10分こそうじ
意外と知らない? ハンガーの選び方
2024年2月2日 08:05
衣類は歴史の中で、和装から洋装へと文化の移り変わりによって変化し、収納の主流もタンスからクローゼットへと移行してきました。クローゼットでは、高さを活かした「掛ける収納」が一般的ですが、そこに欠かせないのがハンガー。衣類の特徴やニーズを反映した様々なタイプが販売されています。上手に選ぶことで、服の型崩れやずり落ちなどを防げて収納もしやすくなるため、種類別の使い方や注意点などを紹介します。
掛ける洋服に合ったハンガーを
衣類の特徴や大きさに合わせて様々な種類のハンガーがあり、サイズ展開も豊富です。
【主な種類】
スーツ・ジャケット用
ボトムス用
カジュアル用
【主なサイズ】
メンズ 42~44cm
レディース 36~38cm
キッズ(新生児含む) 28〜35cm
スーツ・ジャケット用
スーツは立体的に縫製されているため、ハンガーに厚みを持たせ型崩れを防ぎます。木製のハンガーは適度に湿度を吸収するため、カビを防ぐ効果も。長年にわたって使い続けられる丈夫さも備えています。
ニトリの「ジャケットハンガー 幅41.5cm」(199円)は、肩部分の厚みがジャケットの形崩れを防いでくれます。スチールとウッド素材の組み合わせでデザイン性があり、玄関やリビングなど人の目に付く場所にあるハンガーラックなどで使うのにおすすめです。
ボトムス用
ボトムス用ハンガーは、真っ直ぐ吊るせるタイプや、ジャケットと一緒に掛けて収納できるタイプなどがあります。
ズボンやスカートの両端を挟む「クリップ式」は、クリップの幅を調整できるためサイズを選ばず、真っ直ぐに吊るせます。ズボンの裾を挟む「ズボン吊り式」は、ズボンの重さでシワ伸ばし効果が期待できます。また、ズボンを折って掛ける「バー式」は、ジャケットと一緒に省スペースで収納できるのがメリットです。
ハンガーは素材もさまざま
このように洋服の形状に合わせたハンガーがありますが、ハンガーの素材別にも特徴があります。
プラスチック製
軽く使い勝手が良いハンガーの一つ。衝撃に弱い、長時間日光を浴びると劣化しやすいなどのデメリットがありますが、安価で加工しやすいため用途に合わせたデザインが豊富で、水にも強いため洗濯物を干すのにも便利です。
3COINSの「伸び防止ハンガー6本セット」(幅42cm、330円)はフック下に切れ込みがあり、首元の伸びを防ぎながらハンガーに掛けられます。 キャミソールなどの紐を掛けられるフック+ずれ落ち防止の滑り止め付き。
アルミ製
シンプルでスタイリッシュなデザインです。服がハンガーに引っかからず、外しやすい。水にも強く、洗濯して干した服をそのままクローゼットに収納したい人には特に選ばれます。
無印良品の「アルミ洗濯用ハンガー」は、幅約33cm、約42cm、約45cmの3サイズ展開。3本組の価格は順に350円、390円、390円)。カーブした形状になっており、肩部分の出っ張りが目立たないのもポイントです。
特殊コーティング
滑り落ちを防止するため、起毛素材を張ったハンガーや表面にビニル樹脂をコーティングしたハンガーがあります。これらの特殊コーティングが、化学繊維の服やキャミソール、襟ぐりのあいた服やニットの滑り落ちや型崩れを防いでくれます。
特殊コーティングのハンガーに洋服を掛けたり外したりする際は、衣類を引っ張らないように気を付けます。漏れた服をかけると錆びや色素沈着の可能性があるため、洗濯物干しには使用不可。また、コーティング部分にホコリがつきやすいといった特徴があります。
ドイツのハンガーブランド・MAWA社の「マワハンガー」はPVC樹脂コーティングにより衣類が滑り落ちないのが特徴。デザイン性も高く、豊富に商品展開されています。マワハンガーで揃えるだけで統一感のあるおしゃれなクローゼットになると、「これ1択!」の根強いファンもいるとか。
定番の「エコノミックシリーズ」は30/36/40/46cmの4サイズ展開。1本300円~550円前後で、10本組や20本組の用意もあります。
マワハンガーは厚さがわずか1cmとスリムかつシンプルなデザイン。省スペースで洋服を収納できます。また使用方法にもよりますが、耐久性も高く、15年継続使用しているという声も聞きます。
ニトリにも、滑りにくい特殊加工を施した「すべりにくいアーチ型ハンガー(デコホーム商品)」があります。サイズはM(36cm)/L(42cm)の2サイズ。3本組299円と、1本あたり約100円で試しやすい価格です。
マワハンガーとニトリのハンガーを比較してみると、フックの長さと大きさが異なります。マワハンガーのほうがフックが長く、ヘッド部分が少しコンパクト。襟元に高さのある服を掛けるなら、ハンガーポールに当たりにくいマワハンガーを、フックの長さやコストを抑えたい場合はニトリがよさそうです。
とてもよく似ている両製品ですが並べると高さが揃わず、フックの大きさや素材の違いも分かってしまうので、こだわりの強い方や統一感のあるクローゼットを目指す方はメーカーを揃えることをおすすめします。
ハンガーは、お洋服に合ったサイズと素材選びがポイント。素材やデザインの特徴を理解しておくと同時に、服の肩幅に合ったハンガーを選ぶことで、型崩れやシワを防ぎながら保管できます。ご自分の洋服やニーズに合ったハンガーを選び、毎朝気持ちよく着られるように収納したいですね。