ぷーこの家電日記

第342回

完全に染み付いて離れない地元の味!

秋の気配を感じることがほんのり増えてきて、気付けば今年も4分の3が過ぎてるという時間の早さなんだけれど、外出やイベントごとがかなりゴッソリ抜け落ちる生活のせいなのか、はたまた年々時間が経つのが早く感じるようになるという加齢のせいなのかわからないけれど、ものっすごく早い気がする。この半年で会った人と言えば例年の1割とかじゃないだろうか……。

顔を合わせるのは夫と同僚くらい。私も同僚もテレワークと出社を半々くらいな感じなので、出社日がズレると結構会わなかったりするし、本当に人と話す機会がグッと減った。コンビニとかのレジでも以前は「ありがとうございます」くらいは言っていたけれど、今は結構大きくお辞儀するくらいで声を出さないようにしているし、何も気にせず話すのは夫だけかもしれない。

そんな私たち夫婦はどちらも福岡出身で、家で話すときは完全に博多弁だ。同僚や友人と話すときは標準語で話す(しているつもり)のだけれど、夫以外とまともに話していなかったもんで、先日職場で仕事の話をしているときに、博多弁がついポロポロと出てしまい、「あれ? 普通に話せない!」と我ながら焦った(笑)。新型コロナめぇー、まさかこんなところにまで影響があるだなんて!

ちなみに普段方言を話さないのは、別に都会人ぶりたいわけではない。コミュニケーションを取る上で、相手にも難なく理解できる言葉で話そうとしているだけである(笑)。そして普段は標準語を話しているつもりだけれど、ときどき「あれ? これって標準語? 方言?」という言葉に出会ったとき、「これってどっちだろうね?」と同郷の夫婦で話しても決して解決しない(笑)。標準語マスターへの道は遠い。

言葉に限らず、もう染み付いて絶対に変わらないのがやっぱり食文化だよなぁと思う。日本津々浦々、美味しいものに溢れていて、この自粛生活の中、新鮮な野菜やお肉に海産物などなど、産直ECで買っては満喫している我が家。食材に関しては場所よりも作ってる人だったり季節だったりの部分が、美味しさや好みに大きく影響するなぁと思うのだけれど、味付けに関して、特に醤油に関してはもう自分の中に脈々と流れる福岡人の味から変えられないのだ。

甘いといわれる九州のお醤油。特に刺身醤油は我が家では欠かせない調味料だ。なんなら外食の時もmy醤油を持ち歩きたいくらいに刺身醤油大事! いつも帰省するたびに買って帰って切らすことはなかったのだけれど、つい先日最後の1滴がなくなって「あれ? もうストックなかったっけ?」と我が家ではちょっとした事件になった(笑)。「やばいぞー!」「どうしよう?」とザワザワ。帰省できなかった弊害がこれまたこんなところにも!!!

普段使っているお醤油のメーカーさんがECショップも出していて「なんてありがたい時代だー」って喜んでそして慌ててお醤油を買い込んだ(笑)。九州のお醤油は甘くて塩分低め。そしてちょっとドロっと濃いめ。九州の中でも北と南では、これまたお魚の脂の違いなどにあわせて甘みも違ったりするから面白い。そうやって地の魚に合わせて進化してきたものだろうから、他所の魚を食べるときはその土地の調味料が本当は合うのかもしれないけれど、私たちの舌にはもうこれしか合わないのであーる。

帰省もできず、地元のご飯を食べる充電もできなかった今年の夏。醤油を購入したあたりで、福岡飯衝動がドーンと押し寄せてきた。「ラーメン食べたい!」「うどん食べたい!」「鶏皮食べたい!」と日々うわ言のように言っている。そこで「これから毎週末さ、ちょっと自転車で行ける福岡のお店にランチしに行こうよ!」と、近々夫とともにその飢えを解消する探検に出る予定だ。

本当は帰省して家族揃ってご飯食べるのがこの衝動への1番の解消方法だよなぁとは思うのだけれど、もうしばらくお預け。次帰省したときに食べたいリストも胃袋のスペアが欲しいくらいに溢れかえっているので、「こりゃもう1カ月くらい休まな無理ばい!」なぁんて言っている(笑)。

まだまだ先行きはわからないし、年末年始だってどうなるかわからない。それでも「みんな健康にご安全に。まぁ毎日それぞれ笑って楽しんでいきましょう」というのが私たちと実家の両親との総意でもあるので、今日もひとまず楽しく過ごしていこうかなと大きく深呼吸してニッコリしているのであります。とりま今週末は肉ごぼ天うどんかなぁ(笑)。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。