停電で困る時間帯は18~22時――シチズン調査

~動く歩道と広告灯は“節電でストップしても良い”が6割

 シチズンホールディングスは、「節電と生活時間」に関するアンケートを実施。この結果、停電になると困る時間帯は、帰宅後の「18~22時」と答える人が最も多かった。

 このアンケートは、6月10日の時の記念日を前に、シチズンが首都圏の200世帯、近畿圏の200世帯を対象に実施したもの。調査対象の内訳は、20/30/40/50代から各地域それぞれ50名。

停電が困る時間帯は「18時~22時」。日中は“比較的耐えられる”

 まず、“夏場に停電が実施されるとした場合、最も困る時間帯は?”という問いでは、帰宅後に夕食や入浴などで電気を使用する「18:20~22:00」が43%と、最も高かった。2位は朝の「6:20~10:00」で、21.3%。3位は夕方から夜にかけた「16:50~20:30」で18.8%だった。

 また“比較的耐えられる時間帯”については、「6:20~10:00」が32.5%でトップ。以降、2位が「12:20~16:00」(27%)、3位が「9:20~13:00」(24.8%)と、日中に集中した。

 なお、本アンケートの時間帯は、震災後に関東地方で実施された計画停電の時間割をそのまま利用しているが、シチズンでは「首都圏・関西圏での差異はほとんど見られなかった」としている。

【停電になると困る/比較的耐えられる時間帯の
アンケート結果】
停電になると困る
時間帯
  最も困る  
時間帯
比較的耐えられる
時間帯
6:20~10:0021.3%32.5%
9:20~13:002.0%24.8%
12:20~16:005.0%27.0%
13:50~17:305.5%10.8%
15:20~19:004.5%1.0%
16:50~20:3018.8%1.8%
18:20~22:0043.0%2.3%


動く歩道とネオンや店舗の広告灯は「稼働を制限してもやむを得ない」6割

 続いて、街の施設で節電のために稼働を停止、あるいは稼働時間を制限しても“やむを得ないもの”を3点挙げる問いでは、「動く歩道」が64.8%、「ネオンや店舗の広告灯」が60.5%と、高い数値を記録した。以下、「ランドマークのライトアップ」(46.8%)、「野球場・サッカー場等のナイター照明」(43.0%)、「自動販売機」(27.8%)と続く。

 その一方で、「街灯」(1.8%)、「地下道や駅の表示板」(2.5%)、「電車の空調・商業施設の空調」(ともに2.8%)、「駅構内の照明」(3.0%)などは低い数値となっており、必要最低限の明かりと空調を求める傾向が見られる。

【“節電で稼働を控えてもやむを得ないもの”の
アンケート結果(3点まで複数回答)】
順位
項目 全体 首都圏近畿圏
1動く歩道64.8%60.5%69.0%
2ネオンや店舗の広告灯60.5%61.0%60.0%
3ランドマークのライトアップ46.8%46.0%47.5%
4野球場・サッカー場等のナイター照明43.0%48.5%37.5%
5自動販売機27.8%24.5%31.0%
6商業施設のエスカレーター16.5%17.0%16.0%
7商業施設の店内照明9.5%10.0%9.0%
8商業施設のエレベーター6.8%8.0%5.5%
9駅ホームの照明3.5%4.0%3.0%
10駅構内の照明3.0%4.0%2.0%
11商業施設の空調2.8%2.5%3.0%
12電車の空調2.8%4.0%1.5%
13地下道や駅の表示板2.5%2.0%3.0%
14街灯1.8%2.0%1.5%


近畿圏では節電する家庭としない家庭に分かれる

 震災後に、節電目的で使用を制限している、あるいはしようと思っている家電の使用時間は、エアコンが従来の6時間8分から2時間48分、パソコンが従来の3時間46分から1時間44分、リビングの照明が従来の5時間59分から2時間56分と、従来と比べて軒並み40~50%の高い節電率となった(時間は平均時間)。

 その一方で、シチズンによれば、近畿圏では「節電しない」と回答した家庭が、いずれも項目でも30%弱~40%強に及んでおり、節電する家庭としない家庭の落差がはっきりしているという。






(正藤 慶一)

2011年6月7日 15:53