家電製品ミニレビュー

とにかく簡単! いつでも淹れたてが飲めるUCCのポッド式コーヒーメーカー

UCCドリップポッド

 コーヒーを淹れるのが苦手で、朝や食後に飲むコーヒーはいつもインスタントで済ませてしまう。しかし、やはり喫茶店で飲むものや淹れたての本格的なコーヒーの方が美味しい。

 豆を挽いたりゆっくりドリップしたりするのは難しいけど、美味しいコーヒーが飲みたい! そんな筆者にピッタリの製品が先日発売された。UCC上島珈琲の「ドリップポッド」だ。

メーカー名UCC上島珈琲
製品名UCCドリップポッド DP1 チェリーレッド
購入場所Amazon.co.jp
購入価格19,440円

 ドリップポッドは、挽きたてのコーヒー粉を個包装したUCCオリジナルのカプセル「POD」専用のコーヒーマシン。タンクに水を入れて、PODをセットするだけで本格的なコーヒーが楽しめるという。初めてコーヒーメーカーを使う筆者でも、扱いやすそうだと思い使用してみた。

 パッケージを開封してみてまず、部品の少なさに驚いた。水タンクを備えた本体のほかには、クイックガイドと説明書が入っているだけ。サイズは幅13cm×奥行き29cmとコンパクトで置き場所を選ばない。

 簡単なだけなく、抽出方式にもこだわっている。ドリップ式を採用しており、プロがするような理想的なハンドドリップの動きを再現したという。湯温や蒸らし時間、注湯スピードも科学的に解析し、最適なプログラムにしている。

 専用のPODは3ラインで計23種類あり、こだわりのある「speciality」、ちょっといいものを飲みたいときの「premium」、毎日気軽に楽しめる「daily」を用意する。今回はdailyから「リッチブレンド」(1個:68円)と、specialityから「パナマ・ゲイシャ」(1個:約900円)を使用した。「パナマ・ゲイシャ」は1杯900円もする高級コーヒーだ。

本体。背面に750mlの水タンクを備える
前面のホルダーにカプセル「POD」をセットして使用する
操作パネル。コーヒーのほかに、緑茶や紅茶も抽出でき、それぞれ抽出時間が異なる
今回使用したPODは2つ。左から、日常使いの「リッチブレンド」と限定発売の「パナマ・ゲイシャ」
わかりやすいクイックガイドが付属する
抽出方法。中心からお湯を注いでコーヒーが抽出される

運転音が静か! 家族が寝ていても使いやすい

リッチブレンドを試してみた。湯量ダイヤルは5(160ml)に合わせる

 まずは、1杯68円の「リッチブレンド」を試してみた。酸味よりも苦味が強い味わいだという。タンクに水を入れて、パネルで湯量を調節。PODケースの表面に適した湯量が記載されているので、それに合わせてダイヤルを動かす。リッチブレンドは湯量5(160ml)がおすすめだという。なお湯量ダイヤルは最小の1が約70ml、最大の7が約200mlを示している。

 カプセルからフィルムをはがしてPOD本体を取り出す。マグカップをトレーに置き、PODをホルダーにセットして、COFFEEボタンを押したら運転スタート。

 スタートさせて驚いたのは、その運転音の小ささだ。少しずつ抽出されたコーヒーが出てくるが、運転音は全くなく、カップにコーヒーが注がれる音しか聞こえてこない。朝方、家族が寝ていても使いやすかった。

 160ml分のコーヒーは、マグカップ1杯でちょうど良い量。抽出時間は1分もかからず、あっという間にできてしまった。ブラックで飲んでみると苦味は強め。苦いコーヒーが好きな筆者にとってはとても美味しく感じた。母にも飲んでもらったところ「喫茶店で飲むような味」とのこと。

 抽出後のPODを見てみると、お湯は中心から注がれるが全体的に湿っていて、しっかり蒸らされているのがわかる。そのまま取り出して捨てるだけなので片付けも簡単だ。

ケースのフィルムをはがす
PODを取り出してホルダーにセット
COFFEEボタンを押すと運転スタート
少しづつ抽出されていく
量はマグカップ1杯分ほど
抽出後のPOD。しっかり蒸らされているのがわかる

 次に高級コーヒー粉「パナマ・ゲイシャ」でドリップ。生産国はパナマで、フローラルな香りと味わいが特徴のゲイシャ種だという。箱詰めで、さらにカプセルは個包装されているので高級感が漂っている。小さなカプセルだが、1杯900円と思うと生唾が出そうになる。

1杯900円の高級コーヒー「パナマ・ゲイシャ」
箱詰めで個包装されている
裏には詳細があり、こだわりが伺える

 フィルムに記載されているとおり、湯量ダイヤルは3(120ml)に調節した。こちらも1分もかからずに抽出完了。120mlは少なめで、マグカップ半分ほどの量だった。PODを入れ替えて2回抽出すると丁度良い量になったが、カップ1杯分で1,800円ほど。そんなコーヒーは飲んだことがない。

 見た目は茶色に近く薄めで、味もスッキリとしている。コーヒーは好みが分かれるので、酸味が強くスッキリとした味わいが好きな人にはピッタリだと感じた。筆者はリッチブレンドが好みだったが、姉はパナマ・ゲイシャの方が美味しいと言っていた。

 高価格帯のものも複数用意されているが、日常使いの低価格帯のコーヒー粉でも十分楽しめる。普段はどんなコーヒーが良いのかわからなくなるが、PODになっていると選びやすく、1杯900円のものも試してみようと思えてくる

 PODを購入する際は、パッケージや公式オンラインショップに、それぞれの味の特徴が書かれているので参考にすると良いだろう。

湯量は3(120ml)が適しているとのこと
静かに抽出中
マグカップ半分くらいの量
PODを入れ替え、2回抽出してちょうど良い量になった
上が「パナマ・ゲイシャ」で色は薄め、下が「リッチブレンド」で色はかなり濃かった

手入れも簡単! 出しっぱなしにしていつでも使える

 コーヒーマシンというと、手入れが面倒なイメージ。しかしドリップポッドは部品が少ないので簡単に洗えてしまう。ポッドホルダーや水タンク、ドリップトレーなど取り外せるものは全て水洗いできるので衛生的だ。

 特にコーヒーを蒸らして抽出するポッドホルダーは、異なるPODを使用するときに味が移ってしまいそう。しかし、簡単に洗えるのでその都度洗っても面倒に感じなかった。

 本体は、汚れが気になったときに、水を固くしぼった布で拭けばOKだ。

ポッドホルダーは取り外せて水洗いできる
外せない部分は水を固くしぼった布で拭く
ドリップトレーには少し水が溜まることも。ここも取り外せて洗える
分解できて洗いやすい
本体以外は全て水洗いできて衛生的
設置スペースは小さいのでテーブルにそのまま置いておける

 ドリップポッドを使っていて一番感じたのは、なんといっても使い勝手の良さだ。ポッドと水を用意して、ボタンを押すだけ。これだけで美味しいコーヒーが飲めるので、使用頻度もグッとあがる。コンパクトなので、テーブルの端に置きっぱなしにしていつでも使えるのもいい。

 朝から美味しいコーヒーを飲んでいると、それだけで身も心もシャキっとしてくる。今までインスタントコーヒーでいいやと思っていたが、実際に淹れたてのコーヒーを飲むとやはり別モノ。PODの方が値段は高いがそれでもこちらを選びたい。

 豆挽きから始めるのは筆者にはまだ早そうなので、しばらくはドリップポッドで手軽さも楽しみたい。

西村 夢音