年末特別企画

私が選ぶ今年のベスト家電――後編

 いよいよ今年最後の更新となった。昨日に引き続き、編集部員とライター陣が、この1年間で最も気に入った家電をご紹介する。話題をさらった“ガンダムエアコン”から、売行き好調なスティック型クリーナーまで、幅広く揃った。(1日目は→コチラ)

エアコン暖房の概念が変わった! 富士通ゼネラルのノクリアXシリーズ by.阿部夏子

nocria(ノクリア) Xシリーズ 18畳用「AS-X56C2」

 私が選ぶのは、富士通ゼネラルのnocria(ノクリア) Xシリーズ 18畳用「AS-X56C2」だ。

 これまでとは全く違う機構を搭載したエアコンで、当初はイロモノ? なんて思っていたが、使い始めてからは、「もう元の形のエアコンには戻れない」という思いだ。

メーカー富士通ゼネラル
製品名nocria(ノクリア) Xシリーズ 18畳用「AS-X56C2」
希望小売価格オープンプライス
参考価格204,101円(Amazon.co.jp)

 このエアコンの1番の長所と言えば、冷房時にしても、暖房時にしても「すぐに実感できる」という点。しかも、長時間使っても快適さが持続する。エアコン使用時特有の冷えすぎ、暖めすぎという問題も、ファンを併用することで、うまく解決してくれているのだ。

 「エアコン暖房? 嫌だ」という人にこそ、使って欲しい1台だ。

・レビュー 富士通ゼネラル「nocria(ノクリア) Xシリーズ」 その1/その2/最終回

料理が楽しくなる、デロンギのミニコンベクションオーブン by.コヤマタカヒロ

デロンギのミニコンベクションオーブン

 2013年も数多くの調理家電を触らせていただいた。その中で特に気に入ったのがデロンギのミニコンベクションオーブンだ。温度設定とタイマー機能しか搭載しないこのシンプルなオーブンには、料理の楽しさを再発見させてもらった。

メーカーデロンギジャパン
製品名ミニコンベクションオーブン EO420J-WS
購入場所Amazon.co.jp
購入価格19,800円

 特に、立ち上がりの早さにより、表面はしっかり、内部はふわふわに焼き上げられるハンバーグは家族にも大評判。試作期間中に、テスト以外でリクエストを受けて作ったのはこのハンバーグだけだった。また、個人的は塩釜焼きの手軽さとその美味しさが忘れられない。

 残念ながら、キッチン棚のスペースが足りずに常設できないため、レビュー時は編集部から借り、個人的な購入は控えている状態だが、試用から半年経つ今でも、キッチン棚を整理して置き場所を確保しようという話が家族から出るほどだ。操作や機能がシンプルだからこそ、大型多機能のスチームオーブンレンジとはまた違った、料理しながら自分ならではアレンジが楽しめる。料理が好きなひとのためのお手軽オーブンなのだ。

・コヤマタカヒロの男の調理道具! 第1回 デロンギ「ミニコンベクションオーブン EO420J-WS」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_review/koyama_otoko/20130730_609470.html

真冬でも使いたい扇風機~東芝「SIENT」 by.藤原大蔵

東芝「SIENT 200 F-DLR200X」。冬はサーキュレーターとして活用。天井に向ければ、暖房で温まった空気が部屋中に行き渡る

 今年も数多くの家電を紹介させていただいたが、その中で特に気に入ったものとして、東芝のDC(直流)モーターを搭載した扇風機、東芝「SIENT(サイエント) 200 F-DLR200X」を挙げたい。

 選んだ理由は「年間を通して活用できる扇風機」だと実感しているからだ。夏は冷房と併用し、より快適な夏を過ごした。暖房が必要な真冬も、運転音が極力静かなサーキュレーターとして毎日大活躍している。

メーカー東芝ホームアプライアンス
製品名SIENT(サイエント) 200 リビング扇 F-DLR200X
購入場所Amazon.co.jp
購入価格25,735円

 暖房中、サイエントの風が直接当たらないように天井に向け、水平首振りの微風~弱風で運転すると、温められた空気が上方に溜まらずに、暖房ムラが大幅に抑えられる。部屋中に暖かさが行き渡るので、暖房器具の設定温度を例年よりも低めにしているほどだ。しかも、モーター音も風切り音もほとんど聞こえず、快適この上ない。電力も、せいぜい3W程度しか消費しない。

 扇風機は「夏の季節家電」という感もあり、AC(交流)モーターの扇風機の2~4倍も高いサイエントは購入前にかなり躊躇した。だが、購入して大正解。暖房効率も快適性もグンとアップするのを実感しているからだ。1年中フル活用できる扇風機として、改めてサイエントはイチオシだ。

・レビュー 東芝「SIENT(サイエント) 200 F-DLR200X」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_review/kdnreview/20130805_610169.html

