三洋、パナソニックグループ入りでブランドビジョン「Think GAIA」を廃止


 三洋電機は、ブランドビジョン「Think GAIA(シンクガイア)」の運用を取りやめると、10日発表した。

 Think GAIAは、「未来の子供たちへ美しい地球を還そう」を企業の使命とし、環境・エナジー分野における先進企業を目指す、三洋電機のブランドビジョン。2005年7月に打ち出されて以来、繰り返し使えるニッケル水素電池「eneloop(エネループ)」や、風呂水を再利用する洗濯機「AQUA(アクア)」、水を使って空気を除菌/脱臭する「virus washer(ウイルスウォッシャー)」といった製品や技術が、このThink GAIAのもとに展開されていた。同社ではThink GAIAについて、思想が社内に浸透し、一定の役割を果たしたとしている。

“未来の子供たちへ美しい地球を還そう”がテーマのブランドビジョン「Think GAIA」。2005年に打ち出されたニッケル水素電池「eneloop(エネループ)」も、Think GAIAの思想を反映した製品

 しかし同社は2009年12月にパナソニックの子会社となっており、またパナソニックは2010年1月に「世界中の次の世代の人たちのために、全世界で起こりつつあるグリーン革命を、先頭に立って推進していく」と、Think GAIAと同様の方向性を示している。このことから三洋では「グループ内に目指すべき方向性を示す表現が複数存在することは、コミュニケーションにおいて混乱を招く」ことを理由に、Think GAIAの運用を取り止めるとした。

 三洋では「今後は、パナソニックグループの一員として、『エレクトロニクスNo.1の環境革新企業』」を目指すとしている。



(正藤 慶一)

2010年4月12日 13:50