調理の下処理
[調理の下処理60]皮がツルンと剥ける!春の山菜「フキ」の下処理法
2018年 4月 10日 06:30
山菜の下処理は、手間が掛かるイメージが強いかもしれません。今回は、ツルンと手軽に剥ける皮剥きがクセになる「フキ」の下処理方法をご紹介します。「フキ」は、簡単に皮が剥けるので、子どもと一緒に作業をするのも楽しいですよ。爽やかで、少し苦味のある春の味わいを堪能してみませんか?
フキの選び方
フキは、土から地上に伸びる茎のような葉柄(ようへい)の先に葉が付いた姿をしています。主に食用するのは葉柄ですが、葉も食べられますよ。葉が付いているフキは、葉の色が鮮やかで、葉柄を持ったときに張りのあるものが新鮮です。カットされたフキは、切り口がみずみずしいものを選びましょう。数種類あるフキのなかで、愛知県産の「愛知早生フキ」は流通量が多く、手に入りやすいです。愛知早生フキの葉柄が太すぎるものは筋っぽいため、直径1~2cmほどを目安に選びましょう。
下処理1:葉柄のアク抜き
フキはアクが強いため、アク抜きが必要です。葉柄と葉に分け、葉柄を長さ15~20cmくらいに切ります。葉柄をまな板に並べて塩を掛け、手で押さえて前後に動かし、板ずりをしましょう。フキ2~3本に対して、塩は大さじ1が目安です。次に、鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩が付いたままのフキを入れて茹でます。3~5分ほど経ったら、1本取り出し柔らかくなったか確認しましょう。そのあと、冷水に浸けて粗熱を取ります。
下処理2:葉柄の皮の剥き方
フキの薄皮を剥いていきましょう。包丁を使う必要はありません。まず、切り口にツメを引っ掛けて、皮を少し剥がします。剥がれた皮の端を持ち、そのまま反対の切り口まで引っ張りましょう。少しずつ剥くよりも切り口の皮を1周剥がし、剥がした皮をまとめて引っ張ると手早くできますよ。皮を剥いたフキは、調理する前までアク抜きのために水へ浸けておきます。すぐに使わない場合は、1~2日おきに水を取り替えると、1週間ほど保存可能です。
下処理3:葉のアク抜き
フキの葉もアクがあるので、アク抜きをしましょう。鍋にたっぷりの湯を沸かし、水1Lに対して大さじ1の塩を入れます。葉柄を茹でたあとの湯を使う場合は、塩を加える必要はありません。葉がしんなりしたら、水に浸けて粗熱を取りましょう。調理するときは、水をしっかりと絞ってから、好みの大きさに刻みます。
フキの調理法
フキは、爽やかな香りと苦味のある味が特長です。葉柄は、ダシと一緒に煮て煮物にするのが定番。そのほかに、炒め物、和え物、天ぷら、炊き込みごはんなどにするのも美味しいです。フキの葉は、佃煮、炒め物、天ぷらがおすすめですよ。春に楽しめる独特の味わいを試してみてくださいね。