家電製品ミニレビュー

ヤザワ「充電式LEDセンサーナイトライト NL60WH」

~停電したときや、本体を持ち上げるとLEDライトになる常夜灯

常夜灯はいる? いらない?

ヤザワ「充電式LEDセンサーナイトライト NL60WH」

 夜、寝る時に真っ暗でないと眠れない人もいれば、真っ暗だと眠れないという人もいる。真っ暗が嫌な人が、常夜灯のユーザーというわけだ。

 面白いことに、“真っ暗派”と“常夜灯派”は、同じ家で育った親子/兄弟でも異なることがある。育った環境よりも、個人の性格が反映されるのかもしれない。

 一方、一人暮らしがきっかけで、常夜灯派に転向したという人にも会ったことがある。なんとなく不安で電気が消せなくなったのだそうだ。これは環境が影響した例だ。

 今回は、常夜灯派のために、停電時にも役立つ多機能LED常夜灯を紹介しよう。ヤザワコーポレーションの「充電式LEDセンサーナイトライト NL60WH」(以下、NL60WH)という製品だ。

メーカーヤザワコーポレーション
製品名充電式LEDセンサーナイトライト NL60WH
購入場所Amazon.co.jp
購入価格1,618円

コンセントに挿した充電台にライトを入れるだけ

 パッケージはブリスター型だ。この手の小物電気製品は、すっかりブリスターパッケージが主流になった。店頭でぶら下げて展示することで目立ちやすいのが理由だろう。展示の密度も高くなる。

パッケージはブリスター型。派手な配色だ
ブリスターパッケージの台紙が取扱説明書になっている
2つ折の内側は切り替えスイッチの機能が説明されている

 パッケージから取り出した本体は、変わった形をしている。製品は、本体と充電台の2つに分かれているが、本体は小さめのLEDライト、というか懐中電灯そのもの。頭に白色LED3個を、“尻尾”にオレンジ色のLED1個を搭載している。

左が本体、右が充電台
本体の高さは約10cm
操作部分はモード切り替えのスイッチのみ

 充電台はコンセント直結型で、本体を支える部分は輪になっている。充電台のプラグは90度可動するようになっている。この回転する機構は、用途があまりピンとこないのだが、テーブルタップをマグネットで固定してあるような場所では使えるかもしれない。

充電台は輪になった不思議な形をしている
プラグ側の構造
プラグは回転式で、右に90度回すこともできる
充電台の仕様

 面白いのは、本体と充電台には接点がなく、無接点で送電している点。たぶん、充電台の輪の部分に、充電用のコイルが入っているのだろう。

 設置は、充電台を壁面のコンセントに挿し、本体を充電台の輪にストンと入れるだけだ。充電台は、本体を支えるホルダーの役割を兼ねている。

充電台と本体を設置した状態。上のコンセントは普通のプラグならば入る
2つ穴コンセントの上側に設置した例

 本体にはON/OFF/AUTOの3モードのスイッチがあり、モードによって動作が異なる。まとめると、次のようになる。

 ON:オレンジ色が常時点灯、引き抜いたり停電すると白色が点灯
 OFF:常に消灯
 AUTO:周囲が暗くなったらオレンジ色に点灯、引き抜いたり停電すると白色が点灯

 「暗くなったら自動点灯」という機能を活かすためには「AUTO」に設定する必要がある。この機能を使わないのであれば「ON」にしておけば良い。「OFF」は充電以外の機能は何も使わないという設定だ。

 以下の動作は、AUTOに設定してあるという前提で説明する。

暗くなるとオレンジに点灯、停電時にはLEDライトに

 周囲を暗くすると、明暗センサーを内蔵しているので、オレンジ色のLEDが点灯する。また、停電などでコンセントからの電気が遮断されると白色LEDが点灯する。この状態で本体を上に引き抜けば、そのままLEDライトとして使用できる。

 オレンジ色のLEDは、明るさが控えめなのと、下向きに設置されているので、常夜灯の周囲1mぐらいの範囲を照らす明るさだ。私には好ましく感じたが、明るい常夜灯が好みの人は暗く感じるかもしれない。

本体下側のオレンジ色の部分が常夜灯
周囲が暗くなると、常夜灯が点灯する
常夜灯は控えめな明るさだ
周囲が暗くなると点灯し、明るくなると消灯する

 電気の供給が止まると、白色LEDが点灯する。これは、周囲の明るさには関係ない。白色LEDは3個あるので、上方向をかなり明るく照らす。停電時に行動するには十分な明るさだ。

 また、本体を充電台から引き抜いたときも、自動的に白色LEDが点灯する。充電式のLEDライトと思えば良い。LEDライトとしての明るさは、そこそこだが、一般家庭で少し明るさがほしい程度の用途には十分だ。

本体上部には3つの白色LEDがある
白色LEDの前にレンズはなく、ほぼ素通しだ
点灯した状態
LEDライトとして、ごく普通に使える
常夜灯が点いている状態で本体を持ち上げると、白色LEDが点灯する

 なお、本体にはバッテリーが内蔵されているが、本体の台紙などには、電池の種別が記載されていない。本体の重さが45g(実測)と軽いことや、ほぼ同仕様の「RITEX AL-100」がリチウムイオン電池を使用していることから、本機もリチウムイオン電池を内蔵していると思われる。

 バッテリーの充電時間は約12時間、連続点灯時間は約5時間とされている。購入直後の状態では、一回の充電で6時間前後は実用的な明るさで点灯していた。

いつも同じ場所でフル充電済み。非常灯としても使える

 これまで紹介してきたセンサー付ライトは、人感センサー付で、人が通るときだけ明かりが点く製品が多かった。人がいないときにも電気を使うのはもったいないという気持ちが強かったからだ。

 しかし、廊下や洗面所のように、人が通過する場所ならばそれで良いが、寝室では、人が動いたときに、その都度点灯するよりも、ずっと点灯し続けているほうが気にならない。

 暗くなったら点灯するというタイプの明暗センサー付ライトと、人感センサー付ライトとは、場所によって使い分けるべきなのだということが、今回の試用でよくわかった。

 点灯し続けているときの消費電力は、LED化により0.6Wに抑えられている。メーカーでは1カ月の電気代を約10円としているので、許せる範囲だと思う。

 また、停電時に自動的に明かりが点くのと、LEDライトとして使えるのも便利だ。本格的な停電時時に役立つし、電気器具の使いすぎなどでブレーカーが落ちたときにも、LEDライトがあればすぐ対応できる。いつでもフル充電できていることと、置き場所が一定であることは、普通のLEDライトにはない長所だ。

 部屋にLEDライトなどの非常灯をまだ用意していない方は、検討するに値する製品だろう。

伊達 浩二