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ケーブル不要で助かるAnkerモバイルバッテリー。Lightningまだ使いたい人に

家電 Watchの書き手の皆さんと編集部が「よかった」と思えたものやサービスなどを、ゆるめに紹介するコーナーです。日々のちょっとした気づきなども共有します
アンカーのLightning端子搭載バッテリー「Anker Nano Power Bank (12W, Built-In Lightning Connector)」

スマートフォンユーザーには必需品のモバイルバッテリー。アンカー・ジャパンが発売した「Anker Nano Power Bank (12W, Built-In Lightning Connector)」は、5,000mAhの容量を持ち、AppleのLightning(ライトニング)端子を内蔵したコンパクトなモバイルバッテリーだ。同社から提供された製品を使って、サイズ感や実際の使い勝手などを紹介したい。

Lightning端子に直挿しして使える

ちょっと大きめなスティックのりとか高級な口紅ほどの大きさ(一口ようかんほど?)で、手のひらに握り込めるくらいコンパクトなボディに、折りたたみ式のLightningコネクタが収納されており、使用する際は90度起こして使用する。

Lightning端子を起こしたところ
収納時はLightning端子をたためる
iPhone 14 Pro(左)とiPhone 13 mini(右)。中央にAnker Nano Power Bank

特徴はiPhoneなどLightning端子を備えるデバイスに直に挿して充電できること。別途ケーブルを用意せずに済むため、いざという時にすぐ使いたいニーズにマッチする。装着したまま(充電しながら)通話やスマホ操作ができて「重要な電話やメールをするのにバッテリー残量がない!」というピンチも切り抜けることができるだろう。直販価格は3,990円。

iPhone本体は元々それなりに重量感があるので、バッテリーを接続した追加分はそこまで負担に感じなかった。本体の延長として片手で保持できるので取り回しが良い。

iPhone 14 Proに装着した状態で手に持ったところ

5,000mAhの容量は、iPhone 14であれば約1回充電できるとされており、実際の使用感としては、バッテリー警告が表示された(残量10%を切った)状態で、iPhone 14 ProおよびiPhone 13 miniをそれぞれ6~8割程度回復できた。バッテリー残量などに応じて充電速度が調整されるので充電速度の体感は明確に伝えられないが、7~8割くらいまで残量回復するまでは結構早い印象。

残量警告が出たのでバッテリーを接続し、しばらくして様子を見たら半分くらいまで充電できていたというような感覚だ。8割を超えてからはゆっくりめになる。

休日に出かける際、このバッテリーだけを持って運用してみたところ、ひたすらスマホを触っているというような状態ではない(友人とイベントに参加したり楽しむ、時折記念写真なども撮るといった)通常の使用の範囲では、iPhone 14 ProとiPhone 13 miniの両方を継ぎ足し充電してまだ余裕があった。

手持ちのiPhone 14 ProとiPhone 13 miniの両方に充電して使用した

実際の備えとしては、iPhoneなどの使用頻度が少ない人や、自宅と会社に充電器があるなど、移動中にモバイルバッテリーを使用する機会がほとんどない人にとっては、お守り代わりにカバンやポケットに備えておけば安心が得られる。Lightningコネクターを内蔵しているので「充電ケーブルを忘れた!」ということも防げる。

大容量のモバイルバッテリーを持っている人は、万一使い切ってしまった時のバックアップ(予備)として持っていると心強い。大容量バッテリーを搭載したスマホでもほぼ1回分の充電が可能なので、「お守り」としても実用的といえる。

サイズの大きな大容量バッテリーを持たずに、複数を買って、ローテーションで使うのもモバイルバッテリーの用途としては理にかなっている。同じバッテリーを毎日フルで使って充電するという使い方をすると、およそ1年でバッテリー性能が劣化してきてしまうし、時には充電し忘れていたということもある。複数個をローテーションすることで、劣化の速度を緩やかにするだけでなく、いつもフル充電のバッテリーを持ち出すことができる。カラーバリエーションがあるので昨日はホワイトを使ったので今日はブラックだな、と色で判断できるのもよい。

バッテリー本体への充電は側面のUSB Type-C端子から行なう。バッテリー残量は前面のインジケーターで表示

先日、新しいiPhone 15/15 Proシリーズが発表され、従来のLightning端子に代わってUSB Type-C(USB-C)が採用されたが、iPhone 14シリーズを始め従来の機種を使い続ける人も依然多いはず。すぐにはLightning端子を備えたバッテリーや周辺機器のニーズは無くならないだろう。

また、AirPodsの充電ケースなど、頻繁には買い替えない周辺デバイスがLightningのままということもある。メインのバッテリーとして使わなくなってもそれ以外の充電用などに使える。

AirPods充電ケースなど、Lightningを備えた周辺機器への充電にも

なお、iPhone 15、15 Proシリーズ発表に合わせて、いち早くAnkerからはUSB Type-C対応モバイルバッテリーも登場した。これらの新型iPhoneを買った人は、同じような使い勝手のUSB Type-Cモデルが利用できる。

新しいiPhoneが出たことで、今後Lightning端子のついたバッテリーやケーブルは減っていくことが予想される。いま使っているLightningの機種をもう少し使い続けたい人は、今回紹介したLightning直挿しモデルは、今のうちに買っておきたいバッテリーといえそうだ。

戸津 弘貴