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グリル不使用で片付け簡単!レンジで作る「秋鮭の減塩ちゃんちゃん焼き」

魚料理は、臭いや手間がかかるイメージがあるので、敬遠しがち。そこで今回は、後片付けが面倒なグリルを使わず、電子レンジだけで作れる「秋鮭の減塩ちゃんちゃん焼き」のレシピをご紹介します。切り身のお魚とたっぷりのお野菜を使用するので、簡単なのに栄養バランスもバッチリです。組み合わせの副菜や汁物も一緒にご紹介しますよ。

 

料理の塩分ダウンは、工夫次第!

健康に気を遣う大人向けにたくさんある減塩商品。でも実は、子どもたちこそ、なるべく素材の味を活かした薄味のお料理を食べる方がよいと言われています。小さいころから塩味の強い料理に慣れてしまうと、大人になってからも塩分が高い料理を好んだり、自身の作る料理の味付けが濃くなる傾向があるからです。塩分を控える方法はいろいろありますが、今回ご紹介するちゃんちゃん焼きは、ダシの旨味を上手に活用することで塩分を控えたレシピです。

 

電子レンジで作る「秋鮭の減塩ちゃんちゃん焼き」の材料

材料(2~3人分)

秋鮭切り身(甘塩):2切れ
キャベツの葉:3枚
玉ネギ:1/2玉
ニンジン:1/6本
エノキ:1/3パック
カツオ節:5g
バター:10g

■ 【A】
味噌:大さじ1弱
砂糖:小さじ2
みりん:大さじ1

 

 

塩分を「旨味」で控えるテクニック

料理の味付けは、旨味を活かすことで最低限にえることができます。今回使用する食材の「旨味」ポイントは、この3つです。

  • シャケ(グルタミン酸)
  • カツオ節(イノシン酸)
  • エノキ(グアニル酸)

代表的な「旨味」の物質として「グルタミン酸」「イノシン酸」「グアニル酸」などが知られていますが、これらの成分は2種類以上が合わさることで、旨味をより強く感じられることが分かっています。「味を強く感じる」ということは塩分が少なくてもおいしいお料理ができる、ということにつながるのです。

 

材料が用意できたら早速作ってみましょう!

  1. キャベツはザク切り、玉ネギは1cm幅の細切り、人参は5mm幅の短冊切り、たエノキは石づきをおとし、小房にほぐします
  2. 耐熱皿へ、キャベツ、玉ネギ、カツオ節、エノキ、ニンジン、秋鮭の順に具材を重ねます
  3. 混ぜ合わせた【A】の味噌、砂糖、みりんを回しかけてしっかりラップをし、500Wのレンジで8~10分間加熱します
  4. ラップを開けずに3分待って余熱で完全に火を通し、秋鮭と野菜を混ぜ合わせて完成です

電子レンジで調理をすることで、油を使用せずヘルシーに調理できるのも、うれしいポイント。煮汁にも栄養素や旨味が入っていますので、お味噌汁に入れたり、うどんと合わせて焼きうどんに活用するなど、工夫して残さず召し上がってください!

 

「秋鮭の減塩ちゃんちゃん焼き」のおすすめ献立

今回のレシピは、通常のちゃんちゃん焼きよりも、1人当たり約1gの塩分を抑えることもできます。野菜はお好みのものを加えてもOK!お魚も鮭以外に、タラやメカジキなど旬のお魚に換えてお楽しみください。ちゃんちゃん焼きには、白いごはんがよく合います。味噌を使ったお料理なので、汁物には味噌汁よりもおすましや、ゴマ油を使用した中華風のスープなどがおすすめです。写真のメニューは、ちゃんちゃん焼き、白いごはん、水餃子スープ、カボチャの焼き団子です。

また、今回のちゃんちゃん焼きにも入れた身近な食材「玉ネギ」は、ポリフェノールの1種「ケルセチン」を豊富に含んでいます。ケルセチンは抗酸化作用と、血糖値を下げる効果があり、またガン、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病予防への効果が期待されています。効果を期待できる1日量のケルセチンが玉ネギ1個に含まれているので、3食で玉ネギ1個を食べるようにするといいでしょう。ぜひ、日々のお食事で健康を手にしてください!

 

 

かながわあやか(管理栄養士)

父が働いている会社の社宅に50mプールの大きさほどの畑があり、複数の家族と一緒に畑を耕しながら生活する、という幼少期~12歳を過ごす。管理栄養士、栄養教諭第一種免許を取得した現在は「食と農」をキーワードに、夕張郡栗山町の地域おこし協力隊として日本を飛び回り活動中。自称「農家フェチ」。