香りでごまかさない! ニオイを消し去る“無臭”の消臭スプレー「A2Care」

　更年期的な不調もあって近年、冬でも変に汗をかきがちなのである。暖房の効いた部屋や電車内では、脇の下など流れるほどだし、冷え対策で当てているカイロの効用かはたまた結露か、足裏までにもびっしょり汗をかいてしまう。

　憂鬱なのは、こうなると一日身につけた衣類や靴が湿って、夏顔負けのすえたニオイを放つところだ。

　ここに、冬場に多い宴席を経て服に残るニオイが加わり、夜にはしばしば閉口する。家族からの指摘はないので、もしかするとその服を身につけている本人だけが感知するレベルのニオイかもしれないのだが、地味に不快なのだった。

　年明けて立て続けに2～3日の出張があった。あまり荷物を多く持ちたくないので着替えも最小限にしたかったのだが、いかんせんこの変な汗によるニオイが気になる。宿に着くといつもすぐに風呂に入り、寝巻に着替えるのでいいのだけど、明日も同じ服を着るという場合、におうと朝から気が滅入る。

　昨今、消臭剤が常備されているホテルも多いが、銘柄はいろいろで、初めて使うことになるものもある。実際そういう所で使って新しい発見というのも、まああることはあるのだけど、好みでない香りも少なくない。

　年齢のせいか、時流もあるが、「香りモノ」にはいささかセンシティブになっている。体臭を消臭するつもりで翌日ずっとその好みでない残香を嗅がされるはめになるのは避けたい……。

　と、いろいろ思案し、今回試みに持参したのが「A2Care」という消臭剤だった。愛用品というわけではなく、いずれ試用しようと買いおいていた商品のひとつで、たまたま持ち歩き用の小ボトルがあったので、荷物に加えておいた。

A2Care

　主成分の「二酸化塩素0.01％」というのが、どの程度の威力があるものかいまいち判断しかねるところがあったのだが、微香すらついておらず、布ものに吹きかけて問題ない製品だというところが今回持参したポイントになる。あと愛用のウレタンマスクの消臭にも使えるらしい。ものの少ない出先でその効果を実験してみたくなったというのもあった。

　2泊の初日の夜。1日履いてニオイのこもったブーツは、試みに片方だけふんだんにスプレーを吹き付け、片方はそのままに放置して一晩置いてみることにした。

　終日着用していたシャツとジャケットは脇の下が汗で湿り、残念ながら微生物が繁殖していそうなニオイがしていた。これには迷わず両方しっかりスプレーをした。明日も着るからだ。またパンツの鼠径部にもスプレーし、マスクにも吹き付けておいた。

　翌朝、ブーツを嗅いで変な笑いが出てしまった。右と左で明らかにニオイが異なったのだ。シャツとジャケットとパンツは見事に無臭で、澄ましたものだった。そのまま着用して仕事に出て夜10時過ぎに宿に戻った。今日もシャツ、ジャケットなど、汗でじめじめしていたが、心なし昨日よりはにおわない。でもまたしっかりスプレーして寝た。ブーツのほうも念入りに。

　仕事柄、商品の「謳い文句」はまあまあ話半分に聞く癖がついているのだけど、試用実感として言われた通りになるというのは、ちょっと面白くないけど愉快な気がする。「無臭」にこだわりたい人には勧められる商品だった。私は愛用品リストに加えた。