東芝、水道やガスの使用量も確認できる家庭向けエネルギーシステム

 東芝は、ECHONET Liteに対応したホームITシステム「フェミニティ」を発売した。希望小売価格は141,800円。

 HEMS(Home Energy Management System)を実現するための各社共通の通信規格ECHONET Lite(エコーネットライト)および、ECHONET(エコーネット)に対応した家庭用システム。

 今回発売したフェミニティは、ECHONET/ECHONET Lite対応機器を管理するためのシステム。スマートメーターや家電機器、太陽光発電システム、蓄電池などの間で情報のやりとりを行ない、エネルギーをより効率よく制御することを目的としている。家電機器の電力使用量だけでなく、太陽光と燃料電池を置いている場合のダブル発電電力量や、ガス・水道の使用量も管理できる点が特徴。

フェミニティの構成イメージ。家庭内の電気製品だけでなく、水道やガスメーター、太陽電池モジュールなどのデータも集約する

 本体は、ITアクセスポイントとエネルギー計測ユニットから成る。ITアクセスポイントで家庭内にあるECHONETあるいはECHONET Liteに対応した家電機器とネットワークを構築し、インターネット経由でサーバーに接続。エネルギー計測ユニットでは、家庭全体および、分岐回路ごとの消費電力、ガス・水道などの使用量、太陽光発電・燃料電池による発電電力量を管理。データは無線方式でITアクセスポイントに送られ、パソコンなどでデータをわかりやすく確認できる。

エネルギー計測ユニットITアクセスポイント

 これらのデータは、東芝が運営するWebサイト「フェミニティ倶楽部」にて確認できる。フェミニティ倶楽部は、クラウド環境で家庭での使用エネルギーの見える化を提供するサービスで、ECHONETあるいはECHONET Lite対応の家電機器の操作が行なえるほか、1日の電気使用状況や水道量やガス量なども細かく確認できる。また、東京電力が提供する「でんき予報」のデータを活用することで、電気の需要状況を把握、節電が必要な状況をユーザーに知らせるサービスも提供する。

 東芝ではこれらのサービスをスマートフォンでも行なえるように準備を進めているという。

フェミニティ倶楽部でのコンテンツ例。売電電力量、発電電力量、使用電力量などを一目で確認できる1日の電気の使用状況をグラフでわかりやすく確認できるパソコンの画面からエアコンの操作もできる

 ITアクセスポイント BTR-4010AZの本体サイズは115×49×32mm(幅×奥行き×高さ)。最大通信速度は約2.1Mbpsで無線通信距離は約100m。有線LAN、Bluetooth無線にも対応する。エネルギー計測ユニットの本体サイズは150×110×320mm(同)。最大30回路まで分岐増設可能。本体には主幹用の電流センサ2個と、分岐用の電流センサ10個が付属する。






(阿部 夏子)

2012年5月28日 16:36