フランスほのぼの暮らし

フランスママに学ぶ、子どもからの「父の日のプレゼント」事情

フランスの父の日は、日本と同じく毎年6月の第三日曜日に決まっています。今回は、フランスの父の日にはどんなプレゼントを贈って、どんなことをしているかをご紹介します。父の日のプレゼントは、ママが子どもと一緒に用意したり、託児所や幼稚園、小学校で作ったりすることも多くあります。フランスの父の日には、どんなプレゼントが人気なのでしょうか。

 

未就園児からのプレゼントは、子どものキスマーク入り手形

母の日同様に、ベビーシッターに預けられている子どもでも父の日のプレゼントは欠かしません。画用紙に絵の具で、子どもの手形や足形を付けてから、ベビーシッターの口紅を塗りたくり盛大にキスマークをぶちかまします。「Je t'aime Papa.(パパ愛してる)」のメッセージも、しっかり入れてプレゼントします。

 

幼稚園児からは、幼稚園で作ったプレゼント

父の日のために、幼稚園では母の日よりも気合を入れて、パパのためにプレゼントを作ります。紙粘土でパパの好きな物の形を作ってきれいに色を塗り、「パパ愛してる」のメッセージを付けたものや、車のバックミラーに飾れるようなメッセージ付きの飾りなど、パパがメロメロになるプレゼントを素敵にラッピングしてプレゼントします。年長児になると、アイスの棒をたくさん使って車を作ったりと、芸術作品が出来上がることもあるんですよ。

 

小学生からは、ちょっと知的なプレゼントを贈る

小学生になると、幼稚園時代の工作系芸術作品からは、少々手抜きに感じられる知的なプレゼントを贈ります。詩集のなかから先生が選んだものをコピーして、色画用紙にノリで貼り付けまくって詩集を作ってみたり、先生が画集のなかから父の日にふさわしいと選んだよく分からない絵画をコピーしたものへ、好きに色を塗ったものなどに、パパをどれだけ愛しているか箇条書きにしたメモ用紙のようなものを貼り付けてプレゼントします。 

 

小学校高学年になると、自作のポエムを贈る

さすが芸術の国フランスならでは、小学校の高学年になると、子どもが自、父親に贈るポエムを作ります。パパは自分や家族にとって、どれほど偉大な存在なのかと、自分からの無限大の愛情を書きしたためて、パパを喜ばせます。パパのなかには息子からもらった詩集を大事に保管していて、棺桶まで持って行くという人も多くいるんですよ。ポエムだけでなく、挿絵や表紙も子ども自ら作成して最後は先生がキレイにまとめて、詩集を作ります。 

 

中学生や高校生になると、ママにプレゼント代をたかる

さすがに中学生男子や高校生男子は、父の日だからといって、こまごまとプレゼントを作るようなことはしません。代わりに母親に父の日のプレゼント代を容赦なくたかります。フランスでは、父の日のプレゼントとして、映画やコンサートやサッカーの試合を、息子と一緒に見に行く人も多くいて、夫と息子の分のチケット代をママが渋々出すという家庭もよく目にします。 

 

フランスの父の日の一般的なプレゼント

フランスで父の日に贈るものというと、洋服や靴、香水、趣味のものや本などが一般的です。フランスのパパはスポーツをしている人が多く、スポーツショップは父の日が近づくと大賑わいです。フランスママは、子どもに父の日のプレゼント代をたかられると意外にすんなり出す人が多いので、父の日のパパは母の日のママよりも良い思いをしていることがほとんどです。 

 

父の日にはケーキがない

フランスでは、母の日にはケーキがたくさん売られているのですが、父の日には専用に作られたケーキは売っていません。プレゼントを用意するのが面倒な中学生や高校生男子は、愛情表現を示す赤いバラを1本買って、手抜きで終わらせるという子どももいるんですよ。母の日よりも地味な割には、プレゼント代はちょっと高めに設定されているのが、父の日なんです。 

 

 

クレモンママ

在仏20年、田舎暮らしを満喫中の小・中・高校生の4児の母。趣味はお花を育てること&散歩。人生は楽しく生きたいタイプ。