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常温で凍る冷感マットを敷いて、熱帯夜をちょっと快適に

家電 Watchの書き手の皆さんと編集部が「よかった」と思えたものやサービスなどを、ゆるめに紹介するコーナーです。日々のちょっとした気づきなども共有します
タンスのゲン「どこでも、ひんやり。冷感マット」

今夏の暑さは尋常ではない。都心の日中の気温は35℃以上があたりまえで、夜になってもモヤッとした暑さは、和らぐことがない。就寝時にもエアコンをつけることが常態化しているが、電気代も気になるため、エアコンの設定温度をできるだけ下げずに使いたい。

そこで、非家電の冷感アイテムをいくつか試している。その中でタンスのゲンから発売された、PCMという冷却素材を使った「どこでも、ひんやり。冷感マット」は、いい感じで使い続けている。価格は2,699円。

カラーはベージュを選択。クリアブルーのモデルもある

背中やお尻に敷いて寝ると、すこぶる気持ちがいい

PCMは「Phase Change Material(相変化材料)」の略で、約28℃以下で自然に凍結(結晶化)する素材。PCMを使った子供用のネックバンドが自宅にあるため、その効果はだいたい知っていた。「このPCMのマットレスがあれば良いのになぁ」と思っていたところに、ちょうど同素材をセル状にしてマットにした「どこでも、ひんやり。冷感マット(以下:マット)」が発売されたので、さっそく購入してみた次第だ。

仕様表によれば、大きさは37×25cm(幅×奥行き)で重さは約150g。厚さは見たところ2〜3mmくらいのようだ。

片側の素材が透明なので、中のPCMが見られるのが面白いし、しっかりと凍結(結晶化)したかが視認できて便利。通常は液状なのが、エアコンを効かせた部屋に置いておくだけで徐々に固まっていく様子が確認できるのだ。

約28℃より暑い場所に置いておくと液体だが、約28℃以下で凍結(結晶化)する
凍結(結晶化)した状態

まずは、枕にマットを敷いて、頭をのせてみた。とてもヒンヤリとして気持ちがいい。ただし、快適かといわれるとそうでもない。表面素材がビニールなので、横向きに寝転がりマットに頬をのせると、ピタッとくっついてしまう感触。仰向けに寝る人であれば気にならないのかもしれない。そこで薄いタオルを重ねた上に頬をのせてみたが……やはりパリパリとした感触がした。

頭の下に敷くと、ビニールが肌に貼り付く感触には馴染めなかった。これは透明な面を上にしたところ

よく見ると、反対側の色が濃い面(ふくらみがある面)は、少しサラッとした仕上げになっていて、ビニールのペタッとした感じは少なかった。好みによって使い分けるといいと思うが、頭などをのせる場合は、おそらくこの色が濃い方を上にするのがよさそうだ。

色が濃い面のほうが感触は少しサラッとしていて触り心地も悪くない

次に、仰向けに寝転がった時にムレやすい、尻や背中の下に敷いてみた。寝間着にしているTシャツや薄手の短パンくらいであれば、ヒンヤリ感が得られる。かなり快適だ。もちろん、しばらくのせ続けるとヒヤッとした感じはなくなりPCMが液状に戻るが、寝返ったり姿勢を変えたりした後に、また密着させるとヒヤリとする。

これがあれば熱帯夜でもエアコン不要で眠れる! とまではいえないが、かなり快適になった。

尻や背中の下に敷いて眠ると快適

マットをお腹の上にかけたうえで、手をのせるのも効果的だった。当然、お腹が冷えるので誰にでもオススメできるわけではないけれど、体が冷えると同時に手のひらも冷やせて、じわじわと体全体に涼しさが拡がっていく。

お腹の上にかけたうえで、手をのせておくとジワジワと涼しくなる

イスの背もたれにかけて使うのもいい

日中の寝室は暑いので、起床後はリビングへマットを持っていく。日中は、リビングのエアコンの設定温度は26〜28℃くらい。そのため、そのへんに置いておいたマットが、知らないうちに凍結(結晶化)している。

普段、じっと動かずに座って仕事をしていると、座椅子の背中あたりが熱くなってくる。そうした時には、マットを背中と背もたれの間に挟んでおく。そうすると、背中がヒンヤリとして気持ちがいい。

マットを背中と背もたれの間に挟むと、背中がヒンヤリとして気持ちがいい

本体の重さが約150gと軽く、二つ折りはもちろん三つ折りにしたり、くるくると丸めることもできるので、バッグに入れて持ち運びやすい。「どこでも、ひんやり。冷感マット」は、自宅だけでなく、オフィスやキャンプなどのアウトドアで使うのもいいだろう。

折り畳めるので、バッグなどに入れて持ち運べる
河原塚 英信