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やじうまミニレビュー

パール金属「マルチミニ バーベキューコンロ」

〜1台でBBQコンロ・燻製器・丸鶏を焼くオーブンになる
by 藤山 哲人


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


パール金属「マルチミニ バーベキューコンロ」

 梅雨が終わるといよいよ夏本番! 夏と言えばキャンプの季節。河原や山、海や草原でバーベキューコンロを囲んで、家族や友達とワイルドな料理を楽しんだり、ワイワイ話すのは格別だ。

 そこで今回紹介するのは、球体型のバーベキューコンロ、パール金属の「マルチミニ バーベキューコンロ」。焼き肉なら4人用、食材のクシ挿しを焼くなら3人用程度として使えるコンパクトサイズだ。

 


メーカー パール金属
製品名 マルチミニ バーベキューコンロ
希望小売価格 10,500円
購入場所 Amazon.co.jp
購入価格 2,578円

  本体カラーは、黄色と緑のツートンカラーで、家族には「なにこれ! 超カワイイ! 」と好評だ。一昔前に流行った「ピクミン」というゲームをプレイしたことがあれば、「おお! 宇宙船のオニオンそっくり! 」と親近感を覚えるだろう。

 カラーはほかにピンク&紫、青&緑のカラータイプも用意されている。いずれもビビッドカラーなので、女性や子どもにはウケがよさそうだ。また、芝生や小砂利の上に置いても目立つので、見落として蹴り飛ばしてしまうというような心配もない。一般的なバーベキューコンロだと深緑色の場合が多く、暗くなると見えにくい。筆者はこれまで、夜中にトイレに行くときなどに何度もつまづいたことがある。

芝の上でも目立つカラーは3種類から選べる
 

組み立ては10分もあればOK

 使うにはまず、組み立てが必要だ。組み立てはドライバやコインなどで締めるネジが3本に、チョウネジと呼ばれる手で締めるネジが3本の計6本だけ。説明書を見るまでもなく、組み立てには10分もかからないだろう。

 できあがったバーベキューコンロは直径約30cmほどの球体型で、ちょうど大きめのビーチボールといった感じだ。丸いバーベキューコンロはキャンプ用品店などでも多く見かけるが、“球”というのは珍しい。

 本体底部には、短足ながら足がついている。屋外のテーブルの上で使ってもテーブルがこげるようなことは一切ない(温かくなる程度)。ただし木炭な どの火の粉と、炎には注意が必要だ。キャンプ場で利用する場合は、芝生の上に置いても芝を痛めることもないが、キャンプ場の指示にしたがって、適宜コンク リの板などを敷いて使うといいだろう。

コンロ下の部分は、3本の足をドライバかコインでネジ止めする。食材の重さもかかってくるのでドライバが推奨だ。また空気取り入れ用の穴を調整するカバーをチョウネジで止める
あとは火皿(炭を置く皿)と焼き網を乗せればOK
BBQコンロとして使う場合は、上半分のフタは作る必要はないが、燻製(スモーク)を作ったりする場合は、チョウネジで空気穴を取り付ける
取っ手と空気穴はチョウネジで固定するだけ
 次に、持ち運びやすさを確認しておこう。結論から言うと、このコンロはとても持ち運びやすかった。フタの半球を下の半球に乗せて、2箇所をロックすれば、あとは片手で取っ手を持って持ち運べる。重さも2kgと軽いので、一般的なバーベキューコンロに比べると運びやすい。

 また、フタとコンロ本体を合体できるという点は、BBQを終えて持ち帰る際に非常に便利だ。一般的なバーベキューコンロだと網とコンロ本体を新聞紙などで包んで車に積み込まないと、トランクが脂まみれになってしまう。しかしこのバーベキューコンロなら、汚れた皿やトング、食器などをコンロの中に入れてフタをすれば、トランクが汚れることはない。

2箇所あるロックをすれば、片手で持ち運びができる その他の付属品として、熱い網を持ち上げられる取っ手も付いてくる

 ただし、車で運ぶ際などに、いちいち分解・組み立てをするのは面倒でもある。一般的なバーベキューコンロに比べるとかなり小さいとはいえ、組み立てたまま積み込むと、球体なのでデッドスペースができてしまうのは仕方ない。

