ぷーこの家電日記

第458回

東京マラソンに当選した。完走を目指す

2022年の11月と12月は、年末ということでついついダイエットをサボっていた。年末だからというのは言い訳で、「気が緩んだ」の一言に尽きる。またしっかりとスイッチ入れなきゃなぁと思いながら、もう新年も明けて1月も下旬だ。

1月に入ってからは少しランニングを始めた。私は走らねばならぬのだ。ダイエットのための運動……だけではない。私は東京マラソンの抽選に当選してしまったのだ。ほんの些細な出来心というか、2022年の秋頃に友人と「今日東京マラソンの応募締め切りだね」なんて会話をしていて、「当たったことないけど私も応募しちゃおうかなぁ」と応募したのが当たってしまったのだ。

今まで何度応募しても東京マラソンに当選したことが無かった私。数年前は夫に「一緒に走れたら記念になるし絶対楽しそうじゃない?」などとけしかけて、夫だけ当選してしまった(笑)。1度も当選したことが無かったから絶対に当選しないだろうと思い込んでいた。1番太って動きづらい上に、45歳と言う体の衰えを如実に感じる今当選するなんて……! これが10年前だったらもっと嬉しいんだろうけれど、当選結果を見た時には「え? まじ?」という感想しか出てこなかった(笑)。

かなりインドア派でぐうたらで運動なんて全然しないこの私。ダイエットで2022年の秋はウォーキングと軽いランニングをしていたけれど、この私がフルマラソンだと!? と、やれる気がしない。でも、ここで「イヤだぁー」なぁんて言っていたら、本当に走りたくて落選してしまった数々の生き霊達に申し訳ないというか呪い殺されてしまいそうだ。上京したときから「東京にいるなら記念に1度は走ってみたいな」と昔は毎年応募していたのも事実だし。ということで私は絶対に完走するのだ!

当選したらコツコツ走って3月までに体を作るだろうと思っていたけれど、さすがいつもギリギリ行動の私。「明日から」「来週から」「来月からこそ」と伸ばし伸ばしで年が明けてしまった! さすがに焦る。ということで、年始から少しずつ走ることに。

最初は走れないかなぁと思ったので、とりあえずウォーキングしようと出かけた。早歩きで1時間くらい歩くところから。最初の1kmを歩いていると体が温まってきたので軽くジョグ。スピードを上げようとすると急に苦しく、辛くなるんだよなぁと思って、ゆっくりゆっくり走る。

ウォーキングのつもりだから途中で歩けばいいやって思っていたけれど、ゆっくりだったら案外走り続けられるもんだなと一度も止まらず走り続けた自分に我ながらちょっと驚いた。最初の歩いている時間も含めて 平均1kmを7分半のペースで11km。

東京マラソンは制限時間が7時間と緩いため、このペースで20km走れたら、後半走れなくなって歩いても何とかゴールできるんじゃないかという気がしてきた。「私って結構走れるんじゃない!?」とちょっと自信がついてしまうほど上々の練習滑り出しだ。

「平日は週に2日、5kmほど走り、週末は10km、2月に入ったら1度に20km走ってみる」と、ざっくりとした計画を立てたんだけれど、「私って結構走れるんじゃない!?」と思った翌日には全然大丈夫じゃなかった! もう筋肉痛で体がバラバラになってしまいそうなほど痛いし、1歩踏み出すたびに「痛たたた。痛たたた。」と言ってしまうほど痛い(笑)。もう完全に怪我なみ。

この痛みは翌日と翌々日をピークに4日ほど続いた。走るどころか歩くのもままならなくて、平日5km走るという計画は実行できず。そして回復した週末に前回より少しだけペースを上げて1km7分ペースで10km。このペースになると「もう嫌だ。きつい」と一気に走るのが辛くなって10kmが限界だった。

普段どれだけ運動不足か忘れていた。「私は走れる人間ではないのだ。それを認めてタイムを伸ばそうとせず、とにかくゆっくり走る」と心に刻んだ。無理をしない。欲張らない。調子に乗らない。大事大事。それでも翌日にちょっと筋肉が張る軽い筋肉痛で済んだので、中年でもまだまだ筋肉は進化できるんだとちょっと嬉しい!

10kmランニングのおかげでフルマラソンの完走がちょっと見えてきた気がして嬉しいのだけれど、悲しいかな私にとってランニングは「全然面白くない」のだ。走るのが辛いというよりもとにかく楽しくない。

走った後も「疲れたけど気持ちいい!」ともならないし、走りにいくために家を出るまでの腰がとにかく重い。どうにも好きになれない。どうせやると決めたのなら楽しくやりたいのだけれど、その楽しさを見出せずにいる。気分が乗る音楽のプレイリストを作ってみたり、「ランニングって楽しい!」みたいな記事を読み漁ってみたりしても、全然楽しい気持ちになれないのが目下の課題である。

でもきっと、42.195kmを走り切った後に見える景色がきっとあるのだと思う。そして普段は歩くこともできない東京中を横断できる体験や沿道からの応援にアドレナリンがバンバン出て「来年も絶対に応募する!」ってなるんだろうなぁ(笑)。

とりあえずあと1カ月は、嫌々ながらでも良いので走ることを辞めずに続けようと思う。家にあるウェアとシューズでいいやって思っていたけれど、手っ取り早くテンションを上げるためにカッコイイもの買っちゃおうかなぁ。とかってついつい物欲の方に心が動いているところなのであります。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。