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お部屋のイメチェンに♪手織りの「小さなタペストリー」作り方

壁にタペストリーを飾ると、お部屋に個性と彩りがプラスされます。今回は、お部屋を素敵に変身してくれる「タペストリー」を手織りする方法をご紹介します。お好きな素材や色の糸で、絵を描く気持ちで自由に織って楽しみましょう。基本の織り方は前回までと同じです。初めての方は、「手織りのコースター」の記事を参考にしてくださいね。

 

◇100均材料で、意外と簡単!「織り機」から作る「手織りのコースター」
https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/lifestyle/1162956.html

 

準備するもの

材料と道具(約14cm×25cm程度のタペストリー1枚分)

・毛糸や綿糸、リボンなど、お好みの糸やヒモ
・タコ糸
・手作りの織機(「手織りのコースター」の回で、額縁から手作りしたもの)
・ハサミ
・PPテープ(梱包用の幅1.5mm程度の硬いテープ):15cmを3本
・クシ(歯が一列でなるべく細かいもの)
・ヘラまたは薄いものさし(15cmくらいのもの)
・刺繍針
・棒:長さ15~20cm程度(直径1~2cm、タペストリーを吊るすためのもの)
・ヒモ:30cm程度(タペストリーを吊るすためのもの)

 

手順1:織機に経糸を掛ける

織機の釘3本おきにタコ糸を掛けます。経糸の掛け始めと掛け終わりが同じ側になるようにし、経糸は16本にします。糸同士の間隔を広くすることで、布にしたときに経糸が見えないようにできます。経糸の掛け始めと掛け終わりをタペストリーの下辺にするため、手前に置いて織り始めます。

 

手順2:織り始めにPPテープを入れる

PPテープを平織で3本入れてから、織り始めます。今回は平織の要領で織るため、ヘラで交互に経糸をすくって緯糸を入れましょう。緯糸をいれたらクシでグッと手前に寄せてください。こうすることで表からは経糸が見えず、緯糸のみが見える布になります。 

 

技法1:段の途中で違う糸を入れる(方法)

これまでの織り方では、緯糸を変えるのは段が変わるときだけでした。しかし、タペストリーでは裏面を気にしなくてよいので、段の途中で違う糸に変えられます。緯糸を青から白へ、写真のように途中から変える場合は、ヘラで経糸をひろってから、白い緯糸を入れます。次に、青い緯糸は白い緯糸が乗っている経糸の下を通します。表から見ると普通の平織に見えます。白い糸を折り返して次の段でも入れる場合は、写真のように折り返しのときに青い糸を挟み込むようにしてください。

 

技法1:段の途中で違う糸を入れる(裏面と表面)

段の途中で緯糸を変えると、写真上のようになります。裏面は緯糸が長く渡る部分があり、糸端も出ています。一方で、表面は、白い緯糸がところどころに見えるデザインです。

 

技法2:複数の緯糸を同時に入れる(方法)

緯糸に、色や太さの違う糸を複数本、同時に入れると面白いニュアンスが出ます。 

 

技法3:途中で違う太さの糸を入れる(完成した裏面と表面)

糸に太い部分と細い部分のある極太スラブ毛糸を使うと、もこもこのユニークな表情が出ます。段の途中で緯糸にスラブ毛糸を入れて、残りの緯糸は水色と白の2本取りで入れてみましょう。表からは平織に見えますが、裏面は水色と白の2本取りの糸が渡ります。太さが変わるとやや織りにくいですが、やり方は技法1と同じです。

 

手順3:経糸の端を始末する

緯糸を自由に変えながら織り進み、残りの経糸が「タペストリーを吊るす棒の直径+2cm程度」になったら、まず緯糸を5cmほど残して切り、刺繍針で経糸の中へ入れ込みます。織り始め側は、PPテープを抜き、釘ギリギリで経糸を切ります。切った経糸は4本ずつ、布端ぎりぎりのところで結びましょう。織り終わり側は、棒を入れるループとして使うため、経糸を切らず、そのまま釘から外します。ループを2つずつ結んで、緯糸が外れないようにしてくださいね。今回織り上がったタペストリーは20cmほどの長さになりました。

 

手順4:裏面の糸を始末する

裏面に出ている緯糸の端を、刺繍針をつかって数目すくい、布の中へ入れます。入れ終わったら0.5~1cm程度残して切りましょう。裏面は壁に掛けると見えないので、ほつれないようになっていれば十分です。 

 

手順5:タペストリーの下辺に房を作る

次にタペストリーの下辺に、房を作ります。まず、さまざまな糸を20cm程度の長さに切り、糸の太さに応じて4~10本くらいをまとめて半分に折ります。折った輪の方を刺繍針に通し、布の表面から経糸と経糸の間に通します。位置は、緯糸の2段目と3段目の間くらいがいいでしょう。房の輪に糸端側を通して引っ張り、輪を布側に寄せます。これを下辺の端から端まで施します。今回は15房を付けましたが、房の個数は使う毛糸の太さでバランスを見ながら決めてくださいね。

 

手順6:仕上げ

房を付け終わったら、切り揃えます。やや長めに切ってから、バランスを見て少しずつ切り揃えると失敗しません。タペストリーの上辺のループに棒を通し、棒に吊るしヒモを付けたら完成です。

 

完成

太さや色、素材が違う糸を使った、雰囲気のあるタペストリーが織り上がりました。緯糸は途中でどんどん変えてOKなので、ほかの作品で余った糸を利用してみるといいですね。今回は平織でしたが、前回の綾織でも素敵です。房を三つ編みしたり、縮絨したりと、気の向くままに作って、楽しんでくださいね。

 

 

手織かたそうもく

草木染めをしたり、型染めをしたり、綿や毛を紡いだり、織ったりして、鳥取県の自然を取り入れた布を作っています。機械ではなくて人間の手だからできることってなんだろうな、と考えながらやっています。minneはこちら、Creemaはこちら