京セラ、“縦置き”でモジュールがたくさん載せられる太陽光発電システム

ECONOROOTS typeUの設置イメージ

 京セラは、モジュールの積載容量を最大50%向上する住宅用太陽光発電システム「ECONOROOTS typeU(エコノルーツ タイプユー) KJ186P-3CUCA」を開発したと発表。1月20日に発売する。

 独自開発のクランプ金具を使って太陽電池モジュールを屋根に固定する「ラックレス方式」の住宅用太陽光発電システム。従来は、ラック(架台)を使って屋根にモジュールを固定する工法が主流だったが、モジュールを屋根の裏から支える垂木(屋根の下地)の間隔に合わせるため、モジュールを横長の状態で固定する「横置き」にしか設置できなかったという。

エコノルーツの設置に使用するクランプ金具

 今回発売するエコノルーツでは、クランプ金具を屋根に取り付け、直接モジュールを挟む込む施工手法を採用。ラックを使用せずに太陽電池が搭載できるため、モジュールを縦長の状態で固定する「縦置き」も可能になるなど、さまざまな配置パターンが選択できるようになった。屋根の形状によっては、従来の横置きよりも、搭載容量を5%から最大50%まで向上できるという。

 さらに、使用する部材の点数も、従来と比べて約60%減となり、屋根への重量負担や施工工数の削減も可能になるとしている。


クランプ金具の採用により、モジュールの縦置きに対応した
モジュールの搭載量を最大で50%向上できるという

 京セラではエコノルーツの開発理由について、2009年11月にスタートした余剰電力の買い取り制度の導入により、「太陽電気の積載量を増やし、たくさん発電させたい」というユーザーのニーズがあったことを挙げている。また、エコノルーツを使うことで、日本の限られた屋根スペースに無駄なく多く搭載できるとしている。

 モジュールのサイズは1,338×990×46mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は16kg。出力は186W。変換効率は14.04%。対象屋根材はスレート瓦。





(正藤 慶一)

2011年1月14日 15:51