家電製品レビュー

【ぷーこのe-bike沼】コラテック「E-POWER SHAPE PT500」で道の駅を目指す週末サイクリングへ!!

スタイリッシュなコラテック「E-POWER SHAPE PT500」

新型コロナウイルスの流行をきっかけに電車通勤したくなーい! とe-bikeに興味を持ち、通勤手段の便利な道具のつもりがその魅力にあっという間に取り憑かれ、とうとう前回は週末70kmライドに出かけてしまった私のe-bike体験記第5弾。「通勤は余裕」「週末どこに行こうか」みたいになっている私は完全にe-bikeの虜。さーて、今回はどんな出会いが待っているのか。

ドイツの老舗ブランド・コラテック「E-POWER SHAPE PT500」

今回のパートナーはドイツの老舗自転車メーカー・コラテックの「E-POWER SHAPE PT500」。スレンダーでシャープで美しい黒の車体。ちょっと海外の高級車を思わせるスタイリッシュ雰囲気に、「何か強そう。というか、速そう」と感じた。

もともと疎かった自転車という乗り物。実はコラテックというメーカーも初めて聞いた名前だったんだ。ポケモンに出てきそうと思ったけど、それってコダックか(笑)。私の第一印象の「速そう」はすぐに「速い!!」と確信になるのだ。

メーカー名コラテック
製品名E-POWER SHAPE PT500
実売価格298,000円

E-POWER SHAPE PT500は、ボッシュ製のドライブユニット「Active Line Plus」を搭載している。私のe-bike初体験となった「Verve+ 2 Lowstep」と同じドライブユニットで、アシストのTurboモード(最強)がグイって来る感じが私は大好きだ。どこまでも連れて行ってくれそうなパワフルさがたまらなく快感なんだ。「そんなTurboモードばっかり使う人はなかなか珍しいよ!」と編集者には笑われる。

ボッシュ製ドライブユニットのTurboモードのグッとくる感じに、気持ちもグッとくる

初めてボッシュ製ドライブユニットでTurboモードを体験した女性たちは、このパワフルさをちょっと怖く感じることが多いらしい。しっかり走れる男性たちは、もっと緩いアシストモードでも十分走れるから、よほどの急坂ではない限りあまり使わないらしい。といっても個人差があるそうだけれども。なるほど、確かに。私はフルでアシストを頼りつつ、グイグイガンガン行きたいタイプなのだ(笑)。

非常にシンプル。でも操作しやすい!!

シャープでスレンダーな車体は、ライトやフェンダーも付いていなく、自分で好きなものを付けていく感じ。そもそもスポーツバイクはそういうものらしく、今回は私が使いやすいようにキックスタンドを装着してくれたそう。ライトは電池式や充電式だったり、いろいろ売っているので、コンパクトさや値段とか好みで選ぶと良いと思うけれど、夜走る人は明るさを最優先に選ぶ必要があると思う。夜間はどうしても視界が悪くなるし、同じくクルマから自分も見えづらい。そんな私はほぼ夜間は走らないので、あまりこだわりはない。

日本人女性平均ちょい小さめの私には大きいかな!?

E-POWER SHAPE PT500は、44cm(身長目安150~165cm)と48cm(165~185cm)の2サイズが用意されている。今回は小さいサイズを用意してもらったのだけれど、身長159cmの私には結構大きく感じる。

足が短いのではない。フレームが大きいのだ

自転車競技ってやっぱりヨーロッパ中心だからか、全体的に大きな印象がある。身長は目安で個人差はあるけれど、私にはこのフレームサイズでもやっぱり大きい。ペダリングはまったく問題ないのだけれど、信号などで立ち止まると、「股! 股裂ける!」とギリギリのサイズで、乗るときに足で蹴り上げる余裕がほぼない。身長185cmの夫にはもちろん全然余裕なサイズで、「ん? 何か問題でも?」などとニヤッとされた。ちょいちょい足長アピールしてくるのである(笑)。

185cmの夫に小さめのサイズらしい

フレームだけじゃなくてハンドル部分も私にはちょっと大きめ。手が小さめの私はブレーキを握る時にめいいっぱい手を広げなければいけない。ブレーキを握り損ねる不安から結構力入っちゃうし、長時間走っていると、親指の付け根当たりがちょっとヒリヒリしてくるので、フレームだけじゃなくて、ハンドルやブレーキも体にあったサイズってあるんだなと思った。

慣れるまでちょっと怖かったブレーキの大きさ

高級なクルマの内装みたいな雰囲気の格好良いサドルに、美しい黒が高級感を醸し出す。バッテリーもフレームにキレイに一体化していて、スタイリッシュなe-bikeだ。あまりにもキレイに一体化され収納されているもんだから、バッテリーの脱着に最初手間取るしコツがいる。慣れると全然問題ないのだけれど、ガレージなど広いスペースがある人は、e-bikeにバッテリー付けたまま充電したほうが楽かもしれない。あとから編集者に聞いたら、自転車としての走りにこだわった設計で、バッテリー脱着はギリギリのスペースになってしまったそう。

ヨーロッパ的なデザイン。高級なクルマみたい
慣れるまでこのぴったりなスペースに手間取る
直接充電もできるので、バッテリー外さなくてもOK

この子走れる子! 調子に乗って走りたくなる子!

