ぷーこの家電日記

第317回

中止になった東京マラソン出場。そうだ、家の中でイベントするぞ!

 我が家の近くにもとうとうタピオカ屋さんができた!? というほどの長い行列が。そこはドラッグストアで、入荷したマスクを買い求める行列だった。まだどこもここも品薄状態で、見えないウイルスと花粉という恐ろしい敵と戦う戦士たちの姿だった。

 私自身も通勤中の感染に怯えながら、今自分ができる予防をコツコツを続けるしかない。電車乗りたくないから、e-bike買っちゃおうかな……。などと思ってしまう自分の物欲もまた恐ろしい。

 そんな中、東京マラソンの一般ランナー参加中止が決定された。開催2週間前ということで、きっとクレームとか含めて今も対応が大変だろうなと気の毒に思うものの、この決定は個人的には非常にありがたかった。

 我が家は夫が運良く当選して出場することが決まっていた。実のところは私がそそのかして応募させて、当の私は落選し、夫だけが当選した今大会。

 元々走るのは苦手だし嫌いな夫が、毎日仕事から帰って走って練習しているのを見ていたので、「自己判断に任せます」と言われても、「これだけ練習したんだし」とか、「高倍率の中やっとで当選したのに」と、勿体ない気持ちがどうしても湧いて、自らその権利を手放す勇気が持てなかったと思う。

 毎日の練習を見ているので、私も「もう辞めなよ」ときっと言えなかっただろうし、応援に行かないという非情な決断はできなかったと思う。なので、残念と言うよりもホッとしたというのが私の正直な感想だった。

 そして、走るのが大嫌いだった夫が、週に数回ランニングをする習慣を手に入れたという、既に素晴らしい成果を手にしている。中止が決まってからも、ランニングを続けている姿を見ると、何だかとっても感動しちゃう! 格好いいぞ! と叫んでいる(笑)。

 今回の中止を受けて夫がどれくらい落ち込んでいるのかは全く分からない。そんなに落ち込んだ雰囲気もないので、もしかすると夫も内心ホッとしているのかもしれない。

 数年前の2月、私と夫は犬も一緒に泊まれる温泉宿に1泊旅行に行く予定だったのだけれど、前日から記録的大雪で交通機関も動かず、宿泊先も雪でドアが開きません! なぁんてことで急遽中止になったことがあった。その時、夫はショックすぎて現実を受け入れられず、「もしかすると止むかも」と、旅行先の最寄駅にある定点カメラの映像を、PCでずーっと見ていた。

 「もういい加減諦めなよ!」と言っても中々現実を受け入れられない夫(笑)。「よし、分かった。温泉宿ごっこしよう!」と、何故か私が女将設定で、おつまみを作っては出して、「今日はお客さん、どちらからいらっしゃったんですか?」なぁんて言いながらお酌をして(もはや何設定か分からない笑)、夫も「いやぁ、この旅館の料理は最高ですよ」などと乗ってきて、結果めっちゃ楽しくなったんだ(笑)。

 ただの入浴剤をいれたお風呂に「やっぱり源泉かけ流しの温泉は最高だねー!」などと言いながら、変なテンションで楽しんだ「温泉宿ごっこ」なのだった。

 ということで、今年の3月1日は、残念だった夫に「ONE TOKYO」に掛けまして、「NOME TOKYO」という場を提供しようと目論んでいる私。まぁ文字通り「飲め東京」と題しまして、東京マラソンの制限時間と同じ6時間の家飲み大会です。そしてNOME TOKYO実行委員会(私)としては、それを盛り上げるべく、手作りですごろくを作るのです。

 スタート時点では、「マラソン出場が決定。ランニングウェアに着替える」と着替えて貰いマラソン気分で開始。「給水ポイント→ビール、日本酒、焼酎のいずれかを受け取る」とか、「沿道から大きな声援が聞こえる→私が馬鹿みたいに踊って応援する」とか、「日本橋に到着。ボランティアからの差し入れが→今半の肉を焼く(おつまみ)」とかとか、そんなすごろくで飲み会(笑)。

 とてもくだらないけれど、絶対に盛り上がりそうな予感がしている。大会が中止になるくらいなので、不要の外出は避けたいから家の中で盛大にイベント! 今週末頃にすごろくの制作に励んで、来週にはすごろくに登場するおつまみの材料などを揃えるという大会準備をせねばならぬ! 実行委員会大忙しだ。友人にもオンライン沿道で応援(飲み会参戦)してもらおうかな(笑)。

 最後は2人で家の中でゴールテープを切るというフィナーレは確定だけれど、マス目にかくネタ(おつまみ)も中々思いつかないので、いっその事日本縦断コースに切り替えて、いろんな産地の美味しいものでも揃えた方が良いだろうか……。「中止になって残念だなって思ってたけど、逆に凄く楽しかった!」と言われる大会を目標に、頑張って準備したいなと思っているのでありました。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。