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【意識調査】自分、親、配偶者の「葬儀」どうする?、予め相談したいこと

大切な人との最期の別れは考えたくないものですし、ましてや親に葬儀の話を切り出すなんて……。今回は、全国の40歳以上の男女1000人に聞いた、自分、親、配偶者の葬儀に関する意識調査の結果をご紹介します。実際に、親と相談しないまま、葬儀を執り行ったことのある人は、困ったこともあるようです。

 

親の葬儀の準備、親と話し合ったことがある人は1/4以下

葬祭事業を手がけるティアが、全国の40~70代の男女1,000名へ「葬儀」に対する意識と実態について行なった調査によると、「自分の親の葬儀の準備について、親と話し合ったことはありますか?」の質問に、「ある」と回答した人は23.3%で、4人に1人のみだったことが分かりました。

 

葬儀は残された人で決めて、親が元気なうちは話を避けたい

続いて、「自分の親の葬儀の準備について、親と話し合った理由/話し合っていない理由」を聞いたところ、1位が「残された人間で決めればいいから(35.7%)」、2位が「親の気分を害したくないから(19.4%)」、3位「縁起が悪いから(15.2%)」という回答になりました。親の「そのとき」が来てから決めればいいと考えている人や、まだまだ元気な親にとっては聞きたくない話で縁起も悪いだろう、と葬儀の話を避ける人が多いようです。

 

葬儀について親と相談していなかったため困った人は3割近く

一方で、実際に親を亡くした人のうち、約27%の人が「親が亡くなる前に準備をしていなかったため困った」経験があると回答しました。またその内容を尋ねると、1位は「墓(31.3%)」、2位は「葬儀実施に関する親の意思のヒアリング(28.1%)」、3位は「案内対象者のリスト(27.6%)」で、2位と3位が親と事前に相談する必要のあった内容でした。

 

自分の葬儀をしてもらいたくない人が半数以上は、調査以来初

次に「自分が亡くなったあと、葬儀をしてもらいですか?」と尋ねると、「いいえ」の回答が58.3%に上りました。同社が2014年から始めた過去の調査結果と比べても、今回初めて葬儀をしてもらいたい人を上回りました。

 

配偶者や親の葬儀をしたい人は、どちらも8割近く

また、「配偶者が亡くなったあと、配偶者の葬儀をしたいですか?」と尋ねると、79.3%の人が「はい」と回答。「親が亡くなったあと、親の葬儀をしたいですか?」の質問でも、79.7%が「はい」と回答しました。自分の葬儀とは異なり8割近くの人が、依然として配偶者や親の葬儀をしたいと考えているようです。ただし、配偶者の葬儀について過去3年間の「はい」の回答数の変化を見ると、2014年が82.9%、2015年が82.3%、2016年が79.3%と、自分の葬儀と同様に減少傾向が見られました。

 

配偶者や親の葬儀は供養のため、気持ちに区切りをつけるため

続いて、「配偶者の葬儀をしたい理由」を聞くと、1位は「供養のために必要な儀式だから(58.6%)」、2位は「気持ちに区切りをつけたいから(58.4)%」という回答でした。「親の葬儀をしたい理由」についても、1位は「供養のために必要な儀式だから(68.1%)」、2位は「気持ちに区切りをつけたいから(54.6%)」と同じ理由が並びました。葬儀を執り行うことを、「残された人が相手を思って供養するとともに、自分の気持ちの整理をするための儀式」と考えている様子が浮かび上がってきます。

 

自分の葬儀は必要を感じないものの、配偶者や親の葬儀は必要

また、自分の葬儀をしたくない人583人を対象にその理由を尋ねたところ、1位は「葬儀をする必要を感じないから(60.5%)」という回答に。そう答えた人を対象に「配偶者および親の葬儀をしたいですか?」と聞くと、配偶者の葬儀をしたい人は51.8%、親の葬儀をしたい人の割合は59.0%に上り、自分の葬儀は必要ないと感じつつも、配偶者や親の最期を送り出すために葬儀は必要であると考えていることが見えてきます。

 

自分の葬儀に参列してほしい人は「身内」

一方、自分の葬儀をしたい人417人を対象に「自分の葬儀に誰に参列してもらいたいですか?」と聞いたところ、1位は「自分の子供(77.0%)」で、続いて2位「配偶者(74.8%)」、3位「兄弟・姉妹(72.9%)」という回答になりました。「友人」と回答した人も半数を超えましたが、ほとんどの人が、残された身内が気持ちの区切りをつける機会として葬儀をとらえているようです。

 

年末年始の帰省で、親の葬儀への考えを聞いてみては?

大切な人には、いつまでも元気でいてもらいたいと思いますが、誰にでもやがて最期はやってきます。「そのとき」が来てからドタバタして、気持ちの区切りもままならず慌ただしく見送るのは避けたいもの。年末年始に帰省を予定している人は、一度、親の気持ちを聞いてみてもいいかもしれませんね。

 

◇“葬儀”に対する意識・実態調査 ~40歳代以上の男女1,000名に“親への葬儀の相談の有無”や“自分の葬儀”等について調査~(
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000012278.html

qufour(クフール)編集部

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