家電製品ミニレビュー
乾燥マットいらず! 温風で隅々までポカポカになるふとん乾燥機
by 石井 和美(2015/1/27 07:00)
今回は、昨年末の“プロが選ぶ、今買いたいご褒美家電”で選んだ、日立「アッとドライHFK-VH500」をご紹介する。以前から気になっていたふとん乾燥機で、乾燥マットがなく、出し入れが簡単という画期的な製品だ。
乾燥マットの代わりにアタッチメントをガチャッとはめるだけとのことだが、ふとんの隅々まで温風が届くのだろうか。試してみることにした。
メーカー名 | 日立コンシューマ・マーケティング |
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製品名 | アッとドライ HFK-VH500 |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 11,469円 |
一般的なふとん乾燥機は、袋状の乾燥マットに温風を吹き込み、敷きふとんと掛けふとんの間にはさんで乾燥させるという使用方法が一般的だが、HFK-V500は乾燥マットの代わりに「ふとん乾燥アタッチメント」を使用する。
本体サイズは、83×206×338mm(幅×奥行き×高さ)で、アタッチメントの大きさは240×305×49mm(同)。くつ乾燥アタッチメントと衣類乾燥カバーも付属している。
吸気口は、HEPAフィルターとアレルキャッチフィルターの2層式となっている。花粉やダニなどのアレル物質を抑制しながら、清潔に乾燥できるのは嬉しい。
コースは「夏/冬/暖め/温風/送風/節電/ダニ対策」の7種類。ダニ対策コースは120分固定で、その他はボタンを押すたびに時間が変わり、選ぶことができる。消費電力は最大680W。
例えば夏/冬コースは、38分、47分、60分、90分、120分で時間を選べる。シングルのふとんなら38分、セミダブルやダブルは120分など、サイズによって時間を変えられる。夏コースは、設定した温風が出た後に30分間送風し、ふとんをクールダウンする。コースごとの設定時間や運転中の残り時間は、時間表示ディスプレイで確認できるので便利だ。
なお、冬コースで38分の場合、1回あたりの電気代は約11.6円となっている。節電コースは運転時間は長くなるが、約20%消費電力を軽減できるという。
乾燥マットがないので、出し入れが簡単
なんといってもユニークなのが、ふとん乾燥アタッチメントだ。使用するときは、本体とアタッチメントをホースにつないでふとんにセットすればOK。使用後はふとんからアタッチメントを取り出して、本体に収納するだけなのでマットをたたんでしまう面倒がない。
乾燥機能では、アタッチメントの13カ所の吹き出し口から、50℃以上の温風を上下左右前後に送風するという「3Dブロー方式」を採用。敷きふとん・掛けふとんを同時にすばやく均一に乾燥するとのことだ。
ベッドなどの高さによって、縦置き・横置きのどちらも使用できるのも便利だ。本体を含め約85cmの伸縮式のロングホースとなっているが、高さによってはうまく設置できないこともあるので、その場合は台などを準備する必要がある。
ダブルのふとんでも隅々まで温風が行き渡った! 温度差はたったの6℃
ダニは50℃の状態で20分間さらしておくことで死滅するといわれているが、乾燥マットがない状態でも、温風が行き渡るのだろうか。特にダブルのふとんは大きいので、不安なところだ。子供と一緒に使っているダブルのふとんで試してみることにした。
ふとんの上に、毛布をかけてから行なうと効果的とあったので、すっぽりと覆うようにして「ダニ対策コース」120分で運転開始。1時間ほどして温度を計測してみたところ、アタッチメント周辺は、57.3℃。一番遠い隅の部分でも51.1℃で、温度差はたったの6℃程度しかなかった。しっかり隅々まで温風が行き渡っていることがわかり、安心した。
なお、ダブルサイズのふとんでしっかりとダニ対策を行ないたい場合は、半分に区切って2回行なうと安心だ。ふとん乾燥機をかけた後は、掃除機で表面を吸い取っておくとダニの死骸等を除去できる。特にダニ対策コースで乾燥させた後は、掃除機などで表面を吸い取っておこう。
シングルのふとんの乾燥なら、綿のふとんを除けば冬は38分で終わる。娘のふとんでも試したが、隅々までしっかり温風が届き、ふかふかになっていた。
毎日使っていてわかったことだが、上手に乾燥させるには、アタッチメントの周辺は、ちょっと持ち上げて空洞を作っておくのがコツだ。そして、ダニ対策に限らず、ふとんの上に毛布をかけておくと、驚くほど隅々までふとん全体がフワフワになる。
アタッチメントで、くつ乾燥が便利!
くつ乾燥アタッチメントを使えば、雨に濡れてしまった靴や、洗濯した運動靴や上ばきを乾燥できるのも便利だ。特に冬場や梅雨時はなかなか乾かず、こうしてくつ乾燥機も兼ねてくれると子供がいる我が家では大助かりだ。
衣類乾燥カバーもあるので、洋服類も乾かすことができる。こちらは完全に乾くまで3時間ほどかかったが、部屋干しするよりはるかに早い。
ふわふわによみがえったふとんで、子供達はあっという間に夢の中……
直接風が吹き出しているので、ふとんの内部までしっかり乾燥してふっくらと蘇る。これまで何種類かふとん乾燥機を使ったが、HFK-VH500使用後の状態はとても気に入っている。
なお、寝る直前ではなく、数時間前に乾燥させてふとんが冷めてしまった状態でも「ふっくら」が続く。外に干すよりもふとんのカサが増して保温力が高くなるため、寒い朝方も寒さを感じることなく、ぐっすり寝られるようになった。
一番驚いたのは、子供達がすぐに寝てしまうようになったこと。特に冬場は、息子は私が一緒にいなければ寝られなかったのだが、ふとんに入ったとたんに夢の中。気持ちがいいようで、寝付きが悪かった息子があっさり寝てくれて、本当に助かっている。
娘も今までは長時間読書をしてから寝ていたのだが、HFK-VH500でふとんを乾燥させておくと、すぐに寝てしまうようになった。湯たんぽのように一部を暖めるのではなく、ふとん全体がしっかり暖まるので、ペチャンコだったふとんがふわふわに戻ることが気に入ったようだ。