自分のサイズよりもちょっと大きいなとは思ったけれど、いざ乗って漕いでみると、ものっすごく乗りやすいのは、すっごく不思議!! とても漕ぎやすいし、グングン進むのだ。快適で爽快でアドレナリン出てる! って感じする。通勤で使っていると、「あれー? 最近自転車乗ってるから、ここ数カ月で筋力ついたんだろうか!?」と一瞬思っちゃった。

いざ乗ってみると、特別無理しているわけでもなくシックリ

結果、私の筋力は全然向上していないし、私の能力もびた一文変わっちゃいない。だけど、非常に速いのだ!! いつもどおり普通に漕いでて、平坦な道で5km/hくらい早くなる感覚だ(大袈裟かもしれないけど)。タイヤの大きさ? ペダルの軽さ? よくわからないけれど、自分が踏み込んだ力が全部動力に変換される感じで、とにかく速いのだ。アシスト領域の24km/hを超えても、余裕でグイグイ走れちゃう。まさしく「快っ感!」な走り心地。

実はE-POWER SHAPE PT500に乗っていたのは、とても暑い時期。e-bikeって、普通の自転車と違って、止めた瞬間にブワッと汗が吹き出すようなことがない。アシストを上手に使って、自分が重い運動状態にならないからだと思っていた。夏場の自転車通勤でも、大きなタオルや着替えなどまったく必要なくて「真夏のe-bike通勤、全然ありなんだな」と感動していたのだけれど、このE-POWER SHAPE PT500は気をつけなければならない。

体感的にもすっごく「速い!」の爽快な乗り心地

走るのが楽しくて、自分の気持ちと勢いを抑え気味に走らなければ、無意識に漕ぎすぎて到着した時には汗が吹き出してくる。自分が感じる疲れ以上に運動してしまいがち(笑)。別にスピード狂でもなければ、全力で漕いでもそんなにスピード出せる能力もないけれど、このスピード感は非常に快感である。そして、自分の能力までも勘違いしてしまう走りを実現する(笑)。

通勤だけじゃもったいない!! 週末楽しくフラッと70kmの旅

走り心地が爽快すぎる!! やっぱりまた通勤だけに使うにはもったいない子だわ!! と思い、週末のお出かけを決定。前回は目的もなく、川沿いのサイクリングロードを走ったのも気持ちが良かったけれど、今回はちょっと目的地を目指してみよう! 自転車の魅力は、家という起点から、線路や路線がなくても好きな方向に行けることだなと思う。

どこに行こうかなって考えてピンと来たのが「道の駅」だ。地元の青果物や名産が並ぶ道の駅は、私にとって魅力的な場所。フラッと走って、道の駅でソフトクリームでも食べて、またフラッと帰る。ただ、それだけの予定だけど、初めての道を進む楽しさがあれば十分魅力的なサイクリング♪

道の駅大好き!! 自転車で行けるのかと感動

家から約30km程度に位置する道の駅に向けて出発。ハンドル右側にライトを、左側にスマホホルダーを取り付けた。方向音痴の私には強い味方のスマホ&マップ。スマホは付けっぱなしにしていると充電が減るというのもあるけれど、上から直接太陽の光浴びてめちゃくちゃ熱くなるので、必要な時に停車して見るくらいがいいと教えてもらっていた。天気は快晴、順調な走り出し。

ちょっとゴミゴミした大きめの道を漕ぎながら、しばらくすると一車線の道になり、住宅地に入ったと思えば、徐々に家よりも畑が多くなってくる。Google Mapの気まぐれか、やたらと細い抜け道を提案してきたり、急勾配な坂の上り下りなど、なかなか冒険溢れる旅だ。かなりの傾斜の急坂前では「ふふふっ。さては私を試しているな?」と余裕で漕いで上り勝ち誇った気分になったり、何と戦っているかわからない一人冒険のRPG(笑)。いやぁ、e-bikeの激坂やっぱり楽しいわ!!

あと数kmで到着しそうな感じ。でも、ちょっとした山道を超える必要がありそう。道は細いしアスファルトは凸凹しているし、トラックはバンバン走っているし、心臓がひゅっとなりそうな緊張。「早く紫の沼を出て私は宿に行くんだー!」と弱気な冒険をしばらく走っていると、パッと道が開けてとってものどかで幸せな光景が! 田んぼが美しい~! 空気がとってもおいしく感じるし、心が洗われる。

なんと素敵な光景。ここまで写真を撮ることも考えずに快適に走っていた(笑)

緊張と緩和で、この感動がより深く感じるのかも。そして、その先には……遂に目的地の道の駅が!! 想像よりも小さな道の駅だったけれど、地元のお野菜売ってたり、レンタルサイクルあったり、なかなか楽しそう。ソフトクリーム食べよう!! と思ったけれど、期間限定の枝豆ジェラート(豆2倍)に惹かれてそちらを頂くことに。30km走って疲れた体に甘さと冷たさが染みわた......る前に固すぎる! 新幹線で売っているアイス並みに固くて食べるのに四苦八苦(笑)。ソフトクリームにしておけば良かったと後悔しながらもおいしかった!!

