老師オグチの家電カンフー

昭和の大ヒット商品「スーパーはぼき」をスティック掃除機で使う

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
エヌケーグループ販売「健康 スーパーはぼき」

「スーパーはぼき」をご存じだろうか? 細かい毛が付いたパイプが何本も集まった掃除機用のノズルで、汚れやゴミをかき取りながら吸い込むアイテムです。昭和の終わり頃にテレビ通販で一世を風靡し、出荷総本数は2,000万本を突破しているとか。

各パイプの先には汚れをかき取るための毛が埋め込まれている

そんなスーパーはぼきは現在も販売中。コードレススティック掃除機のパワーもアップしてきたので、スーパーはぼきとの相性が良いのではと思い、この度購入。30年以上ぶりに現物を見ました。

ただ、最近の掃除機での使用には問題もあります。取り付けるパイプの先や本体の部分が、昔の掃除機のような単純な円ではなく、複雑な形をしているため取り付けられないのです。

付属のアタッチメント(カバー)を使用してもスティック掃除機側のサイズや形状に合わず取り付けられない

スーパーはぼきには、径の異なる掃除機に取り付けるためのアタッチメントが3種類用意されていますが、シャーク「CleanSense iQ」の場合、どれもサイズが合いません。アタッチメントを加工するなどしてサイズを合わせたとしても、スティック掃除機は本体の凹みが浅いためか力が加わると外れてしまいます。試行錯誤した結果、内径を合わせて接続することは諦め、掃除機に付属している一番先が細いノズルに、アタッチメントを介して接続することにしました。

複数のアタッチメントを組み合わせて無理矢理つなげてみたが、力が加わると抜け落ちてしまう
シャーク「CleanSense iQ」の純正ノズルの接続部。本体側にロックする機構も備わっている
純正ノズルを介することで取り付けられた

これからの大掃除シーズン、サッシの溝やごちゃごちゃしたコンセントまわり、テレビなどAV機器の裏側、網戸、洗濯機の排水溝まわりなど、複雑で掃除しにくい場所で活躍しそうです。

サッシの溝の掃除は得意中の得意

以上、メーカーや機種ごとに異なるのであまり参考にならないスーパーはぼき接続情報でした。絶対にスーパーはぼきを使いたいという人(今や少数だと思いますが)は、コードレススティック掃除機を選ぶ際にノズルの接続部が円形な製品(マキタとか)を選んで下さい。

もしくは、スーパーはぼき対応アタッチメントを付属する掃除機メーカーは出てきませんかね。テレビ通販でセット売りすればウケそうじゃないですか。

テレビの裏など普段手が届きにくい場所も簡単に掃除できる
小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>