暮らし

古くなると火が消えない!?お宅は大丈夫?「消火器」の使用期限と廃棄方法

みなさんのお宅の消火器、買ってから何年経ったか言えますか?今回は、一般家庭での消火器の有無と経過年数、廃棄しない理由についてのアンケート結果をご紹介します。調査では、多くの家庭の消火器が使用期限切れであることもが分かりました。何年も放置され劣化した消火器は、いざというときに消火できない可能性があるだけでなく、破裂などの事故になることも。9月1日の「防災の日」に、お宅の消火器の使用期限をチェックしてみませんか。消火器処分の相談窓口もご紹介していますので、これを機会にぜひ確認してみましょう。

消火器の使用期限は、住宅用はほぼ5年、業務用は10年

一般住宅に消火器の設置義務はありません。購入した消火器の点検や、使用期限を過ぎたものの処分は、保有している家庭で行なわなければなりません。消火器の使用期限は、メーカーによって異なりますが、住宅用で5年程度、業務用で10年程度。現在では、期限を過ぎると「廃消火器リサイクルシステム」で回収し、資源化される仕組みも始まっています。ちなみに集合住宅の共用部分、店舗、事務所、工場などへ置かれている消火器は、設置と半年に1度の点検が、法令で設置が義務付けられています。

 

消火器の製造年5年以内が5割、でも10年超えも26%

日本消火器工業会と消火器リサイクル推進センターが、全国の20~79歳の男女2,000人へ行なった「家庭内の消火器の保有実態に関する全国調査」によると、ピンを抜いてレバーを握るタイプの消火器の保有率は43%、平均保有本数は1.35本でした。また家にある消火器の製造年を確認してもらったところ、製造後5年以内(2012年製以降)が50.5%だった一方で、製造後10年超えが26%、20年超えが8%、30年超えが3%と、4本に1本が使用期限を超えていて、10年以上放置されていることが分かりました。

処分していない理由「処分方法が分からない」「もったいない」

使用期限が切れた消火器がある人へその理由を尋ねたところ、「破棄方法が分からない」が57.8%で1番多い回答でした。続いて、「特にじゃまになっていないから(28.4%)」「まだ使えるかもしれないので、もったいないから(22.7%)」「消火器販売店まで持って行くのが手間だから(20.0%)」などの回答が挙げられました。購入したものの、処分方法が分からない人も多く、使用期限を過ぎると消火できない場合や、破裂する危険性があると知らないと思われる回答もありました。

「廃消火器リサイクルシステム」を知らない人が9割

2010年以降に製造された消火器は、全ての本体にリサイクルシールが貼られていて、使用期限を過ぎると「廃消火器リサイクルシステム」により回収・再資源化が行なわれる仕組みが整っています。しかし、今回の調査で、そのシステムを知っているかを尋ねると、「知らなかった」と回答した人が90.7%と、ほとんど知られていないことが分かりました。

日本消火器工業会とメーカー・販売各社は、全国5,000カ所以上に消火器を回収する特定窓口を設置し、製造年にかかわらず廃消火器の回収を行なっています。2010年以降に製造されたものは無償(送料別)で、それ以前のものは有償で回収してもらえます。回収窓口と処理方法は、「消火器リサイクル推進センター」のホームページや電話案内で確認できます。

 

◇消火器リサイクル推進センター
http://www.ferpc.jp/

腐食が進んだ消火器に注意!中身を出さずにリサイクルへ

使用期限を過ぎた消火器は、写真のように外観に変化がなくても、中の粉末が固まったり、ガスが抜けてしまったりして消火できない場合もあるので、見直しや処分が必要です。

また写真にあるように、本体の腐食が進んだもの、凹みなど変形したもの、ホースが脱落したものは、破裂や破損の危険があり大変危険です。老朽化した消火器を処分しようと消火剤粉末を放出させて怪我をしたという事故もあるので、使用期限を過ぎた消火器は中身を出さずにそのままの状態で、リサイクルに出すようにしましょう。

 

◇家庭内の消火器の8%が製造後20年超!老朽化による「破裂事故」等に備えて点検・回収を!(消火器リサイクル推進センター)
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000021106.html

 

qufour(クフール)編集部

忙しい毎日の中で役立つ家事のコツや、子育てのヒントなど、暮らしに役立つ情報を配信しています。