ここでしか食べられない系のスイーツって嬉しい。固いけど(笑)

時刻はちょうどお昼時だったので、道の駅のレストランでお蕎麦をすすり、周辺のサイクリングロードを軽くフラッと走り、気持ちも充電されたところでそろそろ帰路に。やっぱり、e-bikeって必要以上に疲れないから、思いっきり楽しさだけを味わえて最高だよなぁ……とますますウットリ。とか幸せに包まれていたら、帰路でまさかの波乱が!!

一番怖かった山道に差しかかったあたりで、ぽつりぽつりと雨が降ってきた。天気予報では雨の心配もなかったので、にわか雨かなぁと思っていたけれど、その雨は次第に酷くなってきた……。雨が収まるまでカフェでも入ろうかなと思うけれど、のどかな通りにカフェどころかコンビニひとつない。そして、激しい豪雨。あっという間に全身下着までびしょ濡れだ。「やだやだやだ」と泣きそうになりながらも、「この雨と風の中、スリップもしなければぐらつきもしない安定感すごいな」と、冷静にE-POWER SHAPE PT500の凄さに感動しているもう一人の自分も(笑)。

嘘でしょ? ってレベルの豪雨に打たれる。もちろん写真はない!!

雨宿りする場所も停める場所もないから進むしかない。雨があまりにも酷いので、自分がいる場所を確認しようとスマホを開いても、雨粒でグリンと勝手にスワイプされたりアプリ終了されたりと、まともに見ることさえできない。濡れすぎて壊れそうなので、リュックの中にしまおうとするも、すでに中のタオルまでビショ濡れ状態。使い捨てマスクを入れていたビニール袋にスマホを入れてリュックの中へ。

あとは勘で進むしかないのだけれど、絶対に帰れる気がしないよぉ。30分ほど走ったところでコンビニが見えて、軒先で少し休憩させていただく。体を拭くタオルも濡れてるから、立ち尽くしてるしかないのだけれど、雨に濡れず現時点の確認ができるのだけでも嬉しい。目印になるような建物も名前のついた大きな信号などもないものだから、必死に地図を頭に叩き込んで再出発!!

果たして正しい道なのかも分からないままひたすらに走り続けていると、大きな道が出現。遂に道路案内標識とに出会ったしまった時の感動ったら!! 「東京左!」と、標識の案内どおりに進み始めると、ようやく雨脚が弱くなり空が明るくなってきた。ゲリラ豪雨にしては長くない? と思いつつ、無事に帰り着きそうでホッとする。

そして、パッと道が開けたら、まさかの「道の駅」が視界に飛び込んでくる。思わず「嘘でしょ?」と声が出て笑ってしまった。さっきの道の駅とは違う、道の駅。道の駅のハシゴだ。どれだけ道の駅に行きたかったのか(笑)。せっかくなので、ちょびっと寄り道して、お土産なんて買ってリュックに詰めて、夫に話す土産話とともに無事に帰ったのであります。もうゲリラ豪雨はコリゴリだけど、これはこれで楽しかった! 翌日自転車を見てみると、泥が跳ねまくった後がビッチリと。「こりゃ闘いの証だな(笑)」と思いながら拭き取ったのでありました。

お土産と武勇伝持って無事帰宅!!
泥道なんて走ったつもりないけれど、結構な泥跳ね

まとめ:一回乗ると忘れられない存在。もっと走りたい!!

このE-POWER SHAPE PT500は、感動ポイントを一言で表現すると「速い!!」だ。スピードとともに気持ちまで上がってくる、超ご機嫌な走りのe-bikeだ。朝通勤しながら、ものすごくやる気出てくるし、デスクワーク前のちょっとした運動って、すごく効果あるなぁと思う。

泥道なんて走ったつもりないけれど、結構な泥跳ね

そして、予期せぬ大雨の中を走るという体験をしたおかげで、安全に走るにもすっごい優秀だってことを体感した。重心はもっと上にあるのかなって思っていたけれど、風にも全然ぐらつかない安定した重心。ブレーキの効きの良さも感動レベルだった。「油圧式? うーん、やっぱりよく分からない」みたいな私だけれど、知らない私みたいな人こそ、優秀なパートナー(車体)に任せるべきだと思った。

気候も良くなってきたし、また爽快な走りでどこかに行きたーい!!! 本当に爽快な速いe-bikeでございました。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。