10分こそうじ
キッチン掃除は洗剤の「使い分け」がポイント! 頑固汚れになる前の工夫
2022年3月25日 06:05
家事に関するアンケート調査を見ると、「苦手な家事」の上位に入るのは以下の通りです。
- コンロ&換気扇掃除
- トイレ掃除
- お風呂掃除
- 食器洗い
- アイロンがけ
筆者は、大いに納得していますが、みなさんはいかがでしょうか。最近では、優秀な全自動家電にお任せできることも増えましたが、まだまだ自力で対応しなければならない家事は多いものです。
特に放っておくと厄介なのは、キッチンの水回りや火周りのお掃除。食器や調理器具などモノが多く置かれているうえ、油や調味料の汚れはあっという間に頑固汚れになってしまいます。食後にやろう……明日やろう……週末に……と先延ばしすることで、汚れ落としに工夫や手間が必要になるのです。
今回は、キッチンの「コンロ/換気扇/シンク」のお掃除を考えていきましょう。まず、キッチンの汚れを大きく分けると2種類です。
- 酸性汚れ
- アルカリ性汚れ
わかりやすく言うと、
- 酸性汚れ→ベトベト系(油・手あか)
- アルカリ性汚れ→カリカリ系(水垢・石鹸カス)
それぞれの汚れを落とす洗剤には、反対の液性を用います。
- ベトベト系酸性汚れには、アルカリ性
- カリカリ系アルカリ性汚れには、酸性
洗剤を買う時は、パッケージだけでなく裏面の液性もぜひ、確認してください。
キッチンのこそうじで、汚れを溜めない工夫
キッチンの日頃のお掃除を、汚れの種類別に解説します。
- 食器洗いのついでに五徳を洗う
- クロスでコンロ周りを拭く
油汚れは、時間との勝負。早いほど楽に汚れが取れます。ガスコンロも毎日拭けば、ピカピカを維持できますね。
ただ、面倒くさ〜い!
そんな自分に打ち勝つため、筆者が心掛けているのは、「夜の食器洗いのついでに五徳も洗う!」ということ。五徳を外すだけで、ガステーブルがフラットになり、掃除のハードルが、グ〜ンと下がるから不思議です。
作業台のついでに、ガステーブルもクロスで拭きます。キッチン掃除用のクロスでオススメなのは、「カウンタークロス」。さまざまなメーカーが販売しており、水拭きにも洗剤拭きにも使え、水切れも良いため重宝しています。コンロ周りの壁やレンジフードも、そのままついで拭きするといいでしょう。
- シンクを洗う
- 全体を乾拭きする
シンクのカリカリ系汚れは、食器洗いの最後にシンク用スポンジで洗います。中性洗剤をつけたスポンジに、クエン酸水を2プッシュほど。油汚れと水垢落としを同時にやってしまいます。(クエン酸水の作り方は後ほどご紹介します)
最後に全体を乾拭きすれば、水垢防止にもなります。この手順だと、シンク/カウンター/ガステーブルのお掃除をしても毎日10分程度で済みますよ。
もし汚れがこびりついてしまったら……頑固汚れの落とし方
気合を入れてキッチンをお掃除するときは、重曹やクエン酸を活用して頑固な汚れを落としましょう。汚れの種類に合わせて洗剤を使い分けます。
ベトベト系の汚れがつきやすい換気扇やコンロには、アルカリ性の洗剤を使います。そして換気扇のフィルターやガスコンロの五徳など、外せる部品はつけ置き洗いができます。
つけ置きには、重曹が便利。さらに効果を高める為に、時間と温度にも助けてもらいましょう! 温度が下がらないように、ゴミ袋などに入れてつけ置きするといいでしょう。
- アルカリ洗剤(1Lに対し重曹50g)を入れたお湯(40~50℃)に30分ほどつけ置く
- 表面の油汚れが浮いてきたら、スポンジでこすり洗い
つけ置き洗いで気をつけたいのが、アルミ製の部品。換気扇内部のシロッコファンはアルミ製が多く、アルカリ性の洗剤に長くつけすぎると変色し、劣化の原因になります。アルミ製の部品は、中性洗剤でつけ置きしましょう。
水垢などのカリカリ系の汚れは、シンクで特に目立ちます。カリカリ系には酸性の洗剤を用いますが、なかでも気軽に使えるのは「クエン酸」です。
200mlの水に小さじ1杯のクエン酸を入れたクエン酸水を作っておくと、キッチンのお掃除に使いやすいですよ。
- シンクを中性洗剤で泡立てたスポンジで洗い、水で流して表面の汚れを取り除く
- 水滴を拭く
- クエン酸水を多めにかけて、乾燥を防ぐためラップで覆い30分〜2時間放置して、スポンジで軽く擦る
クエン酸水は長持ちしません。2週間を目安に使い切りましょう。
キッチンを汚れにくくするコツ
最後に、筆者が実践している汚れを減らすコツをご紹介します。日頃から汚れないように工夫することで、お掃除がもっと楽になりますよ。
- 深めのフライパンで調理する
- 揚げ物時は、油はね防止ネットを活用する
- キッチンペーパーを小さく切って置いておく
- 換気扇は調理後しばらく回しっぱなしにする
- スクイージーでシンクの水滴を取り除く
ベトベト系の汚れは、調理時に出る油を抑えるのがポイント。深めのフライパンで調理したり、揚げ物をするときは、油はね防止ネットを使うと油の飛び散りを減らせます。
また油が飛んだらすぐに拭けるよう、布切れやキッチンペーパーを小さく切って準備しておくのもいいでしょう。
キッチンの換気扇は調理後すぐに止めてしまうと、壁や天井に油が張りつき、汚れや悪臭の原因にもなります。調理中に浮遊する油を十分に排気するため、換気扇は調理後30分〜1時間ほど回しっぱなしにしましょう。
カリカリ系の汚れを防ぐためには、水滴を取り除くことが肝心。スクイージーを使って水切りしましょう。
油などのベトベト系汚れにはアルカリ性、水垢などのカリカリ系汚れには酸性。このように使う洗剤や道具の特徴を知り、活かすことでお掃除の仕上がりがUPします。まずは手軽にできるこそうじから始めてみてください。