老師オグチの家電カンフー

第2回:もう君を見失わない! トリセツはQRコード化がオススメ

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです

 ある女性アーティストのヒット曲で、交際相手に“自分の扱い方”を説明する歌があります。その内容は「定期的に褒めろ」とか、「たまには旅行やおしゃれなディナーに連れて行け」とか、よくある女性からの要望。

 男としては「ハイハイ……」と気のない反応になるわけですが、うちの妻と娘も「こんな女うざいよね」と言っています。普段褒めもしないし、旅行やディナーにも連れて行かない夫(父親)だからでしょう。本当にすまんね。

 冒頭から肩身が狭いような気持ちになっているオグチです。今回のテーマは家電のトリセツ(取扱説明書)です。機能が複雑になっていて、トリセツなしではほとんど使いこなせない家電もありますよね。皆さんは、トリセツをどのように保管されているでしょうか。

1.クリヤーブックに収納

 トリセツを透明なポケットが束ねられているクリヤーブックに保管するのは、割と一般的な方法ではないでしょうか。保証書や付属のパンフレット、CD-ROMのようなメディアも一緒に収納できるのがメリットです。

わが家のトリセツ収納クリヤーブックの一部。ポケットの枚数が少ないと、冊数が多く必要だが、ポケットの枚数が多いとパンパンに膨れがちになる
基本、購入した順番にトリセツを収納している。量が多いので、必要なトリセツを探すのは一苦労。マメな人なら、50音順に整理したりタグを付けると良いと思う

2.書棚に並べる

 ひんぱんに使う可能性のあるトリセツは書棚に置いています。デジカメなど、ちょいちょい使いたい機能がわからなくなる機器がメインです。

書棚だとトリセツだけでなくマニュアル本も並列に並べられるのが良いです

3.製品の箱に入れて保管

 ほとんど参照することがない場合、トリセツを製品の箱に入れたままにすることもありますね。すべての家電の箱をとっておくスペースはわが家にはありませんから、残すのは中古で売る可能性のあるやつだけです。

スマホやタブレットに付属するトリセツはそもそも薄く、見ることはほとんどありません。箱に入れっぱにしておくと、中古で売るときにトリセツや保証書を探す手間も減らせます

4.製品の横に置く

 最近はやってませんが、家電の横にぶら下げておく方法もありますね。すぐに見られて便利ですが、見た目が良くありません。

 すぐにアクセスできて見た目も悪くないのが、この後に紹介するQRコードを使う方法になります。

5.トリセツをQRコードで見られるようにする

 製品によっては、メーカーのサイトでPDFのトリセツがダウンロードできる場合があります。保管している(もしくは破棄してしまった)トリセツが見つからない時は、ネットで探す方が早いかもしれません。

 デジカメのように外で使う製品のトリセツは、Dropboxに入れてスマホから読めるようにしています。

東芝の家電製品は、トリセツのPDFがWeb表示とダウンロードの両方に対応している。えらい!

 家の中で使う家電も、いちいち紙のトリセツを探すのは面倒くさいので、ちょいと工夫してみることにしました。メーカーが用意するトリセツ(PDF)のURL、もしくは自分でクラウドにアップロードしたファイルのURLをQRコードにして、家電そのものに貼っておくのです。スマホのQRコードリーダーで読み取れば即トリセツが見られる仕組み。

 これ、やってみるとかなり便利です。すべてのメーカー側で対応してほしいですよ。いちいちQRコード作って印刷して貼るのは面倒だから。でも、これで妻から、「オーブンの使い方がわからない」「製氷機の調子が悪い」などと言われても、「QRコード読め!」の一言で済むわけですわ。

 皆さん、トリセツと奥さんは大切にね!

QRコードの生成は「印刷用のQRコードを作る君」という無料サービスを利用させてもらった
オーブンレンジに貼り付けたQRコードをスマホで読み取ってトリセツを表示。これ便利。なんで全家電メーカーがやらないのか不思議なぐらい

小口 覺