フランスほのぼの暮らし
フランスママに学ぶ「子どものケンカを自分で解決させる」4つの方法
2017年 7月 24日 07:00
フランスママは、子どもが兄弟姉妹や友だちとケンカしても、自分で解決させます。今回は、親が仲介したり叱ったりせずに、子どものケンカを解決させる4つの方法と、フランスの中学校でのケンカ対応をご紹介します。我が子がケンカしたときの参考にしてみてはいかがでしょうか。
子どものケンカ解決法1:どちらが悪いと決めつけない
子ども同士がケンカでやり合っていても、フランスママはすぐに出て行かず、しばらく放っておいて子どもたちの状況を観察します。子どもが幼かったり、手を出す子がいる場合には、その場で手出しができないように収めますが、その後の口ゲンカは好きなだけやらせておきます。子ども同士が散々やり合って、落ち着いたところで話をじっくり聞きますが、そこでもどちらが悪いと決めつけることはしません。フランスママのケンカ終了の合図は、「なにか飲む?」と子どもに聞くのが定番になっています。
子どものケンカ解決法2:相手の子どもには、ママも謝らない
日本のママからすると「フランスのママって最悪!」と思うかもしれませんが、フランスママは、我が子がよその子とどんなに派手なケンカをしても、相手の子どもに対して謝りません。たとえ、我が子が手を出していたとしても、絶対謝らないのがフランスママです。フランスでは、子どもの責任は子どもが負うという考え方なので、自分の子どもがやったことについて、保護者である親が代わりに謝る責任はないと本気で考えています。フランス全体がそういう考え方なので、周囲から我が子が「あそこの子は○○よね」と言われることはあっても、「あそこの親は○○」とか「親の躾が悪い」と言われることもなく、そこは、ちょっと気が楽かも知れませんね。
子どものケンカ解決法3:嫌いな子と無理に仲良くさせない
フランスママは、子どもが好きではないお友だちと、義理で仲良くさせることがありません。例えば、学校のクラスや習いごとが一緒だったり、自分の仲良しのママ友の子だからという理由であっても、子ども同士は一言も口を利かないということも多くあります。我が子が嫌いなら、それは仕方がないことと割り切っているのです。フランスでは、日本のように「クラスみんなで仲良く」とか「お友だちはたくさん作ろう」という教育はされません。お友だちは、自分が好きに選べるとされているのです。
子どものケンカ解決法4:仲直りタイミングは子どもが決める
昨日まで仲良く遊んでいたお友だちでも、今日、大ゲンカをして、「もう友だちじゃない!」というのはよくあること。フランスの子どもは感情の起伏が激しいのです。子ども同士でケンカをするのは自由だし、ケンカのあとに、仲直りするかどうかを決めたり、仲直りの方法を考えるのは子ども自身と考えているので、そこに親は介入しません。でも仲直りしたいのに解決策が分からず、親に助けを求めてきた場合には、アドバイスをしたり、上手く仲直りできるような状況を作ってあげたりと、惜しみなく手を貸すのがフランス流です。
フランスならでは!?中学生になると、ケンカが原因で停学も
「中学校は義務教育」という日本ではあり得ないと思いますが、フランスの中学校では、子ども同士のケンカが原因で停学処分になることがあります。例えば、口ゲンカの言葉に「死ね」「殺す」など、脅迫や恐喝と取れるようなものがあった場合や、メールやネット、LINEなどにそのような言葉を書き込んだ場合には、公立・私立に関係なく、学校長判断で容赦なく停学処分になることがあるのです。そうしたケースでもフランスママは、我が子を叱ることはあっても、相手の子どもと仲直りさせようと働きかけることはありません。
親が口出しすると、子どものケンカは終わらない
親が子どものケンカに口を出してしまうと、子どもがケンカの原因を理解したり、相手の態度に納得できないままになってしまい、わだかまりが残ってしまいます。そしてこれは、フランスに限った話ではないと思います。親は、万国共通で我が子が心配。つい口出ししたくなりますが、ここは時間がかかっても子どもに任せてみませんか。