ぷーこの家電日記

第456回

カレーはもはや正月のメイン料理。正月カレーが最高!

新年明けましておめでとうございます。今年はカレンダーと私の相性があまり良くなくて、ただの土日(大晦日と正月)&振替休日(2日)&1日休み(3日)の4日間の休みだった。特に何をしたというわけでもないけれど、それでも結構充実してのんびりと休みらしい休みを過ごした我が家。今年は珍しく三が日の間に三社参りなども済ませた。三社参りは福岡を中心とした西日本の方の文化らしく、初詣には3つの神社に詣でるのだ。

正月といえばおせち料理。薄々気づいていたけれど、私はあまりおせち料理が好きではないようである。私は熱々の出来立て料理が好きで、お弁当なんかもあまり得意ではないし、おせち料理は保存料理でもあるので、塩と砂糖が結構多く使われている。しょっぱい食べ物と甘い食べ物がそんなに好きではないのでちょこっと食べるだけですぐに飽きてしまうのだ。

毎年豪華で高価なおせち料理の広告などを見ても、「美しいなぁ!」とは思うけれど買いたい欲がそこまで出ないのは、きっともともとおせち料理がそんなに好きではないからなのだろう。夫が大好きな数の子や田作りなどはいい歳して親に甘えて作ってもらっている。

おせち料理はそんなに好きではないけれど、年越し蕎麦とお雑煮はかなり好き。丁寧に出汁を取って、美味しいお蕎麦と美味しいお雑煮を食べる。その2大汁物イベントが終わったら、あとはちょこちょこお刺身を食べるくらいで私には十分なのである。

そんな感じなので、お正月が終わるころには無性に「カレーが食べたい!」となる。スパイスの刺激がとにかく恋しいのだ。カレーも凝ったスパイスカレー的なものじゃなくて、「THE 日本のカレー」という感じの、ルウを使ったカレーが食べたいのだ!

その正月カレー、我が家では毎年夫が作ってくれる。一通り飲んで食べてゴロゴロしてテレビも見飽きたころ、「そろそろカレーでも作りますかねぇ」と夫が始動する。前もってカレーの材料も買って来てくれていて、「今年のカレールウはこちらになります!」なぁんて言いながら、ご機嫌でカレーを作ってくれるのだ。私はそのカレーが物凄く好きで楽しみで仕方がない。

私があまりにも期待しすぎるからか、正月カレーのスタートが年々早まってきている。以前は1月2日の午後に作って、2日の晩は味見、3日は思い切りカレーを食べる。みたいな感じだったのに、それが少しずつ早まっていき、今年なんて元旦の午前中にカレーを仕込んでくれることになった。

もう「おせちに飽きた」とか以前の話で、「我が家の正月料理がカレーに塗り替わる瞬間を迎えた」みたいな状況だ(笑)。しかも「今年は寸胴で作ろう!」と、2022年に買った10Lの鍋で作ってくれるそうで、2人しかいない我が家には存在感がありすぎるメイン料理だ。

正月カレーを作るとき、私は1歩もキッチンには入らないし手伝うことはない。ただ、毎年すり身の天ぷら系の具材の年越し蕎麦を食べる我が家が、今回は珍しく鴨蕎麦にすることにして、鴨のガラでスープを取っていたときに「出汁ってたくさん取れる? 鴨の出汁でカレー作ったらめちゃくちゃ美味しいんじゃない?」なぁんて、想像するだけで涎が出そうな提案をしてきた。

鴨のガラは2羽分あったけれど、蕎麦とカレーを作るにはこころもとない。なので、追加で名古屋コーチンのガラを買ってきて、圧力鍋で1羽分ずつ3回に分け、半日かけて私が鶏出汁だけ準備した。鴨と名古屋コーチンの出汁カレー。これは食べる前から美味しい! 今年は若鶏のもも肉に玉ねぎ人参、そしてジャガイモじゃなくて里芋が入ったチキンカレー。夫が作っている間、私はソワソワしながら大人しく待つ私。

「できたよー!」と号令がかかると、私はそそくさとカレーに手を出す。1度冷まして味をなじませたカレーが美味しいとはいうけれど、味の変化を楽しみながら数日かけて食べるカレーが正月カレーなので作りたて上等である。そして「昼食はカレー」と1食ドーンと食べるのではなく、小さなお椀にほんの少しのご飯を入れてカレーをかけ、小さなスプーンですくうのが私の正月カレーの食べ方だ。ずっと味見を繰り返している感じ。

他のおせちと並行して食べるし、おつまみにもなるし、おやつにもなる。「もう少し食ーべよっと」と何度もおかわりをして、総量でどれだけ食べているか全く分からない、正月だからこそ許される恐ろしい食べ方でもある(笑)。去年までのカレーも美味しいけれど、今年のカレーは過去1番美味しかった! 私好みのサラサラ感にこれまた私好みの小さめの具材。鶏出汁もしっかりきいてとにかく美味しい。

食べる度に美味しくなっていくカレー。だんだん具材も溶けて旨味へとなっていく。おかわりが止まらないし、食べるたびに「やっぱりうまーい!」と思わず言ってしまう。寸胴いっぱいのカレーを食べ切れるのかと最初思ったのだけれど、1月4日には綺麗に空になってしまったから驚きだ。今年も美味しいカレーで幸先の良いスタートとなった。今年の目標はこれから立てるとして……、どうぞ今年もよろしくお願いします。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。