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シャープ、世界最高の変換効率を達成した太陽電池モジュールを開発
(2016/5/19 18:08)
シャープは、世界最高の変換効率31.7%を達成した太陽電池モジュールを開発したと発表した。
独自の化合物3接合技術を採用した太陽電池モジュール。太陽電池の公的測定機関、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(AIST)の測定で、31.17%の変換効率が確認されたという。
化合物3接合型太陽電池セルは、「インジウムガリウムリン(InGaP)」、「ガリウムヒ素(GaAs)」に「インジウムガリウムヒ素(InGaAs)」のボトム層を加えた3つの光吸収層から成るという。この構造により、太陽光をより効率良く電気に変換できるとする。
なお同構造の小さなサイズ(1.047cm2)のセルによる、変換効率37.9%の達成は、2013年に発表がされていた。今回は、より大きな太陽電池セルの開発とモジュール化に成功したというもの。モジュールサイズを、約310×310mm(幅×奥行き)と大型化している。
同社によれば、今回の開発成果をもとに、今後はさらなる高効率化と低コスト化を追求。軽量化が求められる移動体の電源など、用途開拓に取り組んでいくとする。