網の高さが調整できないので、炭の火力調整が腕の見せ所

 組み立てや持ち運びの長所短所をふまえたところで、さっそくバーベキューコンロとしての使い勝手を試してみよう。

 まず作ってみたのが鮎の塩焼きだ。ちょうど鮎の解禁日だったのと、キャンプと言えば釣った魚をその場で焼いて食すのが醍醐味ってモン。

 まず火起こしだが、あっさりと火がついた。火皿底に開いている穴は小さめだが問題ない。

少し硬めに絞った新聞紙を下に敷き、小さめの炭を組むように置く。大きな炭しかない場合は、2本の炭を両手に持って丁子のように叩きつけるとカンタンに割れる 5分もすると炭が燻り出すので、ウチワであおぎ、炭を追加する。キャンプ初心者は、カセットガス式のバーナーを使うと着火剤よりカンタンに火が起こせる 完全に火が起きたら焼き網を乗せよく空焼きする。網をよく焼かないと、肉や魚を乗せると網に焦げ付いてしまうので注意

 焼き網は、クシを打った鮎をちょうど4人前乗せられる大きさ。川魚のヤマメやマスでも4匹同時に調理できる。ただ海の魚だとアジぐらいの大きさなら4匹いけるが、サバになってしまうとぎりぎり2匹といった感じだ。さらにサバの開きやイカの一夜干しとなると、1匹(ぱい)が限界。ホッケの干物は、半分かそれ以上に切らないと網に乗り切らない。

炭火焼きのウマさは、なんと言っても肉や魚から落ちる脂で軽くスモークされるところ。ちなみに魚の場合は、炎で焼くより炭から出る遠赤外線で焼く(炎が出ていない状態)のがいい
こっ! これはウマそう! 鮎は内臓を出していないので、苦くない背中から頬ばるのがいい

 次に試したのは、バーベキューコンロの広告写真によくある色んな具材をクシに挿したものだ。実はコレ、確かに色とりどりでおいしそうなのだが、具材それぞれの火の入り方が違うので、均一に火を入れるのは凄く難しい。ありがちなのは、ピーマンは炭になっちゃってるのに、肉はまだ生焼けなんてこと。

 だがしかし! 筆者にも長年キャンプをしている意地があるので、あえて難しい「見るからにバーベキュー」に挑戦してみた。なにせ自分でキャンプするときは、こんなことしないモンで(笑い)。

火を見守るのが大変なので、子どもに手伝わせながら挑戦。具材は上から豚肉、ピーマン(まるごと)、エビ、ブロッコリー、ウインナー、とうもろこし 我ながら均一に火が入ったBBQのできあがり!

 火の通り辛い肉の部分には、完全に火がついた炭を集中させ、火の通り易い野菜やエビは、火のくすぶっている炭を置き、火力を調整する。常に炭の状態を見ながら、場所を移動したり、ウチワであおいで火力を強くしてやったりと、少し面倒な部分もある。とはいえ、“火遊び”が大好きな人にとっては、それが最大の楽しみになるコンロと言えるだろう。

 なお先に紹介した、下の半球にある空気穴で火力を調整するのは期待薄だ。木の枝が揺れる程度の風がある場合は、風上に空気穴を向け全開にすると多少火力が強くなったが、風のないときはあまり自然吸気されないので、ウチワで適度に火力を調整する必要がある。

フタを使うと丸鳥の燻製器やオーブン料理もできる

 このバーベキューコンロの特徴の1つが、フタがついているため燻製器やオーブンとしても使える点だ。しかもフタは半球なので、高さのある食材も収まる。

 少し前に流行った「ダッチオーブン」というアウトドア用のオーブンの場合は、重くて厚い鉄鋳物で、値段も1万円ほどと高かったのだが、このバーベキューコンロなら実売で3,000円を切るほど安い。

