フランスほのぼの暮らし
フランスママに学ぶ「子どもの遠足」で、持っていくもの、持たないもの
2018年 6月 25日 07:30
幼稚園や学校の「子どもの遠足」にも、日本とフランスでは違いがありますよ。今回は、フランスの子どもたちが遠足に行くときに必ず持って行く物や遠足ファッションをご紹介します。フランスでは小学校以降の遠足は、雨でも必ず決行されるんですよ。
学年ごとではなく2~5年生まで4学年が一緒に行動する
フランスの多くの学校では、年度末のバス遠足には2年生から5年生までの4学年が一緒に出掛けます。私立校は人数が少ないこともありますが、公立校ではバス2~3台が連なって行くこともあるんですよ。あまりにも人数が多いマンモス校の場合には、移動が大変なので2~3年生と4~5年生が別々に出掛けることもあります。ちなみにフランスの小学校は5年生まで、中学校は4年生まであるんですよ。
服装は汚れてもいい服装で、遠足用には新しく購入しない
フランスの遠足必需品は、幼稚園児でも小学生でもサングラスです。キャップのほか、カウエと呼ばれる防水機能とフード付きの上着、日焼け止めは必ず持って行きます。カウエはピクニックのレジャーシート代わりにも使われます。どこにでも座ることができるようにどんなに汚れても構わない服装をする決まりで、写真写りなどは一切気にしないのがフランス流です。同じ学校の子どもを簡単に見分けるために、スポーツのときに使う蛍光カラーのベストを着せて、首から学校名付きの迷子札を付けさせることもあります。
敷物もウェットティッシュもナシ!
フランスでは大人も子どもも、お昼ご飯を食べるときには敷物を使わずに、そこら辺にそのまま座ります。草地などが雨上がりや朝露で濡れている場合には、カウエを脱いで敷物にします。敷物を敷いて座る文化がないので、とにかく汚れても良いパンツを履いて来ます。リュックの中に敷物がないだけでも、意外に身軽になるんですよ。日本では必需品のウエットティッシュも持ちません。食事前に手をきれいにするなんて、フランス人には不必要なんです。
お弁当の定番はサンドイッチ&ポテトチップス
フランスのお弁当の基本形は、サンドイッチとポテトチップスです。水筒は持たずにペットボトルのお水を持参します。サンドイッチの中身もハムサンドが一般的で、ポテトチップスを食べながらハムサンドを食べます。デザートは飲むタイプのコンポートや飲むヨーグルト。遠足のオヤツは金額も量も決められていませんが、オヤツは食事の時間に一緒に食べます。遠足のバス車内は飲食禁止なので、ランチどきの子どもたちは大忙しです。遠足は、帰りが夜21時ごろになることも多いので、夜ご飯のサンドイッチも持参します。さらに朝は、6時半ごろの出発も普通なので、おやつを多めに持参して目的地到着後に、朝ご飯代わりに食べるのです。
行先は学校長か、子どもたちのアンケートで決める
遠足の行先は、子どもが遊べるテーマパークが多く、4年に1度ぐらいヴェルサイユ宮殿やモン・サン・ミッシェルへ出掛けます。どのテーマパークかは、学校長が適当に決めることが圧倒的に多く、学校長が面倒なときには5年生の子どもたちにアンケートを取って多数決で決めます。動物園やエンターテイメント、物作り体験などさまざまで、どんな大雨でも、雷でも決行されるんですよ。幼稚園児や小学校1年生は、自然や動物と触れ合える自然公園や、お子様向け遊園地へ行くことが多いです。
無料奉仕で、引率のお手伝いをする保護者がいる
PTA役員のなかから、遠足の日に同伴できそうな保護者に、学校長が引率を頼みます。無料でテーマパークへ行くことができますが、グループに分けられた5~6人の子どもの面倒を1人で見なくてはなりません。転んでケガをしたとか、体調不良やトイレ、食事や写真撮影などのすべてを任されます。班行動なので終日ずっと子どもたちの世話をすることになります。グループに運良く我が子がいるときもあれば、いないときもあり、バス車内でしか我が子の姿を見れなかったなんていうこともあるんです。
中・高生になるとの遠足必須アイテムは、Gジャン
中学生や高校生になると、遠足のときにオヤツ代わりにガムを大量に持って来る子どもが多くなります。服装は、女子は揃えたかのように、Gジャンが多く、男子はパーカー。雨が降ると分かっていてもカウエを持たずに濡れ歩く子ばかりです。リュックも通学に使っているEASTPAKを使う子がほとんどなんですよ。