暮らし
災害時に1人かも…子ども専用の「避難グッズ」を備えよう
2016年 3月 9日 23:00
東日本大震災から5年経ち、ここでもう一度、防災グッズについて見直してみませんか?今回は、子どもが自分で持ち歩ける必要最低限の避難グッズと、持ち出し方法をご紹介します。災害ともなれば、子どもが1人で行動しなければならない事態も起こり得ます。そんな万が一のケースも想定して、子ども用の避難グッズを用意しましょう。重さを感じにくく、身動きしやすい防災ベストもおすすめですよ。
子ども用の避難用品として備えておきたいもの
子どもが1人で持って避難することを想定して、必要最低限のものだけそろえるようにしましょう。多すぎると、負担になってしまいますね。
【避難の道のりで必要な物】
・ライト
・笛
・レインコート、マスク(雨と感染症を防ぐほか、原発災害時には放射性物質対策にもなります)
・軍手(割れたものをなどを直接触らないように)
・油性マジック(家族に伝言を残したりできる)
・家族の写真と連絡先
【数日生き延びるのに必要なもの】
・非常食、お菓子
・飲料水500mlボトル
・着替え
・タオル
・バンダナや大きめのハンカチ(包帯にもなるし、食べ物をのせたり包んだりできる)
・トイレットペーパー
・絆創膏
・現金(小銭も用意)
【避難所でしばらく生活するときなど、あると便利なもの】
・ティシュ
・ウェットティシュ
・ブランケット、カイロ
・歯ブラシ
・おもちゃなど
万一、家族とはぐれたときのために、家族の写真と連絡先カード、さらに親戚の連絡先を書いたメモをファスナー付きビニール袋に入れておきましょう。
子どもは、災害後に精神的に不安定になる場合も。子どもの気持ちを落ち着ける意味でも、小さなぬいぐるみ、折り紙、風船などのかさばらない玩具、ポケット図鑑、小さめお絵かき帳に色鉛筆……といったおもちゃ類を用意しておくといいですね。
避難グッズの持ち運び方法は?
最近、子どもが避難する際に使える「防災ベスト」が、「動きやすく、重さを感じにくい」と注目されています。ポケットがたくさん付いているので、グッズを取り出しやすく、収容力も避難用リュック並み。でも、実際、防災ベストで大丈夫なのでしょうか?防災ベストのデメリットとメリットについて考えてみました。
【防災ベストのメリット】
・中身を出し入れしやすい
・荷物が分散されるので、リュックより重さを感じにくい
・椅子やハンガーにかけて、手に取りやすいところに置いておける
・フードが防災頭巾の代わりになる防災ベストもあり機能的
・防水タイプのベストなら防寒対策にもなる
【防災ベストのデメリット】
・ベストは着るものなので、物を入れられる容量が限られる
・たくさん入れすぎると動きにくそう
・子どもはすぐ大きくなるのでサイズアウトが気になる
・高価(1万円以上)
・夏場は暑そう
・トイレットペーパーが入らないのでは? ※
次に、おすすめの防災ベストをご紹介しておきます。みなさんも、避難用リュックと防災ベスト、どちらがいいか検討してみてくださいね。
※トイレットペーパーを約1/3まで小さくして携帯する方法を別記事でご紹介しました。
⇒避難グッズ必需品「トイレットペーパー」をジップロックで持ち運ぶには?
ハコベスト【運べすと】(フード付き非常持ち出し防災ベスト)子ども用
こちらがおすすめの防災ベストです。防水性に優れた素材でできており、背中には大きくマチをとった二重ポケットがついているので、収容力はリュック並みです。両サイドには500mlボトル用フォルダーも付いています。フードは厚手の綿入りなので防災頭巾として活用できます。子ども用のSSサイズとSサイズがあり、カラーはイエロー、ピンク、グリーン、ネイビーの4色。参考価格16,200円(税込み)。
ハコベスト【運べすと】フローティングジャケット子ども用
こちらは「ハコベスト」に水害への備えをプラスした浮力タイプです。地震のほか、津波が押し寄せて来た場合、フローティングジャケットがあれば生存の可能性を高めてくれます。子ども用フリーサイズ、浮力検査済み。浮力材と綿入りフードは取り外し可能です。参考価格25,920円(税込み)。
※参考価格は、2016年3月9日時点の情報です。最新の価格情報は、通販サイトでご確認ください。
子どもに防災用品を持たせる必要はあるの?
私もつい最近まで、子ども用避難グッズは特に意識していませんでした。これにはいくつかの理由があります。
・子どもグッズも含めて、非常持ち出し袋は、家族全体で1つにまとめておきたい
・災害発生時は、親が側にいる前提だったので、子ども用の避難グッズの必要性を感じなかった
・携帯ラジオや簡易トイレなど、子どもは使い方が分からないグッズがある
でも、実際に非常事態になると何が起こるか分かりませんよね。子どもが親とはぐれてしまうかもしれないし、逃げる途中のハプニングで親が亡くなって、子どもだけが残るという事態も考えられます。こう考えると、万が一を想定して子ども専用の避難グッズも用意しておくほうが安心です。
まとめ
3.11の東日本大震災のとき、私は急いで一番上の子どもを幼稚園まで迎えに行き、その後は在宅避難生活でした。荒れた部屋でも、ライフラインが全て止まっても、親が側にいることができれば、子どもを守ることができます。でも、必ずしもそうとは限りませんよね。
大災害では、普段、当たり前だと思っていることが、全て失われてしまいかねません。「備えあれば憂いなし」と言いますが、何かあったときの憂いを最低限にするためにも、充分な備えをしておきたいですね。
普段、当たり前にあるさまざまな事柄が、実はありがたいものだと再認識し、今、家族の側に居られることに感謝します。最後に、東日本大震災によって亡くなられた方々に、心よりご冥福をお祈りいたします。