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目指したのは最高の注ぎ心地。バルミューダの電気ケトル「BALMUDA The Pot」

 バルミューダは、お湯の注ぎやすさにこだわった電気ケトル「BALMUDA The Pot」を10月21日に発売する。価格は11,000円(税抜)。

電気ケトル「BALMUDA The Pot」

 容量0.6Lの電気ケトル。マグカップ約3杯分、カップヌードル2杯分と、よく使う量に合わせたコンパクトサイズにしたという。研究しつくされたハンドルと注ぎやすいノズルで、湯切れがよくコントロールしやすいため、コーヒーのハンドドリップに最適としている。

 バルミューダ 代表取締役社長 寺尾 玄氏は、電気ケトルの開発に至った経緯について以下のように語った。

 「今のユーザーが求めているのはモノよりも体験だと、私たちは考えています。トースターを発売した際、最初はトースター=モノという認識が強くありました。そこで試食会を繰り返し、食べたときの美味しさを感じてもらい、モノよりも体験という思いを伝え、沢山の人に受け入れられてきました。僕自身も自宅でトースターを使い、美味しいパンとじっくり焼いたベーコンに目玉焼き、それだけでも美味しいのですが、こうなったら丁寧に淹れたコーヒーを飲みたいと思うようになりました。ハンドドリップは大変だけど淹れる過程も楽しい行為です。そうした淹れ心地にこだわったのが今回発売するケトルで、形や大きさ、質感を重視し、最高の注ぎ心地を実現しています」

バルミューダ 代表取締役社長 寺尾 玄氏
注ぎやすいように、ハンドルとノズルは研究しつくしたという

コーヒードリップだけでなく、カップヌードルにも最適

 開発にあたり、お湯を注ぐ際のスピードや湯量をコントロールしやすいよう、ハンドルとノズルは何度も試作を重ねたという。ハンドルは握った際に親指が当たる位置がくぼんでおり、しっくり馴染むという。ノズルは細い形状ながら、本体を傾ける角度によってスピーディーにお湯が注げ、コーヒードリップだけでなく、すばやく注ぎたいカップヌードルにも最適としている。

 カップヌードル作る際のお湯の注ぎ方にこだわったのは、寺尾社長の高校時代の思い出が背景にあるという。

 「高校時代、僕はバイクばかり乗っていました。夜明けに走り疲れた状態で、県道にある自動販売機で買って食べるカップヌードルは最高にうまいんです。この思い出が強く残っているので、今もカップヌードルは夜中や夜明けに外で食べたくなります。即席麺はなるべく早く食べたいですから、お湯が出るスピードはとても大事です。ノズルが細いとお湯も少しずつしか出ないと思われますが、The Potは、最高のハンドドリップの淹れ心地と、普段使いの使いやすさを兼ね備えています」

カップヌードルを注ぐスピードにもこだわった
ハンドドリップしやすいように湯量をコントロールできる
傾ける角度を変えてお湯を注ぐスピードを早められる

 容量を0.6Lとコンパクトにしたのも、実際の使用シーンを想定してのことだという。「日本で多く流通している電気ケトルの容量は1.2Lほどですが、The Potはその半分にしました。電気ケトルを使うシーンというのは、サッとお湯を沸かしたいときだと思います。ケトルを使ってパスタ用のお湯を沸かす訳ではないので、マグカップ3杯、カップヌードル2杯ほどでちょうど良いと考えました」と、寺尾社長は述べる。

 また、電源ランプはさまざまな角度から見やすいように、ハンドル下部に搭載。小さなネオン管を使った独特の優しい灯りで、湯を沸かすほんの一瞬も豊かな時間にするという。0.6Lのお湯を沸かすのに掛かる時間は約3分で、お湯が沸くと自動で電源がオフになる。

 本体に使用されている素材はステンレスで、フタと取っ手はポリプロピレンを採用。保温機能などは搭載していないが、お湯を沸かした後にゆっくり温度が下がることで、コーヒーを美味しくドリップできる温度に近づけられるという。

内側に水位線を備える。容量は0.6Lとコンパクト
電源ランプはハンドル下部に備える

 本体サイズは、269×128×170mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約0.6kg。電源ベース込みのサイズは、269×142×194mm(同)で、電源ベースの重量は約0.3kg。消費電力は1,200W。コード長は1.3m。空焚き防止機能を備える。カラーは、ブラックとホワイトの2色。

 なお、オンラインストアで「BALMUDA The Pot」を1台購入すると、オリジナルブレンドのドリップバッグ「BALMUDA The Blend」を1セット(3個入り)プレゼントするキャンペーンも実施中。

 コーヒーショップ「REC COFFEE」とコラボレーションしたドリップバッグで、華やかなフルーティさが特徴のグアテマラ産の豆と、アーモンドのような風味が広がるブラジル産の豆をメインに、バランスよくブレンドしたオリジナルの味を表現するという。

ブラック
ホワイト

オリジナルドリップセットも発売

 このほか、コーヒーのオリジナルドリップセットを10月下旬に発売する。価格は3,900円(税抜)。

 HARIO社製の円すいドリッパーや、目盛り入りビーカー、ペーパーフィルターなどをセットにしており、ドリッパーは抽出スピードをコントロールしやすく、コーヒーのさまざまな味わいを表現できるという。

コーヒーのオリジナルドリップセット

 会場には、「REC COFFEE」オーナーで、ジャパンバリスタチャンピオンシップで優勝した、岩瀬由和氏が登壇。The Potとオリジナルドリップセットを使って、ハンドドリップのデモンストレーションを行なった。

 岩瀬氏は、「ドリップに適したお湯の温度は沸騰直後ではありません。大体90~95℃で淹れると美味しく仕上がるので、The Potでお湯を沸かしたらペーパーフィルターなどを準備するとちょうど良く温度が下がります。ハンドドリップに正解はありませんので、お湯の注ぎ方をコントロールして、好みの淹れ方で楽しんでいただきたいです」と話した。

「REC COFFEE」オーナー・岩瀬由和氏
ハンドドリップのデモンストレーションを行なった

キッチンシリーズは引き続き開発、炊飯器も予定

 また、寺尾社長は今後の展開について「キッチンツールはこれからも予定していて、炊飯器やオーブンレンジ、コーヒーメーカーを開発しています。まだ苦戦している部分もありますが、炊飯器はとても美味しく仕上がっているので今後も楽しみにしていてください」と述べた。

現在は炊飯器などを開発しているという