共働き家庭にオススメ! 食材を真空保存できる「フードパックエアレス」 by.石井和美

山善「電動真空パック機フードパック エアレス」

 コンパクトで簡単に使える真空パック機「フードパックエアレス」は、今年買った家電の中でも満足度の高い製品だ。

 共働きでまとめ買いし、週末に下ごしらえをして保存している我が家では大活躍。真空状態になるので、食材の鮮度が良い状態で長持ちする。従来は食材をラップに包んでからジップロックに入れて冷凍するのは手間だったが、フードパックエアレスならパック袋に食材を入れ、ポンと本体を置いて電源を入れるだけ。みるみる真空状態になり、そのまま冷蔵庫(または冷凍庫)に入れておけば保存できる。

メーカー山善
製品名電動真空パック機フードパック エアレス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格4,480円

 煮物などの残り物は密封容器に入れておくと味がよく染み込み、コーヒー豆はガラス容器に入れておくと香りが長持ち。それぞれの容器は、どれも使いやすい大きさだ。

ただ、密封容器やパック袋は専用のものしか使えないというのが少々不便……。実店舗で売っているところを見たことがなく、購入できるのはネットだけ。近所のホームセンター等で安く手に入るようになって欲しい。

・レビュー 山善「電動真空パック機フードパック エアレス」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_review/kdnreview/20130820_611111.html

すご~く活躍してくれた、ダイソン「DC45」 by.スタパ齋藤

ダイソン「Digital Slim DC45 モーターヘッド」

 2013年の俺的「私が選ぶ今年の1台」は、ダイソンの「Digital Slim DC45 モーターヘッド」。コードレス式のスティック型掃除機ですな。もちろんサイクロン方式。

 2013年の2月頃に購入した。購入理由は、コードレスなので思い立ったら即使えること、十分な吸引力があること、静電気により床にこびりついたホコリも落とせること。そんな条件を満たす掃除機は案外少なくて、結局この掃除機を選んだ。また、それ以前に編集部から借りてダイソンの「Digital Slim DC45 モーターヘッド」レビューしたため、この掃除機の実力を十分知っていたというのもある。

メーカーダイソン
製品名Digital Slim DC45 モーターヘッド
購入場所Amazon.co.jp
購入価格42,000円

 購入後、拙宅仕事場にてほぼ毎日使っているが、これが非常にイイ感じ♪ 重心が手元にあるため、ヘッドが動かしやすく、非常にテンポよく掃除機がけができる。また、ヘッドの回転ブラシが床のゴミや静電気こびりつきホコリを効果的に除去してくれる。猫の毛とかヒッジョーによくかき集めて吸引してくれる。

 付属の壁掛けアダプタを使って、金属棚のフレームに吊り下げて保管(充電)しているが、こういうふうに使えるのも便利ですな。掃除したいと思ったら、片手でそこから掃除機を取り出して、すぐに掃除機がけを始められる。

 若干面倒なのは、ダストカップにたまったゴミを捨てるとき。ほかのサイクロン掃除機など非紙パック式掃除機と同様、それなりの対処をしないとゴミ捨てのときにホコリが舞ったりするわけですな。またこの掃除機の場合、非常に微細なホコリをよく吸引する。蝶の鱗粉みたいなイメージの、ソレを吸ったらいかにも体に悪そうな微細ホコリ。

 ただ、この点は、別の掃除機を使うコトでクリアできた。紙パック式のハンディ掃除機で、このコードレス掃除機のダストカップ内を掃除するんですな。掃除機で掃除機を掃除? みたいな違和感があると思うが、実際は「これがいちばん効率的」と感じられる。室内でもゴミ捨てできるし、ホコリも舞わないし、手も汚れないしネ♪

 あとこのコードレス掃除機、パイプ部分が青いんですけど、この部分、金属棚などにぶつけたりすると、けっこー簡単に塗装が剥げる。ので、現状、わりと傷だらけ。まだ1年経ってないのにボロい感じ。パイプに着色せず、素材そのままの色のほうが良かったような……。

 それとひとつ謎なのが、トリガーを指で引きっぱなしにしないとモーターが回り続けない点。指が疲れがちなんですけど。一度引けばオン、もう一度引けばオフ、みたいに、指に負担がかかり続けないスイッチにして欲しいように思う。

 てな感じの「Digital Slim DC45 モーターヘッド」。些細な難点はあるものの、非常に使いやすいコードレス掃除機である。2013年最も活躍してくれた家電のひとつであり、たぶん引き続き活躍してくれると思う。

 こういう掃除機が日本のメーカーから全然発売されないあたり残念だなあと思いつつ、今年も残すところあと僅かとなっているわけだがさておき、今年も1年間お世話になりました&ありがとうございました。良いお年をお迎えください。

・レビュー ダイソン「Digital Slim DC45 モーターヘッド」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_review/kdnreview/20121129_575750.html