販売されている。以前からあるのが、ビニールのカーテンだ。これは効き目がないとのレポートもあるし、第一かなり鬱陶しそうだ。

 これは男脳と女脳の違いなのかわからないが、男子のほうが冷蔵庫の中から求めているものを探すのが苦手である。子供を見ていても、女子より男子の方が冷蔵庫の中を探している時間は圧倒的に長い。そこに、びらびらしたカーテンなんかあったら、扉を開けている時間の分、余計に電気を使ってしまうはずだ。

 代わりにというわけでもないが、ソリッドアライアンスの「Fridgeezoo collection(フリッジィズー コレクション) 冷蔵庫のガリガリ君(ソーダ)」を購入した(価格は1,980円)。Fridgeezooシリーズは冷蔵庫の中に設置し、ドアが開いている時間に応じてしゃべり、節電を促すガジェット。もともとは動物のキャラクターで展開していたが、最新製品はガリガリ君とのコラボ商品だ。

 冷蔵庫を空けていると、おなじみガリガリ君の歌や、「空け過ぎじゃないガリ~」といったセリフが流れる。セリフ(歌)のバリエーションは全24種類。最初は、どんなセリフを言うか聞きたくなるが、全体的にウザイ感じなので(笑)、とっとと冷蔵庫閉めようと思う効果は大だ。

小口 覺