直径25cm、重さ6.5kgある鋳鉄のダッチオーブンは、およそ1万円 こんな感じでウマそうなローストチキンが、アウトドアで食べられる

 今回試してみたのは、丸鳥(鶏肉1羽まるまる)のローストチキンだ。このサイズになると、ダッチオーブンでもかなり大きなものでなければ作れず、なかなかアウトドアで丸鶏のローストチキンを食べる機会はない。そこでこのバーベキューコンロの特徴を最大限に使い実際のできあがりを見てみよう。また燻製器としても使えるので、オーブンで焼きながら燻製の煙の香を少しつけて、より香ばしいものを作ってみることにする。

丸鶏を調味液に漬け込んで2日間。その後塩抜きをして、お腹の中にはポテトをたっぷり詰め込んだ。こんなBBQコンロでも、ちゃんと中まで火の通ったローストチキンができるのか? 軽くスモークの風味をつけで香ばしくするため、アルミ皿の上にスモークチップ(ヒッコリー)を少し置き、そのまわりを割れた土管で囲み段差を作った
割れた土管の上にアルミ皿に乗せた丸鶏を置いて準備完了 半球のフタなので、丸鶏など高さのあるものでもしっかり閉まる

 あとは1時間ほど火にかけるだけだ。ところがどっこい! 1時間後にフタを開けると、あまり肉に火が入っていないじゃないかーっ! 炭を見てみると赤黒く鈍く光る程度でかなり温度が低い。どうやらこれは空気不足が原因だ。

オーブンとして使う場合、上下の空気穴を全開にしても、ふたを完全に閉じちゃうと炭がくすぶるのが難点だ。

 低温でスモークする場合は、フタを完全に閉じてしまってもいい。しかしオーブンとして使う場合は、フタの間に小石などを挟みこみ、炭に空気が行き渡るようにする必要がある。こうすると、炭はオレンジに光りはじめ、内部も高温になる。

皮がブニュブニュしていて、中まで火が入っていない。炭がくすぶっていたので、内部の温度は100℃程度にしかなっていなかったようだ オーブンとして使う場合は、フタの間に小石などを挟み中の炭に空気が行き渡るようにする必要がある。ここでは2cmほど隙間を作ってみた、低温スモークなら完全にフタをしてもOK

 炭を高温にしてから再び40分加熱(最初から高温でやれば1時間程度)。今度は皮がパリパリ、中はジューシーなローストチキンとなった。いや〜、ウマそうにできた! 

アルミ皿のコゲを見れば、高温になっていたことが分かる。火の回りもかなり均一のようだ もちろん夕食はローストチキン。皮のブニュッとした感じが嫌いな子どもも、パリパリの皮でバクバク食いつく。酒好きの筆者が一番ウマイと感じたのは、手羽とぼんじり(シッポの部分)

 ローストチキンは家族5人で「ウマイ!うまい!」を声を上げながらあっという間に完食。中につめたポテトには、肉汁が染み込んでこれまた美味。この安いバーベキューコンロでこれだけのローストチキンができるのは、なかなかのモンだ。もちろん、筆者の料理のウデもある(自慢)。

 このほかにも、ホットプレートや焼き網代わりに使うのもいいだろう。とくに酒飲みには、スルメや干物、タタミイワシや魚介などをちょっと焙るのにちょうどいい(ただし屋内での使用は禁止)。ときにはスモークやローストチキンやビーフなどを作って、お父さんの料理の腕を見せるいいチャンスになるはずだ。

3人家族のキャンプ〜家に置いておく炭火焼き調理器具としてベスト

 マルチミニ バーベキューコンロは、コンロとして使えるだけでなく、オーブンやスモーカー(燻製器)として、1台3役をこなせるアイテム。特にオーブン機能は、1万円近くするダッチオーブンにも迫る、火の回り具合と容量だ。さらに実売価格が3,000円という手軽さも良い。

 夫婦や恋人同士の2人でのキャンプやBBQはもちろん、3人家族のファミリーキャンプなだにも見合った大きさだ。これからのキャンプシーズンに、スモークやオーブン、BBQなどさまざまなアウトドア料理を楽しみたいという方に、このコンロを強くお勧めしよう。





2012年 6月 19日   00:00