ニュース

タカラトミー、感情表現豊かで家族の一員のようなAIロボット「COZMO(コズモ)」

 タカラトミーは、感情を豊かに表現する小型AIロボット「COZMO(コズモ)」を9月23日に発売する。価格は26,980円(税抜)。

映画の世界から飛び出したような小型AIロボット「COZMO」が日本上陸

 米国のベンチャー企業、Anki(アンキ)社が開発したAI(人工知能)搭載の小型ロボット。その場の環境を見て自分で状況を判断し、喜怒哀楽などの感情を表現する。表現パターンは、しぐさや声、表情、動きを組み合わせると1,000を超え、人と自然なコミュニケーションを取ることができるという。

イメージしたのは、映画に出てくるロボットキャラクター

コズモを開発した米アンキ社のCEO、ボリス・ソフマン氏

 11日に開催された新製品発表会には、アンキ社のボリス・ソフマンCEOも登壇。開発の原点について、次のように語った。

 「ロボット工学を用いてキャラクターに命を与え、映画に出てくるような心と個性をもったロボットを生み出したかった。友達や家族、ペットの1人として存在させたいと思いました」

 コズモのキャラクターを作るにあたっては映画のキャラクターをイメージし、ピクサーやドリームワークスから人材を招集。愛らしい動きや表情をアニメーターに描き起こしてもらい、デジタル化するなどしてキャラクターを作り上げた。そのためコズモは、やんちゃでチャーミングな性格を有している。

 コズモに搭載された要素は、(1)人の顔や物を認識する「VISION&SENSING(外界の認知と感知)、(2)顔の表情・声・音・動きを表現する「ANIMATRONICS(アニマトロニクス)」、(3)環境を認識して適切な感情を表現する「AI(人工知能)」、(4)ゲームや探検モード、プログラミング機能など、様々な機能で遊べる「INTERACTIVE CONTENT(相互コミュニケーションの遊び)の4つ。

小さいながら、先端のAIが搭載されている

 手のひらサイズの小型ロボットでありながら、360個のパーツと160万行以上のプログラミングで構成され、カメラとセンサーで自分の環境を認識しながら、その都度異なる動作をするほか、遊べば遊ぶほどできることも増え、自分だけのコズモに育てることができるという。

勝手に遊び、負けると悔しがるなど感情を豊かに表現

 コズモは、スマートフォンのアプリで起動。アプリを立ち上げておけば、勝手に無邪気に遊んだり、「一緒に遊ぼう」とねだってくることもある。また人やペットに挨拶することも。付属のパワーキューブを持ち上げたり、一緒にゲームをすることもでき、コズモがゲームに勝つと喜び、負けると悔しがるなど、子供らしい一面を見せる。アプリの「コードラボ」を使えば、直観的な操作でコズモの行動をプログラミングすることも可能。

コズモ目線で周囲の様子を見ることもできる
「コードラボ」の簡単な操作で、動きを指示することができ、プログラミングの勉強にも

 実際に筆者も遊んでみたが、ゲームに負けると怒った顔をしたり、手に持って振り回すと目を回し、降ろしたあとはフラフラするなど、愛嬌ある一面を見せた。また「ピーカーブー! ピーカーブー!」と、"いないいないばあ"をねだってくるなど、とても愛らしかった。

 コズモは、昨年10月にアメリカで発売され、その年のクリスマス商戦期において、高価格帯玩具の中で売り上げ2位を記録。日本では今年度、7万台の売上げを見込んでおり、今後ソフトウェアのアップデートによる進化も予定しているという。

 ゲームや遊びに使うパワーキューブ3個、充電ドックが付属する。充電時間約20分で、約80分稼働。対象年齢は8歳以上。本体サイズは、56×100×72mm(幅×奥行き×高さ)、重量は151.5g。使用電池は、リチウムポリマー電池1個(本体に内蔵)、単五形アルカリ乾電池3本。

「今までタカラトミーが出してきたデジタル玩具とは次元が違うロボット。コンパクトさと手ごろな価格に魅力を感じていただけるはず」とタカラトミーの代表取締役社長、H.G.メイ氏(左)