サンワサプライ「バッテリー充電器 ACA-BTSLIM」

　ケータイやスマートフォン、音楽プレイヤーといったモバイル製品が普及するとともに、進化しているジャンルがある。それは、外出中でも機器の充電ができるモバイルバッテリーだ。

　以前は、コンビニに売られているようなケータイ専用でかつ使い捨てタイプのものが多かったが、最近ではUSBで出力する汎用性の高いものや、繰り返し使える充電式のものが増えてきた。

　今回はそんなモバイルバッテリーの製品群の中から、おそらく最薄ではないかと思われる、サンワサプライの「バッテリー充電器 ACA-BTSLIM」を紹介しよう。

　本製品の最大の特長はその薄さ。サイズは87×58×8.3mm(幅×高さ×厚さ)だが、厚さの8.3mmは、ケータイよりも薄く、大きさもカードよりも少し大きいくらいの薄型バッテリーだ。重量も約50gと軽く、持ち歩きの邪魔にならない。

　付属物には、充電コネクタとして、USB、ミニUSB用、iPhone/iPod用が用意されており、さらに本体と充電コネクタを収納できる専用ポーチがある。

　バッテリーはリチウムポリマーバッテリーで、容量は1,500mAh。入力電圧はDC5V 500mAで、出力電圧はDC5V 1,000mA。説明書によると、ケータイを約80%のところまで充電可能だという。これよりも容量が多いモバイルバッテリーはほかにもあるが、薄さを考えれば十分といえるだろう。

　このほか、バッテリーの寿命は約500回の充電まで対応。過電流保護や過充電保護、短絡保護、出力オーバー防止など、安全面の配慮も充実している。

正面から見たところ。ほぼカードサイズだ	付属ケーブルは4種類で、USB端子、ミニUSB、Dockコネクタの3種類。ミニUSBとDcokコネクタは専用のケーブルを使用する

　バッテリーの充電は、本体背面にあるUSBコネクタを、パソコンなどのUSBポートに差し込むだけ。正面のインジケーターが点灯して、充電開始を知らせてくれる。満充電までは4～5時間といったところ。このインジケーターは、バッテリーの残量を3段階で表示できるので、出先で使用する際の目安として活用できる。

本体の充電時には背面からUSB端子を引っ張り出す。ケーブルは約18mmと短い	写真のようにパソコンなどのUSB端子に接続して充電。インジケーターで充電状況がわかる。写真の状態はほぼ満タンだ

 

専用ポーチに本体と付属コネクタを入れてたところ。厚さは約20mmでコンパクト

　バッテリーに蓄えた電気を給電するには、本体に付属のコネクタを使う。コネクタは、USBコネクタ、ミニUSBコネクタ、Dockコネクタ(iPod/iPhoneなど)の3種類。小さいのですぐに無くしてしまいそうだが、実は持ち歩き用の専用ポーチが同梱されている。内部には仕切りが用意されているため、本体と充電コネクタの取り出しはスムーズ。充電コネクタを入れたときの厚さはわずか約20mmなので、カバンのの隙間に押し込んでおくのにちょうどよかった。なお、ミニUSBとDcokコネクタは専用のケーブルを間に咬ませる必要がある。

　実際に、iPhone 3GS/4、ICレコーダー、無線LAN、USBで光るLEDを接続してみたが、いずれも問題なく機能した。iPhone 4は発売して間もないこともあって対応は明記されていないが、まったく問題はなかった。

iPhone 4の対応は明記されていないが、問題なく充電できた	ポータブル無線LANはUSBマイクロ端子を充電用に備えていることが多いが、付属のケーブルを利用して充電できた

ミニUSBコネクタを利用して、ICレコーダーも充電できる	USB接続のチェック。10基のLEDの点灯も問題なかった

　気になったのは、充電コネクタのプラグが細いこと。多少の衝撃には耐える作りだが、テコの原理で根本からポッキリ折れてしまいそうに見える。収納する際には、左右に動かないスペースや、上方に余裕のあるスペースを選んでおくのが無難だろう。

　モバイルバッテリーは全体的に小さくて軽くて邪魔にならない商品が多いが、本製品はそれらよりもさらに薄く、鞄やバッグにスッと入りこみやすい点が特徴だ。いくつものモバイル製品を充電するヘビーユーザーよりも、スマートフォンを1つだけ充電できればいいというライトユーザーにオススメしたい。