ニュース

手書き文字やスマホの画像でオリジナルスタンプが作れるマシン「OSMO(オスモ)」

オリジナルスタンプが作れる「OSMO(オスモ)」と、シヤチハタ・舟橋正剛社長

 シヤチハタは、オリジナルスタンプが作れるマシン「OSMO(オスモ)」の提供を、2016年初頭に開始する。テーマパークやショピングセンター、観光地などの事業者向けに販売し、価格は約20万円。レンタル提供も予定している。ユーザーは500円から利用可能。

 その場でスタンプが自由に作れるサービス。文字入力をし、フレームやフォント、印面デザイン、インクの色などを選んで、“つくるプロセス”が楽しめるという。手書きにも対応し、オリジナルの文字やイラストを入れることも可能。所要時間は最大1分で、スピーディにその場で作れる。

 スマートフォンと連携でき、画像を取り込んでスタンプにすることも可能。人物やペットなどの画像を使って、オリジナルスタンプも作れる。

 本体はネットワーク接続が可能で、季節や場所に合わせて印面デザインのアップデートができる。クリスマスや年賀状用のイラスト、観光地に設置する場合は名所のイラストなどにも対応する。筐体デザインも設置場所に合わせてカスタマイズ可能。

オスモ本体
文字を入力し、デザインを選択してスタンプが作れる
完成したスタンプ
名前やメッセージスタンプが作れるほか、スマートフォンと連携して画像などもスタンプにできる
ネットワーク接続で印面デザインのアップデート可能。季節に合わせてタイムリーに提供する
筐体デザインは場所に合わせてカスタマイズ可能

創業90周年、ビジネスだけでなく生活シーンでも楽しめる商品を

シヤチハタ 代表取締役社長・舟橋正剛氏

 シヤチハタ 代表取締役社長・舟橋正剛氏は、オスモの新サービスについて次のように語った。

 「シヤチハタはこれまでにさまざまな印章商品を提供し、特にビジネスを軸に事業を展開してきました。今年は創業90周年を迎えるので、新たな取組みとして生活シーンで楽しめる商品を開発しました。ビジネスだけでなく、楽しさを創造する新スタンプサービス事業にも力を入れていきます」

 同社は10年後の2024年に、国内売上が約160%アップし207億円になると予測している。文具などの事業に加え、オスモを始めとする新スタンプサービス事業で売上アップを見込むという。オスモの初年度設置目標は全国100カ所で、1億円の売上目標を掲げる。

 また、オスモは多言語に対応し、外国人観光客なども操作しやすくする。自分の名前を漢字で表記したスタンプ作りも楽しめるという。「Tom」と打てば、「富夢」などと漢字に変換することが可能。

 「漢字に興味を持つ海外の人は多く、“痛風”などの文字をタトゥーで入れる人もいます。漢字のTシャツなどを着たりするのと同じように、スタンプでも漢字文化を楽しんでいただければ」(舟橋社長)という。

オスモ6つの特長
タッチパネルで直感的に操作できる
デコレーション素材は指先で自由に拡大できる

オリジナル「家電 Watch」スタンプを作成

 実際に、オスモでオリジナルスタンプを作成してみた。漢字対応前のデモ機だったため、手書きで「家電 Watch」と入力し、デコレーションを付けて作成した。全ての工程を終えてOKをタッチすると、数十秒でスタンプが完成。手書きで入れた漢字の文字もキレイに反映されていた。

手書きで「家電 Watch」と入力し、デコレーション素材を押した
インクの色を選び、全ての工程が終了
まだ印面には何も付いていない
印面が本体に入っていき数十秒待つ
数十秒後。印面に「家電 Watch」の文字が反映されている
印面を本体にセット
スタンプが完成
フタをした状態
紙に押してみた。手書きの漢字もキレイに反映された

 なお、オスモは、本体に小銭を入れて稼働する仕組みではない。設置場所の店舗に利用料を払うと使用でき、完成された印面に本体をセットすることでスタンプが完成する。

 印面サイズは、12mm丸型や、53×53mmの角型印など全7種を用意。利用料はサイズによって異なり、最小の12mm丸型で500円。本体カラーは、赤・青・黄色・水色・ピンク・ホワイトの6色から選択できる。

本体カラーは6色から選択できる
印面サイズは7種類
丸型も用意
印面サイズ・本体カラーはバリエーションを豊富に揃える

放っておいたら減っていく市場だからこそ、スタンプの楽しさを提供したい

 舟橋社長は、「今までスタンプに興味のなかった人にも、オスモを使ってもらいたいです。スタンプを置くような場所ではないところに設置することで、さまざまな人の目に触れるようになればと思います。印章商品は、放っておいたら減っていく市場です。その中でスタンプが作れる環境を提供し、たくさんの人に楽しんでいただきたい。10年後の創業100周年に向けて、より生活者に愛され、社会に必要とされる企業に発展していきたいです」と述べた。

西村 夢音